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平成20年11月掲載

 

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「低炭素社会づくり行動計画」が策定されました

「低炭素社会」を実現させるべき?

地球温暖化は、私たち人類にとってますます深刻な問題となっています。大気や海洋の温度がこのまま上昇すれば、気候変動はますます激しくなり、人類だけでなくあらゆる生物の生存に重大な影響を及ぼすことになります。

地球温暖化の主な原因は、CO2などの温室効果ガスの排出量の増加であることが明らかです。温室効果ガスの排出を抑えることで地球温暖化を抑止できるのであれば、わたしたち人類が何をすべきかはおのずと見えてきます。それが「低炭素社会づくり」なのです。政府が行った「低炭素社会に関する特別世論調査」でも、低炭素社会を実現すべきと答えた人は9割にも達しており、その関心の高さがうかがえます。

環境先進国である我が国は、これまでも省エネ技術の開発とその実用化で世界をリードしてきました。平成20年7月の北海道洞爺湖サミットで議長国を務めた我が国は、サミット終了後、さっそく化石エネルギーに依存した現在の社会から脱却し、「低炭素社会づくり」を進める行動計画を打ち出しました。この計画には世界全体へ働きかけること、国や企業が取り組むべきこと、私たち一人一人が取り組むべきことが盛り込まれています。

未来の子どもたちに、掛け替えのない地球環境を残すためにも、この行動計画を実行していかなければなりません。

 

我が国の目標

平成20年1月、我が国が世界に呼びかけた「クールアース推進構想」では、西暦2050年までに世界全体でCO2の排出量を現在の半分にすることを訴えています。この削減目標を、主要先進8か国や主要排出国との間で共有することを目指すに当たり、我が国は、長期的な削減目標を掲げました。それが、2050年までに現状から60%〜80%の削減です。この目標に向かって、世界に誇れる低炭素社会の実現を目指します。

また、中期的には、世界各国の排出削減能力の分析を行うとともに、我が国の国別総量目標を平成21年中に発表します。さらに途上国を対象に、5年間で累計100億ドル程度の資金供給を可能とする「クールアース・パートナーシップ」を推進するなど、様々な形で世界各国の地球温暖化防止対策を支援していきます。

 

中期目標と長期目標のイメージ図

中期目標と長期目標のイメージ図

 

資料提供:内閣官房副長官補室

 

革新的技術開発の必要性

2050年までにCO2の排出量を大幅に削減するためには、革新的技術の開発が必要になります。そこで、構造・素材やシステムなどの点で、既存技術やその延長線上にある技術を超えた革新性を持ち、2050年の世界における大幅なCO2の削減に寄与する技術の開発に、今後5年間で300億ドル程度を投入します。

また、世界各国の役割分担の中で、開発の加速化や成果の普及促進を図ります。そのために、各国の技術開発施策情報の共有に向けた「環境エネルギー国際協力パートナーシップ構想」の作業を、2008年度中に開始します。

 

世界のエネルギー分野における政府研究開発投資の推移

世界のエネルギー分野における政府研究開発投資の推移

 

各国のエネルギー分野における政府研究開発投資

各国のエネルギー分野における政府研究開発投資

 

既存先進技術の普及

太陽光、風力、水力、バイオマス、原子力でつくる電力は、CO2を排出しないことから「ゼロ・エミッション電源」と呼びます。革新的技術の開発を進める一方で、こうした既存エネルギーについても更なる開発と普及に努め、2020年には総発電量に占めるゼロ・エミッション電源の割合を50%以上とします。

具体的には、ドイツに抜かれてしまった太陽光発電世界一の座を再び獲得するために、太陽光発電の導入量を2020年に現在の10倍、2030年には40倍にすることを目指します。そのために、3年から5年後には、太陽光発電システムの価格を現在の半額程度に低減させます。

原子力発電については、徹底した安全の確保を絶対的な前提としながら、低炭素エネルギーの中核として位置づけ、推進していきます。さらには、気候変動対策やエネルギー安全保障の観点から原子力発電を積極的に導入する国際的な動きに対して、日本の優れた原子力発電技術を活用していきます。

そのほか、2020年までに、次世代自動車が新車販売台数の二分の一の割合を占めるよう、導入費用の一部補助などの支援策を講じます。新築の住宅、ビルなどもすべてが省エネ型になることを目指します。また、省エネトップランナー基準を達成したテレビ、エアコン、冷蔵庫などの普及を加速化させます。さらに2012年までを目処に、白熱電球の電球型蛍光ランプ等への原則切り替えを実現します。

政府も、その取組が低炭素社会構築のけん引役となることを目指し、率先して先進的な地球温暖化対策を実施し、そうした取組を独立行政法人や地方公共団体、さらには民間部門にも広げ、低炭素社会の実現に向けた国民運動につなげていきます。

 

国全体を低炭素化へ動かす仕組み

あらゆる部門で温室効果ガスの排出削減を進めるために、CO2に価格をつけ、削減の動機づけとなるような仕組みを構築します。

そのために、できるだけ多くの企業に参加してもらい、目標を設定し、削減した分のCO2を売買できる排出量取引の国内統合市場を試行的に実施します。また、税制については、環境税の取り扱いを含め、低炭素促進の観点から税制全般を見直し、環境にさらに配慮した制度(税制のグリーン化)を目指します。

情報提供の分野では、商品や食品の生産、輸送、廃棄に至る過程とサービスの提供において、CO2をどれだけ排出したものかが消費者に「見える化」されるよう表示します。

また、環境ビジネスに資金を流れやすくする基準と仕組みを整備します。

 

地方と国民の取組みを支援

我が国の農山漁村地域は、バイオマス資源の供給やCO2吸収源としての役割も担っています。今後2010年度までに、バイオマス資源を供給するバイオマスタウンを、全国300地区へ拡大することを目指します。また、地元で獲れたものは地元で消費する「地産地消」をいっそう推進するために、学校給食や直売所などの取組みを支援します。

また、低炭素型の都市や地域をつくるために先導的な「環境モデル都市」を選定します。2008年度には10程度を選定し、その取組みの支援や、優れた事例の全国展開を図ります。また、CO2排出量の少ない交通輸送網の実現を目指し、公共交通機関の利用促進、集約型都市構造への転換、自転車の利用促進、環境負荷の小さい輸送機関へのシフト(モーダルシフト)など、交通・物流部門の効率化を図ります。

教育の現場では、環境リーダー育成プログラムの実施や、産・学・官・民の協働による人材の育成に努めます。

「低炭素社会づくり行動計画」の最後には、私たち国民が主体となって取り組むべき事柄が記されています。どんなに立派な制度や枠組みができても、国民一人一人の意識が変わり、行動が伴わなければ低炭素社会づくりは実現しません。低炭素社会づくりが進んでいることを日々の生活の中で実感できるような暮らし方、働き方をするためにも、「チーム・マイナス6%」などの国民運動を通して、マイバッグやエコクッキング、エコドライブ、クールビズやウォームビズなどを実践していきたいものです。

 

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