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平成20年4月掲載

 


平成20年度に13歳と18歳になる皆さん、麻しん(はしか)の予防接種を受けましょう

平成19年の5月から6月にかけて、高校生・大学生を中心として全国的に麻しん(はしか)が流行しました。今後、このような流行を防ぐため、時限措置として、13歳と18歳になる年度のそれぞれ1年間を対象に、麻しんの予防接種を実施することになりました。

 

大人になって発症すると恐ろしい麻しん(はしか)

「はしか」とも呼ばれている「麻しん」は、咳(せき)やくしゃみなどによる麻しんウイルスの空気感染・飛沫(ひまつ)感染、接触感染により発症する急性の感染症です。麻しんの免疫をもっていない人が感染すると90%以上が発症し、一度感染して発症すると一生免疫が持続するといわれています。毎年、春から初夏にかけて流行することが多い病気です。

麻しんは、ウイルス感染後、潜伏期間が約10日から12日間続きます。その後、熱、咳、鼻水、目やになど、風邪と同じ症状が出始めます。症状が出始めてから、38度前後の熱が3日から4日続き、いったん熱は1度程度下がりますが、再び39度から40度の高熱と首筋や顔などに赤い発疹(ほっしん)が出ます。高熱は3日から4日で下がり、咳も軽くなってきて、発疹も次第に消えてきますが、しばらくは色素沈着が残ります。

麻しんにかかった人の約30%は、気管支炎、肺炎、中耳炎、クループ症候群、心筋炎、脳炎などの合併症を起こし、なかには死亡する場合もあります。麻しんが治ってから10年ほどして、10万人に1人の程度で、亜急性硬化性全脳炎(SSPE)という重い脳炎を起こすこともあります。また、妊娠中に感染すると、流産や早産などを引き起こす可能性があります。

 

若年層にも麻しんが流行

麻しんは、子ども時代に感染し、発症して免疫ができるのが一般的でした。しかし、近年は、10代および20代の若者を中心に麻しんが流行することが多く、平成19年の4月から7月にかけては、大学や高校などの学校施設で計263校が休校になりました。

これは、昔に比べて麻しんの流行が減ったことで、10歳以上になるまで麻しんワクチンを受けていなくても、麻しんにかからずにすんでいた人が増えているのが原因の一つです。また、麻しんウイルスに感染する機会が激減していることにより、小児のときに予防接種をしても、ワクチン接種後数年以上経過すると自然感染のブースター効果(免疫増強効果)を受ける機会が減っていることから、もっていた麻しんに対する免疫力が弱くなってしまい、感染して発病してしまうことも原因といえます。

 

接種対象は、13歳と18歳になる年度の1年間

このような麻しんの流行を防ぐため、昨年、その原因分析と今後の流行防止策を議論する「予防接種に関する検討会」が開催され、平成24年度までに麻しんを排除することを目標とした「麻しん排除計画案」がまとめられました。また、当該計画を基に、感染症法および予防接種法の規定に基づき総合的に予防接種を進める必要がある疾病として、昨年12月に「麻しんに関する特定感染症予防指針」(平成19年厚生労働省告示第442号)が公布されました。

麻しんワクチンで重要なのは2回接種することです。麻しんは、1回の予防接種で95%以上の人が免疫を獲得しますが、残りの5%未満の人は免疫を獲得することができません。また、今の10代の人では、自然感染のブースター効果を受ける機会が少なく、予防接種を1回受けた人の20%程度は免疫が下がっていて発症を予防する効果が落ちていることが分かっています。2回の接種で100%近くまでに有効率を高めることが期待できます。

そして、風しん対策も先天性風しん症候群の予防という意味でとても重要なので、使うワクチンは麻しん風しん混合ワクチンが原則です。

平成18年、予防接種施行令が一部改正され、1歳と小学校入学前の2回、麻しんと風しんのワクチン接種が定期の予防接種に導入されました。しかし、平成20年度で小学校3年生以上の人たちは法改正前に小学校に入学し、接種の対象から外れてしまっているので、麻しんワクチンと風しんワクチンを1回しか受けていない、もしくは1度も受けていない人が多数います。

これらの人を麻しんと風しんから守り、麻しんを流行させず、先天性風しん症候群の発生を予防するために、平成20年4月から5年間の期限付きで、1回しか予防接種を受けていないか、麻しんまたは風しんかかったことがない中学1年生と高校3年生に相当する年齢を対象に、ワクチンの接種をすることになりました。これにより、5年後には、22歳以下の人は2回接種を受けていることになります。

また、麻しんと風しんの流行状況を正確に把握するため、麻しんの患者と風しんの患者の全数調査も行われます。

 


 

麻しんの感染予防には、2回の予防接種が有効です。流行するのは春先から初夏にかけてなので、早めの接種が重要です。過去1回しか接種をしていない場合は、今後麻しんを発病するおそれがあります。対象に当たる方は、必ず予防接種を受けましょう。

接種の時期、施設など、詳細については、お住まいの市区町村に問い合わせてください。

 

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