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平成28年12月27日
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日本で自立を目指す第三国定住難民に理解と支援を~第三国定住による難民受入れ事業~

「難民」というと、日本とは遠い国や地域で暮らす人々のことと思われるかもしれませんが、日本でも、多くの難民が暮らしており、言葉も文化も生活習慣も異なる日本での生活に、将来の夢を託して頑張っています。日本では、平成22年度から、第三国定住による難民の受入れを行っており、平成28年度までに123人のミャンマー難民が来日しています。第三国定住難民の方々が、日本の社会の中で、安定した生活を営んでいくためには、地域社会や職場・学校などの関係者の皆さんの理解と支援が欠かせません。そこで、難民問題に対して国際社会が果たす役割や、第三国定住難民受入れに関する取組について紹介します。

1.迫害や紛争によって避難を余儀なくされている人々は世界に6,530万人以上

世界各地の難民の保護と支援を行う国連機関である国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が公表した、世界の難民・国内避難民に関する「Global Trends 2015」によると、平成27年末時点、紛争や迫害などで避難を余儀なくされている人々(難民、国内避難民、庇護申請者※)の数は世界全体で約6,530万人、そのうち、難民は約2,130万人です。難民が多く発生しているのは、パレスチナ、シリア、アフガニスタン、ソマリア、南スーダン、スーダン、コンゴ民主共和国、中央アフリカ、ミャンマーなどです。

UNHCRは、こうした難民の安全を確保するため、受入れ国の要請に応じて難民キャンプや物資、医療などを援助しています。しかし、難民にとっては、一日も早く自分の家や仕事をもち、家族と共に平和に暮らせる、本来の生活を取り戻すことが大切です。
難民にとって一番望ましい解決策は、自国に帰還することですが、それが難しい場合は、最初に庇護を求めた隣国に定住するという道もあります。しかし、隣接国がこれら大量の難民を受け入れることは、大きな負担となります。そこで、新たに受入れに合意した第三国に定住するという第三国定住による難民の受入れは、難民問題に関する負担を国際社会において適正に分担するという観点からも重視されているのです。UNHCRは、難民問題の恒久的解決策の一つとして、第三国定住による難民の受入れを各国に推奨しています。

※庇護申請者:国際的保護を求めている人

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2.日本でも第三国定住による難民の受入れを実施

日本では、平成20年の閣議了解に基づき、アジアで初めて、平成22年度から第三国定住による難民の受入れを「パイロットケース」としてスタートしました。その後、平成26年の閣議了解に基づき、平成27年度以降も、本事業を継続して実施しています。第三国定住とは、難民キャンプなどで一時的な庇護を受けている難民を、当初庇護を求めた国から新たに受入れに合意した第三国へ移動させることで、難民は移動先の第三国で庇護あるいはその他の長期的な滞在の権利を与えられることになります。自国への帰還が困難な状況にある難民にとって、第三国定住は、先の見えない難民キャンプなどでの生活から脱却し、新たな場所で、自分の将来を切り拓くことを可能にします。

日本では、これまでもインドシナ難民や条約難民(※)などを受け入れてきました。インドシナ難民は、1970年代後半、ベトナム、ラオス、カンボジアに新しい政治体制が発足し、そうした体制になじめないなどの理由から国外へ脱出した人々です。日本にもベトナムから漁船などの小型船に乗って脱出した難民(ボートピープル)が多数到着し、昭和53(1978)年から受入れが終了した平成17(2005)年末までの間に、約11,000人を超えるインドシナ難民を受け入れました。このインドシナ難民問題をきっかけに、日本は、昭和56(1981)年に難民の地位に関する条約、翌57(1982)年に難民の地位に関する議定書に加入し、条約難民の受入れを開始しました。これ以降、平成27年末までに660人の条約難民を受け入れています。また、おなじく同27年末までに、難民認定申請は不認定とされたものの、人道的配慮から在留が認められた方は、2,446人となっています。

※条約難民:難民条約(1951年の難民の地位に関する条約)に定義された難民に該当すると判断された人

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3.ミャンマー難民が対象

平成26年度までのパイロットケースにおける第三国定住による難民受入れは、タイの難民キャンプに滞在するミャンマー難民を対象としていました。平成27年度以降は、マレーシアに一時滞在するミャンマー難民及び既にタイから受け入れたミャンマー難民の家族を受入れ対象としています。

イラスト:公益財団法人アジア福祉教育財団難民事業本部(『難民事業本部案内』より)

第三国定住により日本が受け入れる難民は、日本での定住を希望し、UNHCRからの推薦を受けた難民の中から、政府による書類選考や面接調査などを経て選ばれます。その後、現地で国際移住機関(IOM)による出国前研修を経て来日した難民は、政府が用意した宿泊施設に入所し、生活援助費の支給などの生活支援を受けつつ、政府が提供する定住支援施設において、約180日間の定住支援プログラムを受けます。具体的には、最初の1週間程度は、生活や安全面などに関するオリエンテーションを受け、その後、日本語教育や社会生活適応指導、職業相談・職業紹介など、日本で自立生活を営むために必要な支援を受けます。

第一次庇護国から来日したばかりの第三国定住難民は日本での生活に慣れていません。このような第三国定住難民が日本語の習得につとめるとともに、生活面でもうまく適応できるよう、日本の法律や税金、保険などの社会制度のほか、交通安全に関する知識などすぐに必要になる事柄を重点的に学ぶようにしています。

日本語の授業(大人クラス)

ICカードの購入と公共交通機関の利用方法の学習
(写真提供:公益財団法人アジア福祉教育財団難民事業本部)

 

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4.定住支援プログラム終了後、地域社会での生活を開始

約180日間の定住支援プログラム終了後、第三国定住難民は、それぞれ、地域社会での生活を開始します。
難民家族は、新たな定住先で仕事を学び、子どもたちは地域の保育園や小中学校に通うなどして、地域社会の一住民として自立生活を開始します。政府は定住先における自立生活がスムーズに進むよう、日本語教育支援や職場適応訓練、日本語教育相談員・職業相談員・生活指導員などによる指導・助言などを通じた定住支援を行います。
来日した第三国定住難民は、皆、それぞれ、夢や希望を抱きながら、これからも日本で生活していくために、仕事や勉強に意欲的に取り組んでいます。

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5.難民が地域社会に定着するには、地域の皆さんの理解と支援が必要

第三国定住難民は、言葉も文化・習慣もまったく異なる日本の生活に様々な不安を抱えながらも、日本での新たな生活に希望を託してやってきました。今後、第三国定住難民が日本社会に定着し、安定した生活を営んでいくためには、地域社会や職場・学校などの関係者の皆さんの理解と支援が欠かせません。

言葉が十分に分からなかったり、文化や習慣が違ったりすることで、お互いにとまどうことが多いかもしれませんが、これから同じ社会に暮らす一員として、温かい目で彼らを見守り、応援してください。また、これをきっかけに、日本社会が多様な価値を認め合える、より豊かな社会になるために、私たち一人ひとりができることを考えてみませんか。

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<取材協力:内閣官房 文責:政府広報オンライン>

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