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平成19年6月掲載

 


土砂災害から生命と財産を守ろう

近年、台風、梅雨前線による豪雨、地震等により、土石流、地すべり、がけ崩れなどの土砂災害が増えています。平成18年は1,441件の土砂災害が発生 し、特に平成18年梅雨前線豪雨では32人の方が亡くなりましたが、このうちの21人(66%)の方が土砂災害によって亡くなっています。
国土交通省では、梅雨の季節である6月は「土砂災害防止月間」、6月1〜7日は「がけ崩れ防災週間」としています。梅雨を控えたこの時期に、土砂災害から、生命と財産を守るために知っておくこと、心がけることをご紹介します。

 

どうして土砂災害で多くの方が被害にあっているの?

昭和42年以来発生した自然災害による死亡・行方不明者数のうち、土砂災害のよるものが約43%を占めています(平成7年の阪神・淡路大震災を除 く)。平成18年は46都道府県で1,441件の土砂災害が発生し、死者は25人でした。このうち梅雨前線豪雨による土砂災害で21人(うち65歳以上の お年寄りが11人)の方が亡くなりました。

なぜ、自然災害の中でも豪雨等による土砂災害での被害が多いのでしょうか。

例えば、河川の氾濫(はんらん)であれば雨の降り始めから河川の増水などを目で確認できるため、近くに住んでいる住民は自分たちで判断すること ができ、あらかじめ避難しやすいのです。また、河川の水位レベル等に基づき地方自治体の長が避難勧告を出すこともできます。しかし、土砂災害の場合は、雨 の降り方と地質や地形などの要因が複雑に絡み合い、予測がつきにくいのが現状です。このため、地方自治体の長が避難勧告を出しにくい自然災害といえます。

 

最近の土砂災害発生状況(平成18年末時点)

画像をクリックすると別ウィンドウで拡大画像を表示します

資料提供:国土交通省

 

自分の家の周りの土砂災害危険箇所を知るためには?

現在、全国には土砂災害危険箇所が約52万か所あります。土砂災害から生命と財産を守るために、私たちはどのような対策をとればよいのでしょうか。 まずは、市町村役場や土木事務所、ホームページ等で「土砂災害ハザードマップ」を探してください。ハザードマップには、地域の危険箇所や土砂災害防止法に基づく警戒区域、避難場所などが記されています。自分の住んでいる地域の危険箇所を確認し、災害が起きたときの避難場所と、避難場所に行くまでの安全な避難路を確認することが重要です。

また、住んでいる地域に「土石流危険渓流」「地すべり危険箇所」「急傾斜地崩壊危険箇所」の標識が設置されているところもあります。家の周りでこうした標識があるかどうかを確認し、これらの標識がある地域は大雨が降ったときは早めに避難してするようにしてください。

土石流危険渓流 急傾斜地崩壊危険箇所
資料提供:国土交通省

 

こんな現状を見たら・聞いたら、早めに避難してください!

土砂災害には前兆現象があります。次のような現象を見たり聞いたりしたら、土石流、地すべり、がけ崩れの危険があります。すぐに避難してください。

 

◆土石流

  • 地鳴りがしていないか。
  • 流水が異常に濁っていないか。
  • 土臭いにおいがしていないか。
  • 渓流の水位が著しく減っていたり、軽石が流れる音がしたり、木が流れてきたりしていないか。

◆地すべり

  • わき水が増えたり、止まったりしていないか。
  • 池や沼の水位が急に変わったり、井戸水が濁ったりしていないか。
  • 落石や小さな崩落がないか。
  • 斜面が膨らんだり、樹木が傾いたり、亀裂(きれつ)や段差が出ていないか。
  • 地鳴りや山鳴りがしていないか。

◆がけ崩れ

  • 表面に流水が発生していないか
  • 小石がぱらぱらと落下していないか。
  • わき水が発生したり止まったり、水の量が増えたり、濁ったりしていないか。
  • 斜面が膨らんできていないか。
  • 地鳴りがしていないか。

これらの現象が、土砂災害発生のすべての前兆現象ではありません。こうした現象が見られなくても、土砂災害が発生する場合がありますので注意してください。

 

もしものときのために日ごろから心がけることは?

大雨が予想されて実際に降り始めたら、常にニュースや気象情報、市町村からの情報に気を配りましょう。1時間に20ミリ以上、または降り始めから100ミリ以上になったら要注意です。

土砂災害から生命と財産を守るには、事前に住んでいる地域の危険箇所や避難路などの情報を調べておき、早めに避難することが重要です。今年も梅雨の季節に 入り、いつ自分の地域で土砂災害が起こるか分かりません。もしものときのために大切なことは、日ごろからの備えです。

 

国は土砂災害対策として、次の3本柱により対策を推進しています!

@施設整備:土砂災害から人命と財産を守るハード対策

砂防えん堤、地すべり防止工事、急傾斜地崩壊防止工事を実施します。

 

A警戒避難:避難によって人命を保護するソフト対策

「土砂災害防止法」に基づく土砂災害警戒区域等の指定や、土砂災害ハザードマップの作成等、警戒避難体制の整備を支援します。

 

B土地利用規制:土砂災害危険箇所における新たな住宅開発を抑制するためのソフト対策

「土砂災害防止法」に基づく土砂災害警戒区域等の指定により、開発行為の制限や建築物の構造規制を行い、特別警戒区域から家屋の移転を促します。

 

「お役立ち記事」では、国の行政施策の中から暮らしにかかわりの深いテーマ、暮らしに役立つ情報をピックアップし、分かりやすくまとめて提供しています。


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