子どものインターネット フィルタリングで安全を守る〜青少年インターネット環境整備法がスタート〜
携帯電話やパソコンでのインターネット、子どもに安易に使わせてはいませんか。インターネットは便利なものですが、中にはアダルトサイトや自殺サイトといった有害な情報も数多く流通しています。それらのサイトを通じて、子どもが犯罪や被害に巻き込まれる危険も増えています。そうした状況を踏まえ、「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律(青少年インターネット環境整備法)」が、平成21年4月から施行されます。
子どものインターネット利用をめぐるさまざまな問題

携帯電話やパソコンでインターネットにアクセスし、必要な情報を収集したり、だれかとコミュニケーションしたりすることが当たり前になっている私たちの社会。子どもたちにとっても、インターネットの利用は身近になっています。
平成19年3月に内閣府が行った調査では、パソコンでのインターネット利用は小学生でも約6割、携帯電話でのインターネットの利用は中学生で5割を超え、高校生で9割以上となっています。
その一方で、子どもたちが保護者の目の届かないところで、出会い系サイトやアダルトサイト、自殺に関するサイトなどにアクセスしたり、個人情報を書いたりして、トラブルや事件に巻き込まれる危険も増えています。子どもが被害者になる事件だけでなく、オンラインゲームへの不正アクセスや学校裏サイトなどでの誹謗中傷の書き込みなど、子どもが加害者となるケースも多くなっています。

資料:内閣府調査 青少年の携帯電話・パソコンによるインターネット利用状況
子どものネット利用を安全に 「青少年インターネット環境整備法」

こうしたなか、青少年インターネット環境整備法が、平成21年4月から施行されます。
この法律では、
- 青少年にインターネットを適切に活用する能力を習得させる
- フィルタリングの普及促進などにより、青少年の有害情報の閲覧機会を最小化する
- 民間の関係者の自主的・主体的な取り組みを政府が支援する
ことを基本として、家庭、インターネット関係事業者、インターネット利用者みんなで、子どもたちを有害情報から守り、子ども自身が適切にインターネットを利用できるようにする取り組みを求めています。
この法律によって、インターネット関係事業者には、有害情報へのアクセスを制限するフィルタリングの提供などが義務化されるとともに、保護者に対しては、18歳未満の子どもに適切にインターネットを利用させる責務などが課されることとなります。
インターネット関係事業者には「フィルタリング」の提供などが義務化
フィルタリングは、インターネット上のウェブサイト等を一定の基準に基づき選別し、子どもに見せたくない有害な情報の閲覧できなくするプログラムやサービスです。現在、提供されているフィルタリングには、主に下のような三つの方式があります。
ホワイトリスト方式 |
安全と思われるサイトのみにアクセスでき、それ以外のサイトへのアクセスを制限する方式 |
|---|---|
ブラックリスト方式 |
出会い系サイトやアダルトサイトなど、子どもにとって有害な特定のカテゴリのサイトへのアクセスを制限する方式 |
利用時間制限 |
子どもが一人で夜中にアクセスできないよう、夜間から早朝にかけてすべてのサイトへのアクセスを停止させる方法 |
18歳未満の子どもがインターネットに接続する携帯電話やPHSに、このフィルタリング機能を導入しやすくするため、青少年インターネット環境整備法により、携帯電話・PHS会社には、フィルタリングの提供が義務づけられました。また、パソコンなどインターネット接続ができる機器を製造しているメーカーには、フィルタリングを利用しやすくして販売すること、インターネット接続事業者には、問い合わせに応じてフィルタリングソフトウェアなどを紹介することが義務づけられました。
子どもが利用する携帯電話やパソコンには保護者の判断でフィルタリングを

子どもがインターネットを安全に、適切に利用できるようにするために、一番重要な役割を果たすのは家庭です。
子どもに携帯電話を持たせたり、パソコンを使わせたりするときには、保護者自身が、インターネット上に有害な情報が数多くあることを認識し、子どもがその悪影響を受けないようにフィルタリング機能を取り入れたり、子どものインターネットの利用状況を把握したりするなど、適切に管理することが必要です。
青少年インターネット環境整備法の施行後は、18歳未満の子どもが利用する携帯電話やPHSを購入する場合、保護者はその旨を事業者に申し出ることが義務づけられます。18歳未満の子どもが利用する携帯電話などには、事業者がフィルタリングサービスを提供します。フィルタリングサービスを利用するかどうかは、保護者の判断に委ねられており、保護者からフィルタリングサービスを利用しない旨の申し出があれば、フィルタリングを外すことができます。
どの方式のフィルタリングを利用するか、また、フィルタリングを外すかどうかは、子どもの希望に応じるのではなく、保護者が、子どもの年齢や成長を考えながら判断していくことが大切です。
親子で話そう ネット利用のルール

子どもたちもやがては成長し、大人になって、フィルタリングのかからないインターネットの世界を知ることになります。そのときに、さまざまな犯罪やトラブルを避けながら、マナーやルールを守って、適切にインターネットを利用していけるようにするためには、フィルタリングだけでなく、インターネットのマナーやルール、安全対策などについても教えることが必要です。
また、携帯電話などのインターネットの利用が、日常生活に悪影響を及ぼさないよう、家庭でルールを決めておくことも大事です。下記の項目を参考にしながら、親子でインターネット利用の“わが家のルール”を話し合ってみましょう。

参考:文部科学省リーフレット「ちょっと待って はじめてのケータイ」
「お役立ち記事」では、国の行政施策の中から暮らしにかかわりの深いテーマ、暮らしに役立つ情報をピックアップし、分かりやすくまとめて提供しています。