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平成21年4月掲載

 

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発達障害ってなんだろう?

発達障害者支援法に定義されている「発達障害」とは、自閉症や学習障害、注意欠陥多動性障害などの障害の総称で、脳機能の発達に関係する障害です。発達障害がある人は、ほかの人に比べて、とても苦手なこと、難しいことがありますが、障害の特性を踏まえた、適切なサポートがあれば、個々の能力を十分に発揮することができます。発達障害の特徴をもつ人は、私たちの身近にたくさんいます。適切にサポートしていくために、発達障害に対する理解を深めましょう。

 

 

脳機能の発達が関係する「発達障害」

発達障害という障害があることを皆さんはご存じでしょうか。

発達障害とは、自閉症やアスペルガー症候群(この2つとも、広汎性発達障害というグループの中に含まれています)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)など、脳機能の発達に関連する障害です。それぞれ、下記のような障害の特性がありますが、人によって程度はさまざまです。

 

障害の種類 障害の主な特徴
広汎性発達障害 自閉症
  • 他人との関係をつくるのが苦手。
  • 他人に意志を伝えること、理解することが苦手。
  • 変化に対応することが苦手。同じ行動パターンや興味にこだわったり、場所、時間や道順を変更できないことや、ルール違反を極点に嫌ったりする傾向がある。変化に対応できないときは混乱してしまって、パニックを起こしてしまうこともある。
アスペルガー症候群
学習障害(LD) 全般的な知的発達に遅れはないのに、聞く、話す、読む、書く、計算する、推論するなど、特定の能力を学んだり、行ったりすることに著しい困難がある。
注意欠陥多動性障害(ADHD) 年齢や発達に不釣り合いな注意力、衝動性、多動性を特徴とする。
  • 多動性(おしゃべりが止まらなかったり、待つことが苦手で動きまわったりする)
  • 注意力散漫(うっかりして同じ間違いを繰り返してしまう)
  • 衝動性(約束や決まりごとを守れない、せっかちでいらいらしてしまう)

 

「困っていること」もある一方、能力の発揮も可能

発達障害の特徴は小さなころから現れます。障害であることが理解されていないと、周囲の人はちょっと困った子(人)と思われるかもしれません。しかし、次の事例に示すように、発達障害のある人は、言葉やコミュニケーションなどで「困っていること」がある一方で、ちょっとしたコツをきっかけに、もっている能力を発揮することもできます。

 

<自閉症〜Aちゃんの例>

急に予定が変わったり、初めての場所に行ったりすると不安になり、動けなくなることがあります。そんなとき、周りの人が「もっと早く」と促すと、余計に不安が広がって、突然大きな声を出してしまうことがあります。周りの人からは、「どうしてそんなに不安になるのか分からないので、何をしてあげたらいいか分からない」と言われてしまいます。

でも、事前に予定について丁寧に説明されていれば、落ち着いてみんなと同じ活動に取り組むようになりました。

 

<アスペルガー症候群〜Bくんの例>

ほかの人と話しているときに、自分のことばかり話してしまって、相手の人に「もう終わりにして」と言われないと止まらないことがよくあります。周りの人からは「相手の気持ちが分からない自分勝手でわがままな子」と言われてしまいます。

その一方で、大好きな電車のことになると、専門家顔負けの知識をもっていて、友達に「すごいね」といって感心されるようになりました。

 

<注意欠陥多動性障害〜Cさんの例>

大事な仕事の予定を忘れたり、大切な書類を置き忘れたりすることがよくあるので、周りに人にはあきれられ、「何回言っても忘れてしまう人」と言われてしまいます。

でも、気配り名人で、困っている人がいればだれよりも早く気づいて手助けするので、とても優しい人と評価されるようになりました。

 

<学習障害〜Dさんの例>

会議で大事なことを忘れまいとメモをとるのだけれど、本当は書くことが苦手なので、書くことに集中しようと気を取られて、かえって会議の内容が分からなくなることがあります。内容が思い出せないと、いつも会議の後で周りの人に内容を聞いてまわるので、みんなに「もっと要領良く、メモを取ればいいのに」と言われてしまいます。

でも、苦手なことを少しでも楽にできるように、ボイスレコーダーを使いこなすなど、機械の扱いに詳しくなり、周りの人に教えてあげるくらい頼りにされるようになりました。

 

分かってくれる人が増えることで、暮らしやすくなる

発達障害については、いろいろな誤解もあります。

例えば、「キーキー声を出すこどもやパニックは迷惑だから、外出させないほうがよい」「発達障害の子がパニックを起こしたら、大勢で協力して止めにいくのがよい」というのも誤解です。

発達障害の子どもも、家の中に閉じこもっているだけではなく、町の中でさまざまな行動の仕方やルールを学んでいきます。

発達障害の子どもが騒いだり、パニックを起こしたりしたときは、「どうして親は厳しく叱らないんだ」と周囲をイライラさせるかもしれません。しかし、発達障害の子の中には、叱るよりも、少しの時間待ってあげるほうが、ずっと早く混乱から抜け出すことができることもあります。子どもが道路で寝ころんでしまったときなどは、移動させるのを手伝ってもらうと家族は助かりますが、たくさんの人が近づくと、逆に興奮させてしまうこともあります。

発達障害の子の混乱に対応できなくても、「あれは発達障害の子のパニックだ。そのうち落ち着くだろう」と知識を持っていてくれるだけで、本人も家族もずいぶん楽になるのです。

 

発達障害への理解を広げよう 「世界自閉症啓発デー」

2007年12月18日の国連総会で、毎年4月2日を「世界自閉症啓発デー」(World Autism Awareness Day)とすることが決まりました。この日を中心に、世界各地で、自閉症に関する啓発の取り組みが行われます。日本では、「世界自閉症啓発デー」に加え、4月2日〜8日までを「発達障害啓発週間」として、関係団体や国、自治体が協力し、自閉症をはじめとする発達障害について広く啓発する活動を展開していきます。

皆さんも、「世界自閉症啓発デー」、「発達障害啓発週間」をきっかけに、発達障害への理解を深めていきませんか。

 

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