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平成20年6月掲載

 


知っていますか? 海の救難ボランティア

長崎県・稲佐救難所の救助船「旭龍」

長崎県・稲佐救難所の救助船「旭龍」
写真提供:社団法人日本水難救済会

社団法人日本水難救済会(通称:マリンレスキュージャパン)は、海で遭難した人々を救うボランティアの団体です。明治22年創立以来、救助した人命は累計193,507人、救助した船舶は38,590隻を数えます(平成19年末現在)。海難救助や洋上救急活動など多方面に活躍する同会は、海での救難活動になくてはならない存在となっています。

 

遭難者の救出に向かう漁船の多くは日本水難救済会のボランティア

海で遭難した人を、地元の漁船や、最寄りのマリーナの人が救助したというニュースを耳にしたことがあると思います。このとき、救助に向かった多くの人が、社団法人日本水難救済会に所属するボランティアであることをご存じでしょうか?

社団法人日本水難救済会は、明治22年に讃岐金刀比羅宮の宮司琴陵宥常氏の発起により設立された海難救助のボランティア組織が母体です。現在、全国で約5万6千人のボランティアが救助員として活動しており、その多くは漁業関係者やマリーナ関係者などです。

海で遭難があった場合、海上保安庁や、地元の警察署や消防署などから全国に702か所ある救難所と533か所の救難支所に遭難情報が入ります。情報を受け取った救難所は、ボランティアに出動指令を発し、指令を受けたボランティアは救助員となって現場に向かいます。海難救助の現場は、荒れ狂う海の中で行われることがほとんどですが、ボランティアたちはそのような現場で、時には自らの命を顧みることなく救難活動に当たります。

 

通報から出動までの仕組み

通報から出動までの仕組み

資料提供:社団法人日本水難救済会

 

迅速かつ効果的な救命救助には日ごろの訓練が大切

いつ来るとも分からない出動指令に迅速に対応し、効果的な救命救助ができるよう、ボランティアたちは日ごろからさまざまな準備を行っています。例えば、遭難した船に的確に救助用のロープを渡す技術を養成する救命索発射訓練、心肺停止になった遭難者に心臓マッサージやAED(自動体外式除細動器)などの処置を施す心肺蘇生(そせい)訓練などです。

また、海での救助作業には、ゴムボート、消防兼排水ポンプ、救命索発射器、救命胴衣などの救難器具が必要です。ボランティアたちは、このような救難器具をそろえ、いつでもすぐに使用できるように各救難所に保管しています。また、主要な救難所には自前の救助船が配備してあり、現在全国で活動中です。

 

救命索発射訓練 救命索発射訓練
救命索発射訓練(北海道・大樹救難所) 消防兼排水ポンプ(山形県・温海救難所)

写真提供:社団法人日本水難救済会

 

世界で唯一わが国だけが運用している洋上救急事業

社団法人日本水難救済会では、船の上で急病人が発生した場合に、医師や看護師の手配も行っています。この仕事は洋上救急事業といい、海難救助と並ぶ同会の事業のもう一つの大きな柱です。

海の上では、必ずしも医師や看護師が常に待機しているわけではありません。洋上救急事業は、海の上で医師や看護師の加療を必要とするような傷病者が発生した場合、海上保安庁のヘリコプターなどが医師、看護師等を乗せて現場に向かい、応急治療を施しながら最寄りの病院に患者を搬送する救急システムで、世界で唯一わが国だけが運用しています。

社団法人日本水難救済会は、この事業のうち、船主と関係機関との連絡・調整、ヘリコプター等の手配や、医師や看護師の派遣の要請などを行っています。この事業が開始されたのは昭和60年10月ですが、平成19年度末までに累計674人を救助しています。

 

洋上救急事業の仕組み

洋上救急事業の仕組み

資料提供:社団法人日本水難救済会

 

子どもたちに海での知識や心得を教えるボランティア教室

社団法人日本水難救済会の活動は、海での救命救助活動に限りません。日ごろの訓練により身につけている知識を生かし、子どもたちに自己救命策、応急手当、心配蘇生法や、海で遊ぶ場合の注意事項を教えるボランティア教室を開催しています。平成19年度は全国で68教室開催し、延べ6,032人の小中学生に海での知識や心得を教えました。

 

ボランティア教室の様子

ボランティア教室の様子(長崎県:高島海水浴場)
写真提供:社団法人日本水難救済会

 

海のボランティアを支える「青い羽根募金」

出動指令に迅速に対応し、いつでも出動できる状態を維持するために、ボランティアは日ごろの訓練のほか、救助機材がいつでも使えるように維持・管理をしなくてはなりません。これには多くの費用がかかります。

また、厳しい条件の中で行われる海難救助を効果的かつ安全に行うためには、多くの特殊な救助資材が必要です。社団法人日本水難救済会はこのような費用を、「青い羽根募金」によって賄っています。海での遭難事故から一人でも多くの人命を救うためには、より多くの資金が必要です。「青い羽根募金」に皆さんの温かいご支援・ご協力をよろしくお願いします。

 

「青い羽根募金」振込先

郵便局/口座番号 00120-4-8400 (加入者名)社団法人日本水難救済会

銀行/三井住友銀行 日本橋東支店 普通預金 7468319 社団法人日本水難救済会 青い羽根募金口

なお、募金のお問い合わせは、専用フリーダイヤル 0120-01-5587です。

 

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