秋の釣りシーズンは事故が多発!大切な命を事故から守ろう
9月に入り、いよいよ秋の釣りシーズンを迎えます。秋は、釣れる魚の種類も量も多く、釣りには絶好の季節といわれています。しかし、半面、この時期は海浜事故に遭遇する人が多い時期でもあります。釣りを楽しむ際には、もしもに備えて自己救命策の確保をすることが大切です。
釣りによる海浜事故の3割は秋のシーズンに発生
平成18年中に釣りに行って事故に遭った人は273人。そのうちの3割を超える94人が秋の釣りシーズン(9〜11月)に事故に遭っていました。また、死者・行方不明者106人のうち、秋の釣りシーズンの死者・行方不明者は33人でした。
平成18年中の釣り中の事故(月別発生状況)
資料提供:海上保安庁
釣り人の事故の大半が海中転落
事故の内容をみると、平成18年の釣り中の事故者の約7割(185人)が、磯(いそ)場や防波堤、岸壁などで転倒したり、波に引き込まれたりする海中転落 事故の事故者でした。また、同年の海中転落事故による死者・行方不明者は90人と、全体(106人)の8割を超えていました。
平成18年中の釣り中の事故 (人)
| 事故内容 | 事故者 | 死者・行方不明者 |
|---|---|---|
| 海中転落(転倒、波に引き込まれる等) | 185 | 90 |
| 帰還不能(孤立その他) | 56 | 0 |
| 負傷 | 14 | 2 |
| 溺(でき)水 | 8 | 8 |
| 病気 | 7 | 4 |
| その他 | 3 | 2 |
| 合計 | 273 | 106 |
資料提供:海上保安庁
いったん海中に転落すると、どこもつかまるところはありません。ライフジャケットを着用し、浮力を確保しないと、死亡事故に至る可能性が非常に高くなり ます。平成18年の釣り中に海浜事故に遭遇した人のうち、ライフジャケットを着用していた人は、その約8割が助かっているのに対し、ライフジャケットを着 用していなかった人が生存する確率は55%と、生存する確率が大きく低下します。
ライフジャケット着用・非着用別の発生状況
資料提供:海上保安庁
海での「もしも」に備え、自己救命策三つの基本
海上保安庁では、もしものときに備え、自己救命策の確保を呼びかけています。磯釣りは、自然が相手であるため、何が起こるか分かりません。万が一の事態に備え、自分の命を自分で守ることのできるよう、準備をしておくことが大切です。
●その1 ライフジャケットの常時着用
海中に転落した場合、まず海に浮いていることが大切です。そのためにはライフジャケットの着用が最も効果的です。ライフジャケットには、磯場で転んだときにクッション代わりとなる固型式や、コンパクトな膨張式などがあります。目的に応じて最適なものを使用しましょう。
![]() |
![]() |
![]() |
| ライフジャケット(固型式) | ライフジャケット(膨張式) | |
資料提供:海上保安庁
●その2 携帯電話等の適切な連絡手段の確保
携帯電話等の連絡手段を確保し、速やかに救助要請できるようにしておくことも大切です。防水パック入りの携帯電話だと海の中からでも通話が可能です。
●その3 「118番」の有効活用
事故に遭ったとき、あるいは事故を目撃したときは、直ちに118番へ通報しましょう。最寄りの海上保安本部が関係救助機関と連携し、直ちに救助に向かいます。「海の“もしも”は118番」が合言葉です。
以上の自己救命策三つの基本に加え、磯釣りに行く方は、特に以下のことも心がけましょう。
●一人で行かずに複数で釣りに行く
海中転落事故で助かる場合の多くは、一緒に居合わせた人、たまたま現場を目撃した人が118番などへ通報したことをきっかけとするものです。岸壁に一人で 釣りをしていた人が、誤って海中に転落し、だれにも気付かれずに死亡したという事故も発生しています。この事故は、岸壁に釣り道具だけが残されていたた め、不審に思った人が通報し、捜索が行われたことによってはじめて判明しました。釣りには一人で行かず、複数で行動するように心がけましょう。
●マリンレジャー安全情報の積極的な活用
気象や海の状況、磯場の地形など、事前の情報収集不足により事故に遭遇するケースが多く見られます。海釣りの際は、現地の状況をあらかじめ良く把握し、また禁止されている区域には絶対に立ち入らないようにしましょう。海上保安庁マリンレジャーのページでは、海の情報、沿岸情報などを随時提供しています。また、沿岸域情報提供システム(MICS)では、海に関する情報の最新データが入手できます。お出かけ前にぜひ確認してください。
●もしも、海に落ちてしまった場合は
海中転落者がライフジャケットを着ていない場合は、まず、浮力となるものを投げ入れてあげることが必要です。釣りの場合は、クーラーボックスの中身を出し て投げ入れることが効果的です。バケツやペットボトル(2リットルのものがよい)も浮力とすることができます。ペットボトルは中に少量の水を入れると遠く に投げることができます。また、1本よりも2本の方が効果的です。
「お役立ち記事」では、国の行政施策の中から暮らしにかかわりの深いテーマ、暮らしに役立つ情報をピックアップし、分かりやすくまとめて提供しています。




