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夏休み、誘惑や危険から子どもを守る 7月は「青少年の非行・被害防止全国強調月間」

平成22年7月掲載  
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次代を担う子どもたちが健やかに育ってほしい。それは親のみならず、社会全体の願いです。しかし、家庭や学校、地域社会など、子どもを取り巻くさまざまな環境の中で、何かがきっかけになって、非行に走ったり、犯罪の被害に遭ったりする子も少なくありません。7月は「青少年の非行・被害防止全国強調月間」です。子どもを非行や犯罪被害から守るために、大人は何をすべきかを考えてみましょう。

 

気がゆるみやすい夏休み 夜遊びなどが非行の入り口に

子どもたちにとって待ちに待った夏休みがやってきます。夏休みは学校や勉強から解放されて、学校以外でのさまざまな体験ができる機会です。一方、子どもたちの気もゆるみがちになり、夜遅くまで街中を出歩いたり、お酒やたばこに手を出したり、さまざまな誘惑に負けやすい時期でもあります。

特に、子どもが夜遅くまで街中を出歩くことは、飲酒や喫煙、薬物乱用に誘われたりするなど、さまざまな非行の入口になるだけでなく、犯罪被害に遭うきっかけともなります。

また、最近では、中高生の多くが携帯電話をもつようになり、携帯電話やパソコンでインターネットにアクセスするようになっています。夏休みはふだん以上に子どもたちのインターネット利用も増えるでしょう。しかし、インターネットには、出会い系サイトやアダルトサイトなどさまざまな有害情報も氾濫しています。出会い系サイトで知り合った人に会いに行き、犯罪に巻き込まれるなど、インターネットの情報が子どもの非行や犯罪被害につながる危険も増えているので注意が必要です。

 

7月は「青少年の非行・被害防止全国強調月間」

子どもたちが非行に走ったり、犯罪被害に遭ったりしないようにするためには、家庭や学校で子どもたちに注意を呼びかけるだけでなく、国や地域、社会全体も協力して、子どもが健全に成長できる環境づくりをしていくことが重要です。

そのため、内閣府では、昭和54年から、毎年7月を「青少年の非行問題に取り組む全国強調月間」と定め、青少年の非行防止等について国民が理解を深め、国や地方公共団体、関係機関や関係団体が協力・連携し、子どもたちの規範意識の醸成や有害環境への適切な対応を図るなどの、さまざまな取り組みを集中的に実施してきました。

平成22年度は「青少年の非行・被害防止全国強調月間」という名称に改め、次の7つを重点課題として実施します。

重点課題1 インターネット上の違法・有害情報への適切な対応

重点課題2 有害環境への適切な対応

重点課題3 薬物乱用対策等の推進

重点課題4 不良行為及び初発型非行(犯罪)の防止

重点課題5 再非行(再犯)の防止

重点課題6 いじめ・暴力行為等の問題行動への対応

重点課題7 青少年の福祉を害する犯罪被害の防止

夏休みを前に、それぞれの家庭でも、子どもを非行や犯罪被害から守るために何ができるのかを考えてみましょう。

 

有害情報から子どもを守る 携帯電話にはフィルタリングを導入

携帯電話やパソコンはいまや生活に欠かせない通信手段の一つになっています。最近は、子どもたちも自分の携帯電話を持つようになり、高校生では9割以上、中学生では4割の子どもたちが、自分の携帯電話を持っています。

子どもたちの携帯電話などの利用機会が増える中で、出会い系サイトやアダルトサイト、自殺サイトといった有害情報に子どもたちがアクセスし、犯罪などに巻き込まれるケースも増えています。平成21年中の出会い系サイトに関連する事件として警察が把握している件数は1,203件、出会い系サイトを利用して被害に遭った子どもは453人。子どもたちが児童買春や児童ポルノ、恐喝、強姦、さらには誘拐や殺人などの被害者となる事件が増えています。また、最近は、ゲームサイトやプロフなどのコミュニティーサイトを利用して犯罪被害に遭う子どもも増えています。

こうした犯罪被害から子どもを守るためには、子どもが携帯電話などをどのように使っているか、保護者がきちんと把握するとともに、子どもが使う携帯電話やパソコンにはフィルタリングを導入して、有害情報を遮断することが重要です。また、日ごろから子どもと携帯電話などの使い方について話し合い、「有害サイトは見ない」「書き込まない」「相手に会わない」など、家庭でのルールを決めておきましょう。

 

不良行為の早期発見・補導で非行・犯罪被害を防ぐ

平成21年に喫煙や飲酒、深夜はいかいなどの不良行為で補導された少年は、101万3,840人。このうちの半数以上が深夜はいかいで補導されています。夜の街中には危険がたくさんあります。恐喝や暴行、性犯罪などの被害に遭う危険もあります。また、薬物乱用や喫煙・飲酒などを誘ってくる人たちもいます。さらに、悪い仲間と付き合うようになって、万引きや窃盗、傷害、暴行などの非行・犯罪に自分自身が関わってしまう危険もあります。

警察による補導活動は、子どもの不良行為を早期に発見することにより、子どもがほかの不良行為や非行、犯罪行為などに進んだり、犯罪などの被害に遭ったりすることを防ぐという意味合いがあります。警察では、深夜に子どものたまり場になりやすいカラオケボックスやゲームセンターなどの娯楽施設やコンビニエンスストアなどに対して、関係機関・団体や地域住民と連携して、不良行為の防止などの自主的な取り組みを行うよう働きかけを行っています。

家庭でも、門限を決めて、夜遅くには子どもだけで外出しないことを子どもとの約束ごとにしましょう。また、深夜はいかいをする子どもの中には、「家の中に自分の居場所がない」と感じている子どもも少なくありません。遅くまで帰らない子どもを頭ごなしにしかるのではなく、子どもにとって家庭が安らぎを感じられる居場所になるよう、考えてみることが大事です。

 

いじめ・暴力行為の被害 子どものサインを見逃さないで

いじめに悩んで自ら命を絶ったり、校内暴力などで命を奪われたりする子どもの事件が目立ちます。いじめも暴力も、子どもの人権を侵害する許されない行為です。最近は、学校非公式サイトやプロフ、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などへの誹謗中傷の書き込みなど、ネット上のいじめも増えています。

いじめや暴力行為の被害を受けている子どもは、それをだれかに訴えたり、相談したりすることができずに、一人で悩みを抱えているケースも少なくありません。しかし、けがをしていたり、あまり人と話さなくなったり、学校に行くのを嫌がるようになったり、持ち物がなくなったり、いじめのサインはどこかに現れているものです。いじめのサインに気がついたら、まずは学校に相談しましょう。

いじめや暴力の被害に遭っている子どもたちが、その悩みや苦しみを相談できる場所として、国は下記のような相談窓口を設置しています。ヤングテレホンコーナーや子どもの人権110番には、保護者も相談できます。

  • 24時間いじめ相談ダイヤル
    全国共通ナビダイヤル:0570-0-78310(なやみ言おう)
  • ヤングテレホンコーナー(都道府県警察)
  • 子どもの人権110番
    全国共通フリーダイヤル:0120-007-110(ぜろぜろななのひゃくとおばん)

 

児童ポルノは許されません!

児童買春はいうまでもありませんが、児童ポルノも子どもの心身に有害な影響を与え、子どもの健全な育成を著しく阻害する犯罪です。児童ポルノは、検挙が年々増加傾向にあり、その画像がいったんインターネット上に流出すれば、画像のコピーが繰り返されるため、完全な回収は難しく、たとえ被害を受けた子どもが保護されたとしても、子どもの被害はずっと続くことになります。その画像は国内だけでなく、世界中に広がる可能性もあります。警察が検挙した事件の中には、ファイル共有ソフトを利用して、国境を越えて児童ポルノを交換していた事件もありました。

 

児童ポルノ法違反の検挙状況

児童ポルノ法違反の検挙状況

出典:警察庁「少年非行等の概要(平成21年1~12月)」

 

児童ポルノは、製作する過程で児童の性的虐待を伴い、子どもの人権を大きく傷つける行為です。また、子どもを性の対象とする風潮を助長し、子どもの育成の大きな障害となります。

児童ポルノは絶対に許してはならないものです。警察では、児童ポルノの被害・流通防止対策を推進しています。インターネット上で児童ポルノを発見したときは、最寄りの警察署またはインターネット・ホットラインセンターに通報してください。また、児童ポルノの製作や提供などについて見聞きした場合には、匿名通報ダイヤルに知らせてください。

被害児童の中には、むりやり撮影されるのではなく、インターネットのサイトで知り合った人に言葉たくみにだまされたり、脅されたりして、自分の裸を撮影して携帯メールで相手に送信してしまうケースもあるようです。子どもが被害に遭わないよう、ふだんから、子どもとインターネットの危険性について話題にすることが大事です。

 

(取材協力:内閣府 文責:政府広報オンライン)

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