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かぐや姫のお話（仮訳）

昔々あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。おじいさんは竹やぶで竹を取り、カゴやザルを作って暮らしていました。

ある日、おじいさんが竹やぶに行くと、根元が光っている竹を見つけました。不思議に思って竹を切ってみると、なかにはなんと小さな女の子がいました。子どものいないおじいさんとおばあさんはとても喜び、その子を「かぐや姫」と名づけて大切に育てることにしました。

女の子が家にやって来た翌日から、不思議なことが起こり始めました。おじいさんが竹を取りに行くと、竹の中に黄金がぎっしりつまっていることが何度もありました。おじいさんの家はたちまち大金持ちになりました。

かぐや姫は成長するにしたがって、輝くばかりの美女となりました。そして年頃になるとかぐや姫に求婚する若い男性がたくさんやってきました。特に熱心な若者が5人いました。そこでかぐや姫は「私が言う品物を持ってきてくれた人のところにお嫁に行きましょう」と言い、お釈迦様が使った器や、根っこが銀、くきが金、実が真珠でできている木の枝など、世にも珍しい品物を持ってくるようそれぞれ難題を出しました。

5人はそれぞれ難題を解決しようとしましたが、結局5人とも失敗してしまいました。最後には帝からも、かぐや姫と結婚したいと申し出がありました。それを聞いたおじいさんとおばあさんは大喜び。ところが、かぐや姫は結婚するつもりはありません。なんとか断ろうとしましたが、帝に逆らうことはできません。

かぐや姫はそれから、毎晩悲しそうに月を見上げては泣くようになりました。ある日、おじいさんとおばあさんが心配してたずねると、かぐや姫は「実は私は月の世界の者です。次の十五夜には月からお迎えが来るので、私は月へ帰らなければなりません」と言いました。おじいさんとおばあさんはそれを聞いて驚き、呆然としてしまいました。そしておじいさんとおばあさんは月から来るお迎えを追い返してくれるようにと帝に頼みました。

十五夜の夜、帝は何千人もの兵士を送り、かぐや姫の家の周りを守らせました。しかし、真夜中になると兵士たちは魔法にかけられたように突然眠ってしまいました。そして、かぐや姫はおじいさんとおばあさんにお礼とお別れを告げ、お迎えに来た使いの人たちとともに月に帰ってしまいました。