バーベキューや花火などでは「火」に注意! 夏のレジャー関連製品を正しく使い、安全に楽しみましょう。

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バーベキューを楽しむ家族と花火を楽しむこどもたち

夏といえば、海や山でのレジャーの季節。バーベキューや花火など、火を使うことも少なくありません。カセットこんろや着火剤、ガスライターなどの製品は、使い方を誤ると大きな事故につながることがあります。製品を正しく使い、安全に楽しく夏休みを過ごしましょう。

1誤った使い方によるカセットボンベの爆発事故が多発しています

野外での調理によく使われるカセットこんろ。このカセットこんろに装着したカセットボンベが加熱され、爆発する事故が発生しています。
平成23年(2011年)から令和3年(2021年)までに発生したカセットこんろ・カセットボンベの重大製品事故件数は98件。事故発生の主な原因は、カセットこんろの誤った使用です。中でも多いのが、カセットこんろを覆うような大きな鍋や鉄板などの調理器具を載せる使い方です。このような使い方をすると、鉄板からの輻射熱でカセットボンベが加熱され、ボンベ内の圧力が上昇して爆発につながります。このような事故は夏に多発しており、一度に大人数が火傷を負った例もあります。

また、カセットこんろの上に金網を載せ、その上に炭を置いて火を起こしたため、炭火の熱でボンベが加熱されて爆発するという事故も起こっています。
安全にカセットこんろを使うためには、使用前に取扱説明書をよく読んで、注意事項を守って正しく使用しましょう。

カセットコントに大きな鍋を載せると危険
カセットこんろを2台並べたり、こんろを覆うような大きな鉄板や鍋などを載せたりしないでください。
熱がこもりやすくなり、カセットボンベが過熱し、爆発することがあります。

2バーベキューの火起こしなどに使う着火剤。揮発性があるため、つぎ足しは厳禁

アウトドアでの食事の楽しみといえばバーベキューです。火起こしの際には、だれでも簡単に火をおこしやすくするための補助燃料として着火剤がよく用いられます。この着火剤を、火が弱くなってきたからといって、つぎ足すことは非常に危険です。突然火が大きくなったり、火が飛び散ったりしたことで、火傷をした事故が報告されています。
着火剤には揮発性が高く引火しやすいメチルアルコールが使われているため、途中でつぎ足すと、大きな炎が上がったり爆発したりするおそれがあるのです。また、使用後、着火剤のふたをあけたまま火の近くに放置したため引火・爆発した事故もあります。
着火剤を用いて点火するときには、十分な距離を取り、適量を守る、つぎ足しは絶対にしないなど、注意事項を守って正しく使いましょう。

バーベキューで着火剤を入れすぎると火が燃え上がる危険性がある
着火剤で点火するときは十分な距離を取り、つぎ足しは絶対にしないでください。

3花火遊びには必ず大人が付き添って、浴衣姿は火に注意

夜を彩る花火は夏の風物詩といってよいでしょう。親子でおもちゃの花火を楽しむという家庭も多いのではないでしょうか。しかし、毎年7月から8月は、おもちゃの花火の事故が多発する時期でもあります。

手持ち式の花火が噴射して肌に当たったり、ねずみ花火がサンダルと脚との間に入ったりしたために火傷をしたり、おもちゃの打ち上げ花火が顔を直撃して失明したりする事故が報告されています。被害者の多くは10歳未満のこどもです。

このような事故を防ぐためにも、花火には必ず大人が付き添い、火の危険性を教え、着火用のライターはこどもの手の届かないところで管理し、こどもだけで遊ばせないようにしましょう。また、燃えやすいもののない広い場所で行う、水の入ったバケツを用意するなど、注意表示を必ず守りましょう。

また、花火やろうそくなどの火が浴衣に燃え移り、全身やけどで亡くなるという痛ましい事故も発生しています。浴衣は綿素材のものが多く、火がつくと一気に燃え広がる可能性があるため、注意が必要です。花火やろうそくなど火を使う場所では、浴衣の袖や裾などが火に触れないように、十分距離に注意しましょう。

花火は、洋服に火が燃え移る危険性がある
浴衣は綿素材のものが多く、火がつくと一気に燃え上がります。火を使うときには十分な注意が必要です。

4高温になる車内に、スプレー缶やガスライターを放置するのは危険です

夏に自動車に乗って行楽地に出かける人も多いのではないでしょうか。そんな皆さんに注意していただきたいのが、車の中に放置されたスプレー缶やガスライターの事故です。直射日光の当たる場所や高温になる場所にスプレー缶やガスライターを放置していると、思わぬ事故につながる危険性があります。

ガスライターやスプレー缶には、「直射日光・40度以上(※)の高温になる場所を避けること」という内容の表示がされており、40度以上(※)になるとライター内部のガスが膨張し、破裂するおそれがあります(※スプレー缶の種類によって表示されている温度は異なります)。

一方、真夏の車内、特に直射日光の当たるダッシュボードの上は想像以上の暑さとなります。国民生活センターが行った調査では、炎天下の舗装された駐車場に自動車を置いた場合、車内温度は約60度、直射日光の影響を受けるダッシュボード表面は90度近くまで上昇することが確認されました。

このように高温になった車内で、スプレー缶やガスライターが破裂し、フロントガラスが割れたり、ひびが入ったりすることがあります。

また、破裂していなくとも、車内に置いたままでいたライターでたばこに火をつけようとしたところ、ノズルではない部分から出火した例もあります。これは、高温でライターの内圧が上昇して漏れたガスに、着火の炎が引火したためです。

スプレー缶やガスライターなどの火気厳禁の製品は、車内など、直射日光の当たるところや高温になる場所に放置しないようにしましょう。

また、スプレー缶やガスライターだけでなく、リチウムイオン電池などを含む電子機器(スマートフォンなど)でも加熱による火災事故が起こっています。車を離れる際には、車内にガス機器だけでなく、電子機器を放置していないかにも目を配りましょう。

直射日光が当たるダッシュボードの上は高温になるため危険
直射日光が当たるダッシュボードの上などにスプレー缶やガスライターなどを置くと、
破裂・爆発の危険性があります。

5夏に活躍する冷却スプレーや制汗スプレーに火は厳禁

暑い夏を乗り切るために、冷却スプレーを使ったり、ニオイに対するエチケットとして制汗スプレーや消臭スプレーを使ったりするかたが増える季節です。

体を冷やしたりさっぱりさせたりするこれらのスプレー缶、実は火気厳禁の製品がほとんどです。スプレー缶の噴射剤として、昔はフロンガスなどの不燃性ガスが使われていましたが、オゾン層保護のため、現在は液化石油ガスなどの可燃性ガスに変わっています。

使った直後にたばこに火を付けたり、密閉空間で使用した後にライターを付けたら引火した、などの事故例が報告されています。

スプレー缶を使用する際は、火気が近くにない風通しの良い場所で使用するなどの注意が必要です。また、使用後もまだガスが滞留しているおそれがあるので、すぐに火を使うのはやめましょう。

冷却スプレーを使用するときは、火を使わない
スプレー缶の噴射剤はほとんど可燃性ガスです。決して火気に近づけないようにしましょう。

6冷感グッズは人によってはかぶれることがあります

連日の猛暑や、節電対策のために冷感グッズを使用されるかたも増えていると思います。最近はタオルや、首に巻くスカーフなど、直接皮膚に触れる製品が増えてきています。しかし、これらの製品を使用する際はまず注意書きをよく読みましょう。製品の特性から表面に防腐剤、防カビ剤を塗布している製品が多く、人によってはかぶれることがあります。国民生活センターが行った調査(水でぬらすだけで冷感が得られることをうたったタオル)では、サンプル調査を行ったところ、サンプル全てから何らかの防腐剤が検出されたとのことです。

使用する前に洗ってこれらの薬剤を落とす、皮膚に異常があった場合は使用を中止するなどして気をつけて使いましょう。

冷感グッズは人によって肌にあわない場合がある
冷感グッズは人によって肌に合わない場合があります。取扱説明書をよく読んで使いましょう。

コラム1

「製品安全ガイド」などの情報を活用し、製品を安全に使いましょう

大やけどや火災などの重大製品事故を未然に防ぐためには、まず安全な商品を選ぶことが重要です。
下記のウェブサイトでは、製品安全にかかわる情報を発信しているので、参考にしてください。

また、使用する前に取扱説明書や注意表示をよく読むこと、必要に応じて定期的に点検や掃除などを行うことも重要です。
万一、製品事故が発生した場合は、メーカーや販売店、または消費生活センター(消費者ホットライン「188」で案内しています)に連絡してください。

(取材協力:経済産業省 文責:政府広報オンライン)

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