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平成20年7月掲載

 


夏休み直前―青少年を非行と犯罪から守りましょう〜7月は「青少年の非行問題に取り組む全国強調月間」です

夏休みは青少年が非行に走りやすい時期です。政府は、学校が夏休みに入る7月を「青少年の非行問題に取り組む全国強調月間」と定め、青少年の非行防止と犯罪被害の防止に一層の力を入れて取り組んでいます。

 

夏休み期間中に全国規模の非行及び犯罪被害の防止対策を実施

7月に入り、学校が休みになると、青少年の生活は不規則になりがちです。特に、最近、青少年が携帯電話やインターネットを利用する機会が増えるにつれ、そこに氾濫(はんらん)する違法・有害な情報が青少年に与える悪影響が懸念されています。7月の「青少年の非行問題に取り組む全国強調月間」では青少年の非行及び犯罪被害の防止対策を展開するため、インターネット上の違法・有害情報への適切な対応をはじめ、以下の事項について重点的に取り組みます。

 

インターネット上の違法・有害情報への適切な対応

携帯電話やインターネットは、今や私たちの生活にはなくてはならない便利な情報伝達手段であり、多くの青少年が日常的なコミュニケーションの場として活用しています。半面、そこには、わいせつ情報、薬物関連情報、人を自殺に誘引する情報などの違法・有害な情報も氾濫しています。これらの情報は、青少年の健全な育成を阻害するおそれがあるばかりでなく、中には、青少年を現実の犯罪に巻き込むものもあります。

いわゆる出会い系サイトはその典型で、サイトにアクセスした青少年が不用意に相手の呼び出しに応じて出向いていき、思わぬ犯罪被害にあう事件が、毎年多く発生しています。

平成19年中の出会い系サイトに関連した青少年の被害状況を見ると、被害者1,297人のうち、8割を超える1,100人が18歳未満の青少年で、そのほとんど(1,097人)が女性でした。

 

出会い系サイトの年齢別・性別被害者数

出会い系サイトの年齢別・性別被害者数

資料提供:警察庁「データで見る出会い系サイトによる犯罪の現状」

 

また、最近では、自殺サイトなどを閲覧し、硫化水素による自殺の方法を知り、実際に自殺を図った青少年も現れています。

政府では、インターネット上の違法・有害な情報に起因する犯罪被害等から青少年を守るために、青少年の使用する携帯電話やパソコンへのフィルタリングの導入を促進します。また、保護者や教職員に対してもその危険性を認識してもらうため、インターネットの安全・安心利用に向けた啓発のための講座(e-ネットキャラバン)などを活用した啓発活動を展開していきます。

さらに、インターネット・ホットラインセンターと連携し、違法・有害情報通報受付窓口である同センターから、プロバイダへそれらの情報を削除してもらうよう依頼していきます。

 

有害環境の浄化

青少年が違法・有害情報に触れる危険があるのは、携帯電話やインターネットに限りません。政府では、図書やDVDなどの販売店・レンタル店等には区分陳列を、インターネットカフェ、漫画喫茶、カラオケボックス等には深夜の立ち入り制限等を強く要請していきます。

 

不良行為少年への的確な対応

飲酒、喫煙、深夜はいかいなどの不良行為によって補導された青少年の数は、この10年間、ずっと増加傾向にあります。とくに、深夜はいかいは、平成10年の補導人員が30万人弱であったものが、平成19年にはその約2.7倍の80万人近くに増えています。

 

不良行為少年の補導人員の推移

不良行為少年の補導人員の推移

資料提供:警察庁「少年非行等の概要(平成19年1〜12月)」

 

そこで政府では、家族への相談・支援活動などの強化を図るほか、警察、少年補導センターなどの関係機関や、地域住民、民間ボランティア等による組織的な補導活動等を展開していきます。また、青少年の喫煙防止の取組の一環として成人識別ICカード「taspo(タスポ)」が導入されたことを受け、その適切な利用について普及啓発に努めます。また、地域でのボランティア活動、スポーツ・文化活動等を推進し、青少年の社会性、主体性をはぐくみ、不良行為の未然防止に努めます。

 

初発型非行の防止

万引き、自転車盗、オートバイ盗、落とし物や忘れ物等の横領(占有離脱物横領)は、単純な動機から安易に行われることが多く、初発型非行と呼ばれます。これらの行為は「非行の入口」といわれ、その未然防止には特に力を入れる必要があります。これらは窃盗罪や占有離脱物横領罪という犯罪であり、絶対に行ってはならないという規範意識を青少年に身に付けさせたいものです。また、商店、スーパーマーケットでは、商品陳列棚の配置を工夫して万引きをしにくくするなど、初発型非行を未然に防止する環境づくりも望まれます。

 

再非行(再犯)の防止

青少年の再非行(再犯)防止のためには、身近な存在である家族や地域社会の協力が何よりも必要です。政府も、学校、警察、児童相談所、保護観察所等により個々の青少年に応じたサポートチームを形成して再非行(再犯)防止に取り組みます。

 

いじめ・暴力行為等問題行動の防止

いまだに多くの青少年が、いじめ・暴力行為等の被害にあっています。これらの行為の被害にあっている青少年は一人で悩み、苦しむことが多いため、被害が潜在化する傾向にあります。特に最近は、中学校・高校の在校生や卒業生が自主的に立ち上げる学校非公式サイト、いわゆる「学校裏サイト」において、誹謗・中傷などの心ない書き込みが行われ、いじめが横行しています。

そこで、各種相談窓口の対応を充実させるとともに、24時間いじめ相談ダイヤル(全国共通0570-0-78310[なやみ言おう])」などの周知徹底を図り、いじめを受けている青少年が一人で悩まずに誰かと相談できる環境づくりに努めます。

 

薬物乱用対策等の推進

従来、学校では薬物乱用防止教室を行っていますが、そのほかにも、街頭キャンペーンやイベントの開催など、あらゆる機会を活用し、薬物乱用の防止、とりわけ大麻やMDMAなどの錠剤型合成麻薬の乱用の防止に関する指導を充実させます。また、警察等による繁華街や駅前での街頭補導活動を強化して、薬物乱用の早期発見に努めるとともに、カウンセリングや相談体制を強化して再乱用防止に努めていきます。

 


 

楽しいはずの夏休みも、犯罪に巻き込まれたら、思い出したくない、つらい経験となってしまいます。次代を担う青少年が夏休みを楽しく過ごせるよう、政府、地域、家庭が連携して非行の防止、犯罪被害の防止に力を合わせていきたいものです。

 

インターネット・ホットラインセンターをご存じですか?

インターネット・ホットラインセンターは、インターネット上の違法・有害情報の通報受付窓口として、平成18年6月より運用しています。同センターでは、通報を受けた違法・有害サイトについて、警察に情報提供するほか、プロバイダに対して削除依頼を行っています。

インターネット上で違法・有害な情報を見かけたら、同センターの通報受付窓口まで通報いただくよう、皆さんのご協力をお願いします。

※殺人・爆破・自殺予告など緊急な対応が必要な情報は、警察に110番通報してください。

 

青少年インターネット環境整備法が成立しました

平成20年6月、「青少年インターネット環境整備法(青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律)」が成立しました。同法では、「青少年有害情報」を、「インターネットを利用して公衆の閲覧(視聴を含む)に供されている情報であって青少年の健全な成長を著しく阻害するもの」とし、その例示を示すとともに、事業者に対して、契約の相手方が18歳未満の青少年である場合には、「フィルタリングサービスの利用を条件として契約しなければならない」旨が規定されています。同法施行後は、青少年が携帯電話を購入するときは、保護者の申出がない限り、フィルタリングサービスの設定が必須となります。

 

 

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