国の無担保・無保証人の低利融資「小企業等経営改善資金融資制度(マル経融資)」
わが国の企業全体の87%を占める小規模企業。しかし、これらの企業は、事業の生命線である資金調達が難しいのが現状です。「小企業等経営改善資金融資制度(マル経融資)」は、小規模企業に対する国の無担保・無保証人の低利融資制度です。
資金調達の難しい小規模企業
小規模事業者とは、常時使用する従業員数が20人以下(商業・サービス業で5人以下)の事業を営む法人・個人事業主を指します。わが国には、約430万社の小規模事業者がいます。しかし、小規模企業の資金調達環境は、近年改善されてきてはいるものの、経営内容が不安定であること、担保・信用力が乏しいことなどの理由から、依然厳しい状態にあります。
「小企業等経営改善資金融資制度(マル経融資)」は、国の無担保・無保証人、低利で国民生活金融公庫から融資を受けられる制度で、小規模企業者の経営の改善を図ることを目的としています。マル経融資は、「小企業等経営改善資金融資制度」として昭和48年10月に創設され、これまで多くの小規模事業者の方に利用されています。
無担保・無保証人・低金利で融資するマル経融資
平成20年3月現在のマル経融資制度の概要は以下のとおりです。
マル経融資制度の貸付対象となる小規模事業者の業種は、商工業者※(生活衛生関連業種(飲食店営業、理美容業、旅館業、クリーニング業など)を含む)です。国民生活金融公庫の非融資対象業種(金融・保険業、風俗営業、福祉事務所、政治・経済・文化団体、その他公序良俗に反するものなど)は対象外となります。
貸付対象資金は、設備資金および運転資金です。ただし、生活衛生関係業種については、運転資金のみが対象となります。貸付限度額は、本枠は550万円、平成19年度末までの特例措置となる別枠は450万円。貸付金利は、国民生活金融公庫の基準金利マイナス0.3%です(平成20年2月14日現在、1.9%)。貸付期間は、運転資金4年以内、設備資金6年以内です(平成19年度末までの特別措置として、それぞれ1年期間が延長され、運転5年以内、設備7年以内となっています)。
申し込みの要件は、商工会・商工会議所などの経営指導を原則6か月以上受けていること、所得税、法人税、事業税などの義務納税額をすべて完納していることです。
融資を受けるには、商工会議所・商工会へ推薦の申し込みを行います。商工会議所・商工会では、審査会で融資対象者の要件に該当するかどうかなどを審査し、適切と判断した場合には、国民生活金融公庫に推薦します。国民生活金融公庫はこの推薦に基づいて、審査し貸付けを行います。
詳しくは、下記の「利用概要」をご覧ください。
※商工業者とは、
- 自己の名をもって商行為をすることを業とする者
- 店舗その他これに類似する設備によって物品を販売することを業とする者
- 鉱業を営む者
- 取引所
- 商法(明治32年法律第48号)第52条第2項の会社および有限会社、相互会社
これまで以上に利用しやすい制度に
平成20年4月から、マル経融資制度の一部が改正されます。改正のポイントは、「融資の迅速化」「対象業種の拡大」「貸付限度額の拡大」「貸付期間の延長」の四つです。これまでのさまざまな問題点を改善し、より利用しやすい制度になります。
融資の迅速化
インターネットを活用した財務会計ソフトなどの活用により、財務会計を整備した企業について、融資を迅速化します。具体的には、商工会・商工会議所などによる6か月の経営指導期間の短縮、審査会の省略(最大1か月程度の短縮)が実現します
。
対象業種の拡大
これまで生活衛生関連事業者の借入は運転資金に限定されていました。しかし、生活衛生関連事業者が小規模企業の約25%を占めているという現状を受け、設備投資資金も貸付対象になります。
貸付限度額の拡大
貸付限度額が550万円から1,000万円に拡大されます(現在は、平成19年度(1年間)までの特例として本枠550万円に加え、別枠450万円が設定されています)。
貸付期間の延長
貸付期間を延長し、運転資金4年から5年、設備資金を6年から7年にします(現在は、平成19年度までの特例として、運転、設備ともに1年延長の暫定措置が取られています)。
利用概要(※平成20年4月1日以降)
利用対象者
- 常時使用する従業員が20人以下(商業・サービス業にあたっては5人以下)の法人・個人事業主
- 原則として、最近1年以上、同一地区内で事業を行っている方
- 商工会議所の経営指導を受けている方(商工会地区の方は商工会の経営指導となります)
- 税金(所得税、法人税、事業税、都道府県民税等)を完納している方
- 国民生活金融公庫の非対象業種など※に属していない業種の事業を営んでいる方
※金融・保険業、風俗営業、福祉事務所、政治・経済・文化団体、その他公序良俗に反する事業などを営んでいる方は融資対象とはなりません。
融資の条件
- 融資限度額 1,000万円
- 返済期間 運転資金5年以内 設備資金7年以内
- 無担保・無保証人
- 利率:1.9%(平成20年2月14日現在)
- 国民生活金融公庫の非対象業種など※に属していない業種の事業を営んでいる方
※利率は変動します。現在の利率は、国民生活金融公庫のウェブサイトでご確認ください。
貸付機関
- 国民生活金融公庫
利用用途
- 運転資金・・・仕入資金、買掛金・手形決済資金、給与・ボーナスの支払い、諸経費等の支払いなどに
- 設備資金・・・店舗・工場の改装資金、営業車両購入、機械設備の購入などに
利用方法
事業所のある地区の商工会・商工会議所へ申し込みます。申し込みを受け付けた商工会・商工会議所が、国民生活金融公庫に融資の推薦をします。国民生活金融公庫の審査を得て、融資が実施されます。
※沖縄県については、「国民生活金融公庫」ではなく、「沖縄振興開発金融公庫」となります。
融資を受けるまでの流れ

資料提供:中小企業庁
問い合わせ先
- 最寄りの都道府県商工会連合会・商工会(商工会については、全国商工会連合会)
- 最寄りの商工会議所(商工会議所については、日本商工会議所)
- 国民生活金融公庫(沖縄振興開発金融公庫)
「お役立ち記事」では、国の行政施策の中から暮らしにかかわりの深いテーマ、暮らしに役立つ情報をピックアップし、分かりやすくまとめて提供しています。