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ジャナドリヤ祭(仮訳)

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4月13日から29日まで、サウジアラビアのリヤド郊外において、ジャナドリヤ祭が開催された。ジャナドリヤ祭は王室衛士府が主催し、アブドラ国王によって開会される伝統と民族文化の祭典である。1.5キロ平方メートルの敷地に、州、省庁、企業のパビリオンが並び、民族舞踊、ラクダレース、芸術、工芸などサウジアラビアの伝統的な文化がイベントや展示を通して紹介される。来場者数は毎年数百万人にのぼると言われている。

ジャナドリヤ祭には、2008年から毎年、海外から一カ国がゲスト国として招かれており、今年はアジアから初めて日本がゲスト国に選ばれた。日本政府は企業と共同して、「Cool! Japan for the Kingdom of Saudi Arabia」を総合テーマとする、「日本館」を出展した。

日本館はテーマ毎に4つの区画に分けられており、伝統文化から最先端の技術まで多面的に日本の魅力を紹介した。例えば、日本の「現代」をテーマとする区画では、日本のファッションや食事など、日本人の日常生活に関わるものが実物展示や映像で紹介された。そして、「未来」をテーマとする区画では、日本企業が、自動車、家電といった最先端の製品を展示した。また、和室を再現したステージでは、茶道、華道などの伝統文化が実演され、好評を博した。

そして、野外ステージでは、連日、太鼓、三味線の演奏、石見神楽の踊り、空手の演武など、様々なイベントが行われた。音楽の演奏の時は、リズムに合わせて踊るサウジ人の姿も多く見られたという。

また、開催直前に発生した東日本大震災の写真もパネル展示され、来館者に強い印象を与えた。多くの来館者が時間をかけてパネルを見学し、中には会場のスタッフに手書きのお見舞いメッセージを渡す人もいた。日本館の前には、連日、長い行列ができ、期間中に約30万人が訪れた。

サウジアラビアでは2009年に日本を特集したテレビ番組が大きな反響を呼んだこともあり、もともと日本への関心が高まっていた。また、若者の間では、インターネットを通じて広まった日本のマンガやアニメが非常に人気だ。

「マンガやアニメの影響で、簡単な日本語を話せる若者がたくさんいるのです」と外務省中東二課の神山葉子氏は言う。「日本館の出展で、そうした若い世代だけではなく、大人の世代にも日本をより知ってもらう機会を提供できたと思います」

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