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そもそもBSEって?その対策は? 新たなBSE対策がスタート 牛肉の安全はどう守られているの?
どのように対策を見直したの?
なぜ、見直したの? 見直しても大丈夫なの? 安全な牛肉が食卓に届くまでは?
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最終更新平成27年10月1日

BSEの発生以来、安全な牛肉を消費者に提供するため、日本では様々なBSE対策が行われてきました。そして、これまでの10年以上にわたる取組によって、現在では牛のBSE発生のリスクは大幅に減少しており、日本のBSE対策は国際的にも評価されています。こうした中で科学的知見に基づき、平成25年7月より国産牛におけるBSE検査対象を「48か月齢超」に引き上げて全頭検査を見直すなど、新たなBSE対策が始まっています。

そもそも、BSEって?その対策とは?~牛の脳がスポンジ状になる病気のこと。生産から流通・販売までの各段階で規制を実施

BSE(Bovine Spongiform Encephalopathy=牛海綿状脳症《うしかいめんじょうのうしょう》)とは、牛の脳や脊髄(せきずい)などにBSEプリオンと呼ばれるたんぱく質が蓄積し、脳がスポンジのようになる病気です。潜伏期間は平均5年~5.5年(※1)で、発症すると異常行動や運動失調などを起こして最終的には死に至ります。今のところ治療法はありません。

1986年(昭和61年)にイギリスで初めてBSEの症例が報告されて以降、世界中に拡大した原因は、BSE感染牛の脳や脊髄などを含む部位を原料とした肉骨粉(にくこっぷん)を、別の牛に飼料として食べさせたことだと考えられています。さらに人への影響として、BSEとの関係が指摘されている「変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)」(※2)患者が1996年(平成8年)にイギリスで初めて報告されました。

日本でも、飼料規制やBSE発生国からの牛肉及びその加工品などに対する輸入規制を開始しましたが、平成13年9月に初めてBSE感染牛が国内で確認されたことを受けて、翌10月からは国産牛を対象とした以下のようなBSE対策の強化も行っています。

※1 イギリスでBSE感染牛が多数確認されていた時期において、牛がBSEプリオンを摂取してからBSE発症に至るまでの平均期間
※2 変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)とは
精神異常、行動異常を発症し、発症してから死亡するまでゆっくり進行(平均期間18か月ほど)する病気。人間の脳に海綿状(スポンジ状)の変化を起こすという点で従来のクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)と似た病気であるが、vCJDのほうが若年者に発症が多い(平均発症年齢:20歳代)こと、脳波の特徴も従来のCJDとは異なることなどから、両者は別の病気であるとされている。(詳しくはこちら

国産牛のBSE対策

国産牛のBSE対策

(1)飼料規制

牛をBSEに感染させないために、肉骨粉などを牛用飼料として利用することを禁止し、海外からの輸入を規制。

(2)BSE検査

飼料規制等の対策が有効に機能していることを確認するために、牛の脳からサンプルを採取し、BSEプリオンの有無を検査。
(当初は全頭検査、内閣府食品安全委員会の評価に基づき、検査対象の牛の月齢を段階的に引き上げ。)

※なお、国内にどれくらいBSEの牛がいるかを調べるため、死亡牛(当初は24か月齢以上、平成27年4月から48か月齢以上)の検査が行われている。

検査の様子

(3)特定危険部位(SRM)の除去

BSEプリオンが集中して蓄積しやすい牛の脳や脊髄、回腸(かいちょう)の一部などを「特定危険部位(SRM:Specified Risk Material)」と定め、除去・焼却を義務づけ。

海外からの輸入牛肉及び加工品のBSE対策

BSE発生国(ヨーロッパ各国、アメリカ、カナダ、ブラジル)からの牛肉については、発生当初は輸入禁止としましたが、一部の国に対しては規定の月齢以下や特定危険部位(SRM)の除去といった条件の下で輸入を再開しています(詳しくは後述)。

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どのように対策を見直したの?~国産牛のBSE検査対象月齢は平成25年7月から「48か月齢超」に

国産牛の場合

内閣府食品安全委員会からの答申(詳しくは後述)を踏まえ、と畜場における「BSE検査の対象月齢」と「特定危険部位(SRM)の範囲」を以下のように見直しました。

BSE検査の対象月齢を48か月齢超に引き上げ(平成25年7月~)
国内初のBSE感染牛が確認された直後より、「全月齢」の牛をBSE検査対象としました。その後、検査対象月齢については、平成17年に「21か月齢以上」、平成25年4月には「30か月齢超」へと引き上げ、さらに、同年7月1日からは「48か月齢超」としました。
なお、従来は検査対象の見直し後も、各自治体で自主的に全頭検査が継続されてきましたが、7月以降は全国統一で「48か月齢超」を対象としたBSE検査に変わりました。

特定危険部位(SRM)の対象範囲を見直し(平成27年3月~)
平成13年10月から全月齢の「頭部(舌・頬肉以外)」「脊髄」「扁桃(へんとう)」「回腸遠位部(えんいぶ)」を特定危険部位(SRM)として、除去・焼却を義務づけました(平成16年2月からは全月齢の「脊柱」を追加)。その後、SRMの見直しを行い、平成25年2月には30か月齢以下の「脊柱」を、同年4月には30か月齢以下の「頭部」「脊髄」をそれぞれSRMから除外し、平成27年3月には、全月齢の「頭部の皮」もSRMから除外しました。
現在のSRMの対象範囲は、30か月齢超の「頭部(舌・頬肉・皮以外)」「脊髄」「脊柱」と、全月齢の「扁桃」「回腸遠位部」となっています。

海外からの輸入牛肉及び加工品の場合

各国における飼料規制などの管理措置やBSE感染状況などを踏まえた内閣府食品安全委員会のリスク評価結果を受けて、平成25年2月1日から、アメリカ産については30か月齢未満カナダ・フランス産については30か月齢以下オランダ産については12か月齢以下のもの(平成27年6月からは「30か月齢以下」に変更)の輸入を再開しました。そして、国内と同様に特定危険部位(SRM)の対象としては30か月齢以下の「頭部(扁桃以外)」「脊髄」「脊柱」の除外を条件に輸入を認めています。
さらに、平成25年12月からはアイルランド産の30か月齢以下のもの、平成27年6月からはポーランド産の30か月齢以下のものの輸入を再開しています。

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なぜ、見直したの?~国内外の飼料規制などにより、BSEのリスクが大幅に減少

前述の飼料規制などのBSE対策が世界中で行われた結果、世界でのBSE発生頭数はピーク時(1992年:約3万7千頭)と比べ、20年後の2012年には21頭と激減し、BSE感染リスクが大きく低下しました(グラフ参照)。

(資料:OIEの公表資料をもとに作成)

また、日本国内でも、平成13年(2001年)からの8年間で36頭のBSE感染牛が確認されましたが、平成22年(2010年)以降は確認されていません。そして、平成14年(2002年)2月以降に出生した牛からはBSEが発生していません。(グラフ参照)。

資料:農林水産省

このようにBSE対策を開始して10年経過し、国内外のBSE発生リスクが低下している状況を踏まえ、最新の科学的知見に基づき検査体制や輸入規制などの見直しに至ったのです。

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見直しても大丈夫なの?~科学的知見に基づき、条件を満たす牛肉の人への健康影響は無視できると判断

EUのデータによると、BSE感染牛は満11歳までにほとんど(約97%)が検出されています(下図参照)。つまり、BSE最終発生後から11年間のうちに生まれた牛でBSEが発生していなければ、今後も発生する可能性はほとんどないと考えられます。日本では前述のとおり、平成14年2月以降に国内で生まれた牛からのBSE発生はなく(つまり、過去11年以内に出生した牛で発生せず)、今後も適切にBSE対策が継続されれば、日本で飼料などを介してBSEが発生する可能性はほとんどないと考えられます。

図:BSE感染牛の推定摘発年齢分布(EU)

資料:内閣府食品安全委員会

なお、平成25年5月には動物衛生の国際的な衛生基準を定める国際獣疫事務局(OIE)(※1)の総会において、国際的なBSEの安全性格付け(BSEステータス)の最上位である「無視できるBSEリスクの国」(※2)に日本が認定され、これまで行ってきたBSE対策の妥当性・有効性が国際的にも証明されました。

(わが国の無視できるBSEリスクステータスの認定について詳しくはこちら

※1 国際獣疫事務局(OIE、World Organisation for Animal Health):20世紀初頭の牛疫の世界的な広がりを背景として、1924年にフランス・パリで発足した世界の動物衛生の向上を目的とした国際機関。平成27年5月現在で180か国と地域が加盟(日本は1930年に加盟)。
※2 加盟国の申請に応じて、飼料規制やBSEサーベイランス(BSE発生の監視)の実施状況等をOIEの規定に基づき科学的に評価した上で、各国のBSEリスクを3段階に分類
(1)無視できるBSEリスクの国(日本、米国、オランダ、豪州、ニュージーランドなど41か国)
(2)管理されたBSEリスクの国(英国、カナダ、ドイツなど12か国・地域)
(3)不明なBSEリスクの国

※国・地域数は平成27年6月現在(詳しくはこちら[PDF]

日本の無視できるBSEリスクステータスの認定

写真提供:農林水産省

内閣府食品安全委員会は二次答申(平成25年5月)で、と畜場におけるBSE検査対象月齢を「48か月齢超」に引き上げたとしても、人への健康影響は無視できると判断しましたが、その具体的な根拠として、以下の知見を参考としています。

  1. 一次答申で評価の対象とした国における発生確認最低月齢は一部の例外を除き48か月齢以上
  2. EUにおけるBSE発生の実績から、検査陽性牛のほとんど(約98%)が48か月齢以上と推定
  3. BSE感染牛脳組織の1グラム経口投与実験でのBSEプリオンの検出が投与後44か月目(48か月齢相当)以降
  4. BSEプリオン摂取量が少ないほど潜伏期間が長期化

また、特定危険部位(SRM)の範囲に関しては、感染実験などの知見を踏まえた内閣府食品安全委員会の1次答申(平成24年10月)によって、「頭部(扁桃を除く)」「脊髄」「脊柱」をOIE基準と同等の「30か月齢超」に変更しても、「リスクの差はあったとしても非常に小さく、人への健康影響は無視できる」と判断されています(下記参照)。

世界における特定危険部位(SRM)の除去対象

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安全な牛肉が食卓に届くまでは?~食肉衛生検査所でのすべての検査に合格したものが出荷

安心して食べられる牛肉を提供するため、各都道府県に設置されている食肉衛生検査所や保健所の獣医師であると畜検査員が48か月齢超の牛を対象としたBSE検査を実施し、特定危険部位(SRM)が除去されていることを監視します。また、BSE以外の疾病等の確認や衛生的な処理の指導なども行います。すべての検査に合格した牛肉だけが検印(スタンプ)を押されて市場に出荷されます。

と畜場での検査

  • 生体検査:検査員が生きた牛を病気がないか検査(BSEの症状がないかも確認)
  • 解体前検査:と畜された牛を解体してもよいか検査
  • 解体後検査:内臓や枝肉を検査。延髄の一部を採り、BSEのスクリーニング検査を実施

ご存じですか? 牛のトレーサビリティ

BSEのまん延防止のため、農林水産省では、牛を個体識別番号により一元管理するとともに、生産から流通・消費の各段階において個体識別番号を正確に伝達する「牛のトレーサビリティ制度」に取り組んでいます。これによって、消費者の皆さんが牛の生産流通履歴情報を把握することができます。

(1)耳標(じひょう)装着

国内で飼養される、原則全ての牛(輸入牛を含む)に、10桁の個体識別番号が印字された耳標を装着

(2) 牛の生産履歴のデータベース化

個体識別番号によって、牛の性別や種別、出生から、と畜・死亡までの飼養地などを牛個体識別台帳に記録。

(3)個体識別番号の表示と記録

と畜され牛肉となってからは、枝肉→部分肉→精肉へと加工され、流通する過程で個体識別番号が表示・伝達。仕入れ、販売の相手などを帳簿に記録・保存。

(4)追跡(トレーサビリティ)

販売されている国産牛などについて、出生から消費者に提供されるまでの間の追跡、すなわちトレーサビリティが可能に。

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<取材協力:厚生労働省・内閣府食品安全委員会・農林水産省  文責:政府広報オンライン>

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