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WTTCグローバルサミット(仮訳)

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世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)が主催する第12回WTTCグローバルサミットが、53の国と地域から約1200名の参加者が集まり、宮城県仙台市と東京で開催された。

「日本の東北地方の正常化に関し、あれほどの進捗を遂げたことを目の当たりにして、個人的にも嬉しかったです。また、海外からの参加者が、サミット開催の前に、東北など日本各地を訪問するために時間を割いていたことも、嬉しく感じました」と、4月18日に行われた記者会見で、WTTCのデビッド・スコーシル プレジデント・CEOは語った。

今年で12回目を迎えるWTTCグローバルサミットが、4月16日から19日まで日本で開催された。当初、サミットは東京でのみ開催される予定だったが、観光により東日本大震災の復興を支援するとともに、被害を受けた東北地方の復興状況、そして東北地方の観光の魅力を伝えるために、サミットの一部が、被災地である宮城県の仙台で開催されることになった。

仙台会場では、東日本大震災からの復興、アジアの観光マーケットについて講演や議論が行われた。また、ウェルカムディナーでは、伊達武将隊の演武の他、さんさ踊り、いわきのフラガールによるフラダンスなど東北地方の郷土芸能が披露され、また、東北地方の食材が使われた料理が提供された。

東北観光推進機構会長の高橋宏明氏は「大津波を受けて、すべてが流出した地域と原子力事故により居住を制限されている地域を除きまして、東北域内の旅館、ホテル、温泉などの観光施設は、全て平常の営業を行っています。また、日々の生活や食料や水もまったく安全です」と自信を持って伝えた。

東日本大震災後、国内の旅行者数はマイナス30%、来日外国人旅行者数はマイナス60%まで落ち込んだ時期もあった。しかし、国内旅行者数は2011年の夏には平常に戻り、来日外国人旅行者数も今年3月には、平年を少し下回るレベルにまで回復している。また、政府は訪日外国人客を誘致するために、沖縄を訪問する中国人へのマルチビザの発行、被災した岩手、宮城、福島の3県を訪問する外国人観光客に対するビザ発給手数料免除といった取り組みも行っている。

東京会場で野田佳彦総理は、「わたくしは観光のもっている力を信じています。観光は新たな出会いと季節の歓びをもたらし、地域を勇気づけ経済を活性化します。そして、観光は国境を越えて、人々の信頼関係を育むことに繋がります」と述べた。

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