Home > Highlighting JAPAN > Highlighting JAPAN 2010年11月号 > 二つのエンジンによる経済活性化戦略(仮訳)

Highlighting JAPAN

前へ次へ

APEC 2010

二つのエンジンによる経済活性化戦略(仮訳)

English

10月2-3日、第17回APEC中小企業大臣会合(SMEMM)が日本の岐阜市で開催された。アジア太平洋地域の中小企業担当閣僚が一堂に会し、大畠章宏経済産業大臣が議長を務めた。SMEMMの成果について、表尚志・中小企業庁国際課長に話を聞いた。

──今次のSMEMMで議論された主要議題について教えてください。

表尚志・経済産業省中小企業庁国際室長:今回のSMEMMのテーマは「中小企業とアジア太平洋:二つのエンジンによる経済活性化戦略」です。アジア太平洋地域は世界のお成長センターであり、2008年から2015年にかけて、他の地域に比べて21%大きい、実質GDP 45%の成長が期待されています。APEC地域に於ける実質GDPの約半分は中小企業が占めています。つまり、中小企業の経済成長に対する貢献は大企業と同様に重要なのです。従って、中小企業を活性化させる政策はAPEC成長戦略実現の鍵を握っていると言えるのです。SMEMMでは、全閣僚がこの点に合意したのです。

──リーマンショックから2年が経ちました。APECメンバーは経済危機にどんな対応をしたのでしょうか?

SMEMMの議題は経済危機の中小企業への影響とこれまでの政策対応を含むものでした。どのエコノミーも、もっとも持続可能な費用対効果の高い政策を求めています。従って、各エコノミーは他のエコノミーの対応策を知りたがっていました。SMEMMでは、各エコノミーが経済危機に対してどのような対策を取ったか、そしてどのように回復したのかについて、情報共有されました。経済危機対策として、各エコノミーは、中小企業の財政、税制、グローバル市場展開、そして技術革新などの支援を含む刺激策を実行してきたのです。こうした情報共有と議論は、こうした情報共有と議論は、参加各エコノミーの発想を豊かにし、我々の視野を広げることとなりました。

──共同閣僚宣言のポイントは?

主たるポイントは長期目標「2020年に向けたAPEC中小企業政策の方向性」を打ち立てたことです。この戦略で、我々は中小企業の高成長分野への参画と世界市場へのアクセスが強化されるべきだと主張しました。実際、中小企業は高成長分野参画の困難さに直面しています。彼らには参画のために何をすべきかを知らず、さらには必要なスキルや人材にも不足しています。従って、中小企業の参画を促進するべく、我々は中小企業を成長分野へと導き、創造的な支援を強化し、そして中企業のビジネス環境を改善させる中小企業庁及び関係省庁による協調的なアプローチを発展させるために、現在の戦略或いは行動計画を発展させるべきだ、という合意に達したのです。加えて、中小企業の世界市場アクセスを強化する具体的な措置として、「岐阜イニシアティブ」に合意しました。

──共同宣言の実現に向け合意された「岐阜イニシアティブ」のポイントを説明してください。

「岐阜イニシアティブ」はAPECの中小企業が世界市場へのアクセスを強化するために、三つの行動を含むものです。

第一に「グローバル一村一品モデル」です。これは、各エコノミー内の地域資源を活用した高付加価値産品の開発及びグローバル市場への販売展開の支援です。第二は、国際展示会や新しい展示会モデルの情報共有を推進によって中小企業の国際展示会への参加を容易にしようという努力です。新しいモデルのデモンストレーションとして、今回、サイドイベントとしてAPEC国際見本市を開催しました。新しいモデルは、充分な時間の確保(例えば6ヶ月以上前の展示会情報提供など)、ビジネスマッチングの機会提供、英語による情報交換の支援提供などを、その特徴としています。結果として、三分の一以上が海外から参加した展示者であり、この見本市は数多くのビジネスチャンスを生み出しました。このことは新しい展示会モデルの実用性を証明してくれました。そして第三は、APECの中小企業上層部同士のネットワークです。実際、海外展開を考える中小企業が直面する問題はビジネスパートナーの発掘、つまりAPECエコノミー内のネットワーク構築と中小企業経営者間の相互信頼醸成の重要性にあるのです。この行動計画通じて、我々はAPEC域内中小企業経営者間のネットワークを大幅な強化を図ります。

──今後の展開について教えてください。

今、お答えした通り、岐阜イニシアティブの重要な内容のひとつは、中小企業経営者間のネットワークの強化を求めている点です。次回SMEMMは、この岐阜イニシアティブ、なかでもAPEC中小企業経営者間ネットワークに賛同する米国が開催国となります。米国はネットワーク構築と相互信頼醸成のみならず今次会合に連動してビジネスマッチングの確立のために、中小企業経営者ネットワーク会議を開催するでしょう。

中小企業は多くの困難に直面しており支援要請はより強いものになってきています。しかしながら、APECメンバーエコノミーが今回のSMEMMの成果に反応し、共同宣言に沿って行動する限り、我々はダイナミックで多様な中小企業を生みだし、輝ける未来を達成することが出来るでしょう。

前へ次へ