違法・有害サイトから子どもたちを守る〜子どもの携帯電話・PHSにフィルタリングサービスを
インターネットは大変便利なものですが、近年、特に携帯電話からのインターネットを通じて出会い系サイトなどにアクセスして事件に巻き込まれる18歳未満の子どもたちが少なくありません。そこで、平成19年12月、国は携帯電話・PHS事業者等に、子どもが契約・使用する携帯電話・PHSについてフィルタリングサービスの利用を原則としたかたちで親権者の意思確認をするよう要請しました。このサービスは、出会い系サイトをはじめとするインターネット上の違法・有害サイトへのアクセスを制限し、子どもたちを犯罪から守ります。
毎年1,000人以上の18歳未満の子どもたちが犯罪に遭っている
4月は入学の季節――中学校や高校に入る子どもたちが携帯電話等を持つことが多くなり、家族や友人と電話やメールをやりとりしたり、インターネットで情報を収集したりする機会が増えるでしょう。
ところが、携帯電話等には危険な落とし穴が潜んでいます。近年、出会い系サイトの利用に起因して被害に遭った18歳未満の子どもの数は毎年1,000人以上に上ります。また、被害に遭った子どもたちが出会い系サイトへアクセスした手段の約96%は、携帯電話・PHSでした(第1〜2表参照)。
〔第1表〕 被害者の年齢・性別
資料提供:警察庁
〔第2表〕 被害者(被害児童)の出会い系サイトへのアクセス手段
資料提供:警察庁
子どもたちがアダルトサイトや出会い系サイトなどの違法・有害情報に接しないように、平成20年から新しく携帯電話・PHSに契約する未成年の方には、携帯電話・PHS事業者がフィルタリングサービスの利用を原則としたかたちで親権者の意思確認をすることとなります。携帯電話・PHSのフィルタリングサービスは、子どもに見せたくないサイトへのアクセスを制限する無料のサービスで、平成19年9月末までに約210万人が利用しています。未成年者が契約者の場合は、親権者から申し込むことも可能で、フィルタリングを外したい場合は親権者の意思確認が必要です。
また、18歳未満のお子さん名義で、既に携帯電話・PHSを契約されている場合は、事業者が請求書にチラシを同封したり、事業者から利用者に直接ショートメールを送ったりして、一定の期日までに保護者からの申告がされない場合は、平成20年夏めどにフィルタリングサービスが設定されることをお知らせしています。この機会に、インターネット上のトラブルを防止するため、どのようなルールやマナーが必要かお子さんと相談してみましょう。なお、携帯電話・PHSのフィルタリングサービスについては、携帯電話・PHS事業者の窓口のほか、電話やインターネットでも申し込みすることができます。
法改正を検討し、四つの方策を強化して社会全体で子どもを守る
平成19年、内閣官房が議長を務める「インターネット上の違法・有害情報に関する関係省庁連絡会議(IT安心会議)」で、「インターネット上の違法・有害情報対策に関する集中対策」を決定し、「法令改正に向けた検討」と「インターネット上の違法・有害情報対策を構成する4方策の強化」を取りまとめました。
「法令改正に向けた検討」では、「出会い系サイトに関する規制の見直し」と「迷惑メールに関する法令の見直し」を進めています。「出会い系サイトに関する規制の見直し」では、いわゆる「出会い系サイト規制法」の改正を考えています。この法律は、18歳未満の子どもが出会い系サイトに起因する犯罪の被害に遭うことを防止することを目的とする法律で、今回の見直しでは、出会い系サイト事業者に、大人が異性の児童を誘う書き込み等があることを知ったときには、これを削除することを義務付ける等の内容を法改正案に盛り込んでいます。 また、「迷惑メールに関する法令の見直し」では、「特定電子メール法」及び「特定商取引法」の改正を考えており、事前に受け取る側が事前に同意や請求・承諾をしていなければ広告宣伝メールを送ってはいけないこととしたり、迷惑メールを送った者等に対する罰則を強化する等の内容を法改正案に盛り込んでいます。
「インターネット上の違法・有害情報対策を構成する4方策の強化」は、1.プロバイダ等による自主規制の支援等、2.情報モラル教育の充実、3.相談窓口の充実等、4.フィルタリング導入促進等の支援です。
法律を改正したり、違法・有害サイトへの四つの方策を強化したりすることで、18歳未満の子どもたちを犯罪から守る取り組みを社会全体で強化していきます。
子どもたちは「自分の身は自分で守る」ことを考え、親や地域社会は違法・有害情報の危険性等の正しい知識を得られるよう啓発講座等に積極的に参加し、親子でフィルタリングサービスの利用について話し合う機会をもちましょう。
「青少年を有害情報環境から守るための国民運動」が始まりました
平成19年度から、国は、安心で質の高い暮らしに向けた行政のあり方を総点検する目的で「生活安心プロジェクト」を始めました。プロジェクトには1.食の安全・安心に関する対話、2.子どもの施設の安全全国一斉総点検、3.交通事故ゼロを目指す日、4.青少年を有害情報環境から守るために国民運動、の四つの国民運動があります。
このうち、「青少年を有害情報環境から守るための国民運動」では、18歳未満の子どもたちが違法・有害情報サイトを通じて犯罪やトラブルに巻き込まれているケースが多いことを踏まえて、全国規模の学校関係団体、PTA、通信関係団体など関係業界・団体の連携強化を目的とした「ネット安全安心全国推進会議」を開催するほか、全国の小学校6年生に啓発資料を配布したり、保護者や教職員を対象としたインターネットの安全で安心な利用ができる講座(e-ネットキャラバン)を開催するなど、さまざまな活動を展開します。
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