Home > Highlighting JAPAN > Highlighting JAPAN 2010年5月号 > 鎮守の森:明治神宮(仮訳)
東京都心の原宿駅。竹下通りや表参道など、流行の服やブランド品を売る通りの最寄り駅ということもあり、駅の周辺は若者や観光客で年中溢れている。その原宿駅の直ぐ隣に、70万平方メートルの広さを持つ明治神宮がある。年間1000万人にも及ぶ参拝客が訪れるこの神宮の境内には、楠や樫など245種以上、約17万本の樹木がうっそうと生い茂っている。
4月18日、この明治神宮で緑化事業を行っているNPO法人「響」と日本野鳥の会が共同して、明治神宮内を散策する「グリーンウォーク」が行われた。
「ちょっと耳を澄まして下さい。何が聞こえますか。」と日本野鳥の会の糸嶺篤人氏が20名ほどの参加者に静かに問いかける。人々が踏みしめる玉砂利の響きや様々な国から訪れる観光客の言葉に混じって、鳥の声が聞こえる。
「明治神宮では今、年間を通じて、非常に貴重な種も含め、50種以上の野鳥を観察することができます」
日本では古くから、森の中には神が住むという考えがあり、そこに神社を建て「鎮守の森」と呼び崇めてきた。しかし、この明治神宮の鎮守の森は、今からちょうど90年前に人工的に作られたものだ。
明治神宮が出来る前、ここは畑の多い、荒れ地のような景観の地であった。1912年に明治天皇が、その2年後に昭憲皇太后が崩御され、ここにお二人を祀る明治神宮の創建が決まった際、植樹を担当した学者たちは「永遠の森」を作るために、150年にわたる成長段階を考え、木の種類や配置を決めた。
そして今、明治神宮は多様な生物が住む自然の森となっている。
「野鳥の種類が多い理由は、餌となる虫が多いからです。虫が多いのは、その餌となる植物が多いということです。そして、植物が多いのは、それだけ土の質が良いということです」と糸嶺氏は言う。
自然のサイクルの中で、明治神宮の鎮守の森は維持されているのだ。
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