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特集「「高齢者の消費者トラブル」未然防止」

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働き方の変革 三井住友海上火災保険株式会社

働き方の変革で創出した「時間」が社員の「働きがい」や「成長」につながっています

平成25年7月31日掲載

三井住友海上火災保険株式会社では、社員一人ひとりが働きがいや成長を実感しながら働ける環境づくりのため、ワーク・ライフ・バランス実現に向けた「ゆとり創造取組」と「役割イノベーション」に取り組むとともに、ボランティア休暇制度を通じて社員の社会貢献活動をサポートしています。社員も役割・働き方の変革に向けた取組意識が浸透してきており、働きがい・成長を実感できているそうです。

Outline

取組(1)ライフサイクルに合わせた制度による働きやすい環境づくり

社員の男女比がほぼ半々の割合である三井住友海上火災保険株式会社(以下、「同社」という)では、社員が結婚・出産後も仕事と子育てを両立できる環境づくりのために、ワーク・ライフ・バランスの実践が重要と考え、次のような制度を取り入れています。

妊娠・出産・子育てのための主な制度

 

さらに同社では、育児休業中の社員も自宅から社内向けのネットワークにアクセスできる環境を設けることで、休業中の社員が上司や職場とのコミュニケーションを継続的にとれるほか、社内e-ラーニング(※)も実施できることで職場復帰しやすい体制を整えています。

※e-ラーニング:electronic learningのこと。コンピュータを利用した教育。

このような取組を背景に、上記制度を利用する社員数は年々増加傾向にあり、平成24年度には4年前と比べ、育児休業取得者は約2倍増、短時間勤務制度利用者は約3倍近く増加しています。

産育休取得者数(人)、短時間勤務制度利用開始者数(人)

(資料:三井住友海上)

「ワーク・ライフ・バランスは社員の“心技体”にとって重要なもの」と話す人事部の北岡弘次さん)

「ワーク・ライフ・バランスは社員の“心技体”に
とって重要なもの」と話す人事部の北岡弘次さん

また、同社では出産や子育て支援だけでなく、要介護状態にある家族がいる社員に対しては、法定を大きく上回る「介護休業」(最大で通算365日を限度に休業可能)の制度を導入しており、意欲ある社員の仕事と介護の両立をサポートしています。

同社人事部の北岡弘次さんは、ワーク・ライフ・バランスについて「仕事と子育て・介護の両立のためだけでなく、心と体の健康を保つ、自己研鑽によってスキルを身に付けるなど、社員の“心技体”にとって重要なもの」と話します。

「心技体が充実していなければ仕事もはかどらない。逆に、心技体が充実すれば、スキルを身に付け、仕事の効率も上がるので、会社にとってもいいことです。そのようなワーク・ライフ・バランスを実現し、社員一人ひとりが働きがいや成長を実感しながら、イキイキと働くことができるよう、当社では、『ゆとり創造取組』と『役割イノベーション』という施策による働き方の改革に取り組んでいます」(北岡さん)

 

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取組(2)効率化と働きがいを実感するための「ゆとり創造取組」と「役割イノベーション」

「ゆとり創造取組」とは、職場全体で業務の効率化・生産性向上を図ることによって、社員一人ひとりが早く帰宅して「ゆとりの時間」を創出するという、働く時間・働き方の改革を目指した取組で、平成15年から始まりました。

具体的には、通年で毎週水曜・金曜を「ノー残業デー」として(実施当初は水曜のみ)社員の早帰りを推奨するとともに、平成21年度からは、8月・11月・2月の年3回を「ゆとり創造強化月間」とし、それぞれの月に各職場で1週間早帰りを推進する「ゆとりWeek」を定めています。

前述の北岡さんはノー残業デーについて「みんなが実施しなければ意味がありません。一定の時間になったら消灯したり、オンラインの接続を切ったり、強制的に帰らなければならない環境をつくり出しています。当初は、業務に支障もあったかもしれませんが、徐々に定着してきているので、限られた時間の中で業務を遂行するために、それぞれがスケジュールを立てて仕事をするようになっています」

さらに各職場では、「ゆとり創造取組」の更なる具体的な実践を目的とした職場ミーティングを年2回実施しています。ここでは、早帰りの目標や効率的な働き方など職場全員で取り組める実行策を話し合うほか、自己啓発のためにチャレンジすることを社員一人ひとりが宣言します。他の職場でも参考になりそうな取組事例については、社内のイントラネット(ネットワーク)に設けられている「ゆとり創造取組」コーナーで紹介されています。

もう一方の「役割イノベーション」は、ワーク・ライフ・バランスの“ワーク”の充実を図るもの。社員一人ひとりが自らの行動と組織内での役割と働き方を見直すことによって、既存業務の効率化や新しい業務領域にチャレンジすることで、より大きな働きがいや成長を実感できる会社にしようという取組です。これにより、総合職・一般職といった職種による区分を廃止し、全域社員・地域社員という転居転勤の有無以外の差を撤廃した社員区分体系としました。一般事務で採用された社員が営業や企画などの新しい業務に挑戦したり、地域社員がマネジメントの役職に挑戦したり、一人ひとりの社員が活躍できるフィールドや役割を広げています。

ゆとり創造取組

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成果 職場全体に定着してきた「時間管理」と「協力し合う雰囲気づくり」

同社人事部の松林八重子さんは、これらの取組で配慮している点について「ゆとり創造に取り組む一方で、役割イノベーションでは、新しい部門の業務を経験したり、勉強をしたりするため、少し負担は増えます。しかし、三六協定(※)の時間を超えないように、当社ではそれを下回る時間外労働の目標時間を定めています。各職場へは、それを超えないように年間計画を立てて業務を進めるようにお知らせしています。目標設定によって、時間を有効活用しようとする意識が芽生え、結果として計画的・効率的な業務進行が図れていきます」と話します。

休暇取得についても業務に支障がでないよう、年初に休暇計画を立てたうえで「職場の中で各自の休暇スケジュールを把握して重ならないように休暇を分散取得するとともに、業務分担の調整を図るようにしています」(松林さん)

「時間の目標を定めることによって、計画的に業務にあたれるようになります」と話す人事部の松林八重子さん。

「時間の目標を定めることによって、計画的に業務に
あたれるようになります」と話す人事部の松林八重子さん。

なお、同社では毎年、年次有給休暇(年20日+前年繰越分。以下「有休」と言う)のほかに夏期休暇やフレッシュアップ休暇(各5日間)、社員本人または家族の誕生日などの記念日に取得できるアニバーサリー休暇(2日間)などの特別休暇が与えられるとともに、10年・15年・20年など節目の年にはクリエイティブ休暇(5日間または10日間)が付与されます。

実際の休暇取得状況は、「有休は体調不良など“もしも”のために取っておきたいと考える人が大半のため、平均取得日数は6.35日(平成23年度)とそれほど多くありません。一方、特別休暇の平均取得日数は10.79日(平成23年度)ですので、合計するとある程度の休暇取得ができていると思います」(北岡さん)

※三六協定:
時間外労働や休日などについて、労働基準法第36条の規定に基づき、事業者と労働組合の間で定める協定。通称「サブロク協定」。

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社員のボランティア活動を後押しする休暇制度も

また、同社ではこのほかに「ボランティア休暇」もあります。これは、ボランティア活動をする場合に、事前申請をすれば、有休を利用するだけでは足りない日数分の「ボランティア休暇」が付与されるという仕組みです。

「ゆにぞんスマイルクラブ」のシンボルマーク

「ゆにぞんスマイルクラブ」のシンボルマーク

なお、以前から同社には、活動に賛同する社員が任意で様々な寄付・寄贈活動や子どもの支援活動などに拠出する「ゆにぞんスマイルクラブ」(右図)という組織があり、自主的に社会貢献に取り組むという社内風土が浸透しているそうです。

そのため、休日を利用してボランティア活動に個人で参加する社員も少なくありません。そうした社員へのサポートとして10年以上前からボランティア休暇制度が設けられていますが、東日本大震災をきっかけにこの制度を利用できる対象者を広げたそうです。

「以前は、グループ会社など、三井住友海上以外の他企業へ出向している社員は、このボランティア休暇制度が使えませんでした。しかし、出向社員からも東日本大震災の復興支援ボランティアへの参加要望が多かったため、平成23年5月から利用対象者の範囲を広げました」(前述の北岡さん)

東日本大震災の海底のがれき撤去を行うNPO法人三陸ボランティアダイバーズの活動にボランティアとして参加する当社社員(写真提供:三井住友海上)

東日本大震災の海底のがれき撤去を行う NPO法人
三陸ボランティアダイバーズの活動にボランティア
として参加する同社社員(写真提供:三井住友海上)

おかげで、本制度の利用者対象範囲を拡大した平成23年には、ボランティア休暇の申請者が過去最多に達したそうです。

同社では、地域社会で一市民として行動することが社員自身の成長にもつながると考え、このような支援制度を通じて社員の社会貢献活動をサポートしています。

 

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ワーク・ライフ・バランス実現に向けた取組に対する社員の声

ワーク・ライフ・バランスの実現につながるための「ゆとり創造取組」や「役割イノベーション」。各職場で働く社員は実際どのように受け止めているのでしょうか。毎年、同社が全社員対象に実施している「社員ハツラツ実感度調査」によると、多くの社員が今の仕事に誇りと働きがいをもっており、仕事を通して成長できると実感していることが確認できているそうです。また、役割イノベーションについては、役割・働き方の変革に向けた取組意識が社員の間で浸透してきていることや、自分で立てた目標を達成することが自信につながり、働きがい・成長を実感しているということが確認できたということです。下記の3名の方にお話を伺ってみました。(所属部署・役職は取材当時のもの)

限られた時間で成果を出すために仕事のやり方を考えることが、自分自身の活性化に

群馬支店 支店長 加治資朗さん

加治資朗さん

加治資朗さん

私は40代半ばまでは、自分の持てる全ての時間を仕事に捧げて働くタイプの人間で、部下にもそれをしいてきました。自分にとってはとても充実した会社人生だと思っています。しかし、今は、社員の健康管理という観点からも、長時間労働で成果を出すという時代は終わったのではないでしょうか。

仕事とプライベートの充実が、更なる働き甲斐や生産性の向上につながると考えています。

私たちの支店では「ゆとり創造」の取組として、「退社時間のデッドライン」を設けています。支店メンバー皆でルールを決め、皆で声をかけ合い、遵守するように努めています。

退社時間を早めることによって創出した時間を、自己啓発に充て自らのスキルを高める、異業種の友人と情報交換する、家族団らんに充てる、そんな人間らしい時間を持ってほしいと思っています。また、今後、企業の国際化も更に進展しますので、早帰りにより創出された時間で英語学習(TOEIC全員受験)をすることを推奨しています。

仕事時間のデッドラインを設けることで私自身の働き方も劇的に変わりました。限られた時間で結果を出すために、仕事の優先順位を明確にし、スケジュール管理を強化することにより、仕事のスタイルを変革しました。それが自分自身の活性化にもつながっていると思います。

 

「お互い様」の風土で、工夫して協力し合う体制を確立

群馬支店 東毛第二支社 主任 松山順子さん

松山順子さん

松山順子さん

入社して10年。今、中学2年生の子どもを育てながら働いています。仕事も私生活も同等に大切ですし、どちらも疎かにすることはできません。家のことがきちんとできるからこそ、仕事に打ち込むことができると思っていますので、ワーク・ライフ・バランスはとても重要なものだと思っています。 私の職場では、水曜日と金曜日を全員18時までに退社する「早帰りデー」にしています。全員が家庭を持って働いていますので、「早帰りデー」の日はもちろん、毎日なるべく残業せずに帰れるようにみんなが意識を高く持って働いています。

また、部署全体でゆとり創造に取り組み、早く帰りやすい雰囲気がつくられているので助けられています。以前は仕事が終わっても自分だけ先に帰ることに遠慮する気持ちも正直ありました。しかし、早帰りを推進するようになってから、各自帰る時間を先に決めてスケジュール表に記入し、効率的に仕事が進められるよう、お互いの役割分担などを工夫して協力し合う体制が確立しました。

家庭を持つ主婦、母としては、家事を疎かにせず、きちんとこなせることで、気持ちにも余裕が生まれ、仕事にも身が入ります。ゆとり創造の重要性を肌で感じています。

社内には、休暇制度や育児休暇制度、短時間勤務制度などワーク・ライフ・バランスを支援する様々な制度がありますが、私たちの職場では、こうした制度をみんなが遠慮なく利用できるよう、「お互い様」の風土づくり、休暇中の同僚の仕事を全員でフォローするような体制づくりをしています。

 

復興支援ボランティアへの参加で再認識した保険の原点「相互扶助」の大切さ、家族との絆

人事部 企画チーム 越智貴之さん

越智貴之さん(左)。被災した田んぼの復興支援活動にお子さんと一緒に参加(写真提供:三井住友海上)

越智貴之さん(左)。被災した田んぼの
復興支援活動にお子さんと一緒に参加
(写真提供:三井住友海上)

私は現在、人事部で社員の役割・働き方の変革運動を担当しています。一人ひとりが新しいことにチャレンジし、成長しようという取組です。私自身も、仕事でも仕事以外でも新しいことにチャレンジし、ワーク・ライフ・バランスにもつなげたいと思っています。

1つの例がボランティア休暇を利用した東日本大震災の復興支援活動です。全国の当社グループの仲間と共に、南三陸町で田んぼの瓦礫(がれき)を5日間にわたって撤去しました。次々に出てくる瓦礫の山に圧倒されましたが、それに負けずに立ち向かっている地域の皆さんを支援する経験をしたことで、改めて保険の原点である相互扶助の大切さを感じ、損害保険会社で働く意義を再認識しました。

そして翌春には、再生した田んぼでの田植えに小学1年生の息子とともに参加しました。泥まみれになりながら一日中張り切って苗を植える息子を見て、ほほえましく、たくましく感じ、日ごろの疲れも吹き飛びました。家族とも震災のこと、復興支援のこと、田んぼのことなど世の中にとって大きな出来事を深く話し合うきっかけにもなり、家族にとっても良い経験となりました。

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