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平成20年1月掲載

 


仕事と育児・介護の両立を支援する「ファミリー・フレンドリー企業」

人口の減少が続くわが国では、男女ともに仕事と家庭を両立し、働き続けられる社会づくりへの取り組みが重要です。仕事と育児・介護両立のためのさまざまな 制度を設け、労働者が多様で柔軟な働き方を選べるように取り組みを行っている企業を「ファミリー・フレンドリー企業」といいます。

 

進む少子・高齢化に向けて労働環境の改善が必要

わが国では、少子・高齢化が急速に進み、労働者の家庭を取り巻く環境も変化してきています。

少子化問題の要因の一つとして、仕事と育児の両立の負担が大きいことが挙げられます。また、高齢化に伴い、働きながら家族の介護を行う労働者が増えています。

このような状況の中、働きながら子どもを産み育てやすく、介護問題にも対応できる雇用環境を整備していくことは、国の経済の活力を維持していくうえでも、少子化の流れを変えるうえでも、重要です。

国は仕事と子育ての両立支援として、平成3年に「育児休業等に関する法律」により育児休業制度を設け、平成7年には同法を改正し、介護休業制度を設けまし た(後に「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(略称「育児・介護休業法」)に改称)。以降、順次法改正を行い、平成 9年には深夜業の制限制度の創設、平成13年には、時間外労働の制限制度の創設、勤務時間短縮などの措置の対象となる子どもの年齢の引き上げ、平成16年 には育児休業の対象労働者の拡大、育児休業期間の延長など、両立支援制度を充実させてきました。また、平成15年に成立した「次世代育成支援対策推進法※」に基づき、企業が行動計画を策定・実施し、それぞれの企業における目標を立てて仕事と家庭の両立支援の取り組みを行うことを促進しています。

現在、育児休業の取得率は女性で72.3%(平成17年度女性雇用管理基本調査)まで上昇しています。しかし、仕事を続ける希望を持ちながら、妊娠、出産 を機に退職する女性も依然として多いのが現状です。また、男性の育児休業の取得率は0.5%(同年同調査)と低く、勤務時間短縮などの措置の導入状況をみ ても、男女ともに育児や介護をしながら働き続けられるような職場環境が整っているとはいえない状況です。

国や地方公共団体が雇用環境の整備に取り組むだけでなく、自主的に企業が労働者のライフサイクルに応じ、家庭・個人生活の事情に柔軟に対応できる働き方を提示することが必要になってきました。

 

次世代認定マーク(愛称「くるみん」)をご存じですか?

「次世代育成支援対策推進法(略称「次世代法」)※」は、企業に仕事と子育ての両立のための行動計画づくりを求める法律です。301人以上の労働者を雇用する事業主は義務として、300人以下規模の事業主は努力義務として、「一般事業主行動 計画」を策定し、都道府県労働局に届出て、子育て支援に取り組むことを義務付けています。

「一般事業主行動計画」に掲げる目標は、例えば育児休暇の取得状況は男性の取得者○人以上、女性の取得率○%以上などと、達成状況を客観的に判断できるような数値目標を盛り込むことが望ましいとされています。計画に掲げた目標をすべて達成するなど、一定の基準を満たした事業主は、次世代法の認定を受けられ ます。認定されると、次世代認定マーク(愛称「くるみん」)を広告、商品、求人広告などにつけることができます。


 

四つの柱からなるファミリー・フレンドリー企業

「ファミリー・フレンドリー企業」とは、仕事と育児・介護とが両立できるようなさまざまな制度をもち、多様で柔軟な働き方を労働者が選択できる取り組みを行っている企業です。具体的には以下の四つの柱からなります。

 

1.法を上回る育児・介護休業制度を規定しており、かつ、実際に利用されていること

  • 分割取得できる育児休業制度
  • 通算93日を超える介護休業制度
  • 年5日を超える子どもの看護休暇制度  など

2.仕事と家庭のバランスに配慮した柔軟な働き方ができる制度をもっており、かつ、実際に利用されていること

  • 育児や介護のための短時間勤務制度
  • フレックスタイム制 など

3.仕事と家庭の両立を可能にするその他の制度を規定しており、かつ、実際に利用されていること

  • 事業所内託児施設
  • 育児・介護サービス利用料の援助措置 など

4.仕事と家庭との両立がしやすい企業文化をもっていること

  • 育児・介護休業制度などの利用がしやすい雰囲気であること。特に、男性労働者も利用しやすい雰囲気であること
  • 両立について、経営トップ、管理職の理解があること など

以上のポイントに当てはまる企業は、ファミリー・フレンドリー企業といえます。また、重要なのは、このような制度を実際に従業員が利用しているのかという点です。

「ファミリー・フレンドリー企業」は従業員にとって、「家族とのコミュニケーションが増える」「仕事の満足度が高まる」「ストレスが減る」などのメ リットがあります。企業にとっても、「労働者のモラルが向上する」「熟練労働者を確保できる」「企業イメージが良くなる」などのメリットがあります。

ファミリー・フレンドリー・サイトでは、企業の「仕事と家庭の両立のしやすさ」を診断できます。あなたの勤務する会社のファミリー・フレンドリー企業に向けた取り組み状況や同業種などの中で の自社の位置、不足している点、今後の取り組みへのアドバイスなどの診断コメントが得られます。その結果に基づき、ファミリー・フレンドリー企業を目指し た取り組みを進めると効果的です。

 

ファミリー・フレンドリー企業を表彰します

厚生労働省では、平成19年度から、「仕事と育児・介護との両立支援のための取り組み」および「女性労働者の能力発揮を促進するための積極的な取 り組み(ポジティブ・アクション)」について、ほかの模範となる取り組みを進めている企業に対し、「均等・両立推進企業表彰」を行っています。これは、平 成11年度から実施してきた「ファミリー・フレンドリー企業表彰」と「均等推進企業表彰」を統合し、新しい表彰制度として公募により実施しているもので す。男女ともにそれぞれの能力を最大に発揮できる職場環境の整備を促すことが目的です。

表彰の種類には、ファミリー・フレンドリー企業に向けた取り組みを積極的に行い、その成果が上がっている企業を表彰する「ファミリー・フレンド リー企業部門(厚生労働大臣優良賞・労働局長賞)」、ポジティブ・アクションに積極的に取り組み、その成果が上がっている企業を表彰する「均等推進企業部 門(厚生労働大臣優良賞・労働局長賞)」および両部門において優れた取り組みを行い、その成果が顕著である企業を表彰する「厚生労働大臣最優良賞」の3種 類があります。

平成19年度「均等・両立推進企業表彰」において、ファミリー・フレンドリー企業部門厚生労働大臣優良賞の表彰を受けた企業は、法を上回る育児 休業・介護休業・勤務時間短縮など、きめ細かな両立支援制度で職員が働き続けられる職場環境づくりを進めている点が評価されて受賞しました。

 

ポジティブ・アクションを積極的に推進している企業、ファミリー・フレンドリーな企業を表彰します

〜平成20年度「均等・両立推進企業表彰」〜

応募の対象となるのは、「均等・両立推進企業表彰基準」を満たす企業です。応募の受付期間は、平成20年1月1日から3月31日まで。平成20年10月に表彰状の授与などを行う予定です。実施要領、応募方法など、詳しくは、平成20年度「均等・両立推進企業表彰」候補企業の公募について」をご覧ください。

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