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「ソーシャルビジネス」を支援 社会的課題にビジネスの手法で取り組む人を後押し

子育て支援や高齢者・障害者の介護、環境保護、まちづくりなど、私たちの周りには、解決しなければならない様々な社会的課題が数多くあります。このような社会の課題解決に向けて、ビジネスの手法を活用して取り組むのが「ソーシャルビジネス」です。日本政策金融公庫では、ソーシャルビジネスの担い手を、資金支援と情報支援の両面から、積極的に支援しています。

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ソーシャルビジネスとは?

ソーシャルビジネスとは?

ビジネスの手法で、地域や社会の課題に取り組む継続的な事業

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ソーシャルビジネス展開の課題は?

ソーシャルビジネス展開の課題は?

資金の確保や経営ノウハウなどの支援が必要

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新たに創設された「ソーシャルビジネス支援資金

新たに創設された「ソーシャルビジネス支援資金」

子育て・介護サービス分野など、一部の方は特別利率が適用されます

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ソーシャルビジネス支援の事例

ソーシャルビジネス支援の事例

融資制度を利用した資金支援や経営相談、ビジネスマッチングなど

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最終更新平成28年5月26日

ソーシャルビジネスとは?~ビジネスの手法で、地域や社会の課題に取り組む継続的な事業ソーシャルビジネスとは?~ビジネスの手法で、地域や社会の課題に取り組む継続的な事業

私たちの周りには、子育てや介護・福祉、地域活性化、環境保護などの様々な社会的課題があります。このような社会的課題の解決に向けて、住民やNPO法人(特定非営利活動法人)、企業などがビジネスの手法を用いて取り組む事業を、ソーシャルビジネスといいます。

人々の価値観やニーズが多様化し、行政だけではこうした社会的課題への対応が難しくなっている中で、社会的課題やニーズを"市場"として捉え、それを解決するための取組を、持続的な事業活動として展開する「ソーシャルビジネス」に注目が集まっています。

ソーシャルビジネスが一般企業の営利事業と最も異なるところは、事業の目的として「利益の追求」よりも「社会的課題の解決」に重点を置いていることです。またソーシャルビジネスがボランティア活動と異なるところは、社会的課題に取り組むための活動資金を、寄付や行政からの助成よりも、ビジネスの手法を活用して自ら稼ぎ出すことに重点を置いていることです。

ソーシャルビジネスの定義については、経済産業省「ソーシャルビジネス研究会報告書(平成20年4月)」[PDF]を参考にすると、次のように説明できます。

ソーシャルビジネスの定義

(1)社会性
現在解決が求められる社会的課題(※)に取り組むことを事業活動のミッションとすること
※社会的課題の例:
環境問題、貧困問題、少子高齢化、人口の都市への集中、高齢者・障害者の介護・福祉、子育て支援、青少年・生涯教育、まちづくり・まちおこし など

(2)事業性
(1)のようなミッションにビジネスの手法で取り組み、継続的に事業活動を進めていくこと

(3)革新性
新しい社会的商品・サービスやそれを提供するための仕組みを開発したり、活用したりすること

ソーシャルビジネスは、定年退職した人が自分の強みを社会のために発揮したり、子育てを終えた女性がその経験を生かしたり、若者が社会問題の解決に自分の生き方を見出したりするなど、「困っている人を支援したい」「自分の能力や技術を社会のために役立てたい」と考える様々な立場の人々が、様々な形で社会と関わるビジネスです。それは、社会的課題の解決と同時に、活動をする人のやりがいにもつながります。また、新たな雇用や新たな市場の創出にもつながります。

さらに、ソーシャルビジネスの多くは、地域の問題解決のために、当事者である地域住民が主体となって立ち上げるケースが多いため、地域おこしや社会の活性化につながる活動としても期待されています。

また、本業として他の営利活動を行う企業が、「企業の社会的責任(CSR)」の一環としてソーシャルビジネスに取り組む例も現れています。

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ソーシャルビジネス展開の課題は?~資金の確保や経営ノウハウなどの支援が必要ソーシャルビジネス展開の課題は?~資金の確保や経営ノウハウなどの支援が必要

このように、社会的課題の解決に向けた新しい取組として期待されるソーシャルビジネスですが、事業を展開していく上では、「人材の確保」「売り上げの増加」「運転資金の確保」といった課題があります(グラフ1)。

ソーシャルビジネスが対象とする分野は、製品やサービスなどの利用者が少ない、単価を上げにくい、ニーズが分散しコスト削減が難しい、などの要因のために大きな利益を出しにくく、そのため、銀行などの金融機関からの資金調達が難しいのが現状です。

また、経営やビジネスの経験が少ない人が始めたソーシャルビジネスには、経営ノウハウなどの支援も重要になります。

グラフ1 ソーシャルビジネスを進めて行く上での課題

(資料:日本政策金融公庫 ソーシャルビジネスの経営実態~「社会的問題と事業との関わりに関するアンケート」から~(平成26年11月))

資金面でのソーシャルビジネスに向けた支援としては、日本政策金融公庫の様々な融資制度があります。

日本政策金融公庫のソーシャルビジネス関連の融資実績は年々増加しており、平成27年度の融資件数は7,746件、融資総額は607億円に上り、過去最高となりました。背景には、高齢者、障害者の介護・福祉や子育て支援、地域活性化といった地域社会の課題解決に取り組む事業者が増えていることが考えられます。

日本政策金融公庫では、ソーシャルビジネスを行う事業者に、経営ノウハウを身につけるための経営支援セミナーの開催やビジネスマッチングなどの支援も行っていますが、ここでは、平成27年2月に創設された「ソーシャルビジネス支援資金」を紹介します。

グラフ2 ソーシャルビジネス関連の融資実績

(資料:日本政策金融公庫)

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新たに創設された「ソーシャルビジネス支援資金」~子育て・介護サービス分野など、一部の方は特別利率が適用されます新たに創設された「ソーシャルビジネス支援資金」~子育て・介護サービス分野など、一部の方は特別利率が適用されます

ソーシャルビジネスに対する支援をさらに推進するために、平成27年2月、ソーシャルビジネス専用の融資制度が創設されました。当制度は、ソーシャルビジネスを営もうとする方または営んでいる方に広くご利用いただけるものであり、保育サービスや介護サービス等を行う事業者に対しては特別利率が適用されます。当制度は平成28年2月に拡充され、特別利率の適用要件が緩和されるなど、さらに使いやすいものになっています。

ソーシャルビジネスマーク
企業、NPO、住民、行政、公的機関など、さまざまな主体が手を取り合って、地域社会が抱える課題の解決に取り組む様子を、ソーシャルビジネス(Social Business)の「S」を用いて表現しています。




<ソーシャルビジネス支援資金(企業活力強化貸付)の概要(国民生活事業)>

利用できる方

次の1または2に該当する方

  1. NPO法人
  2. NPO法人以外であって、次の(1)または(2)に該当する方
    (1)保育サービス事業、介護サービス事業等を営む方
    (2)社会的課題の解決を目的とする事業を営む方
融資限度額 7,200万円(うち運転資金4,800万円)
返済期間 設備資金 20年以内
うち据置期間(※1)2年以内
運転資金 7年以内
うち据置期間2年以内
担保・保証人 ・利用者の相談に応じます。
・下記のような無担保・無保証人の融資制度も併せて利用することができます。
(1)新創業融資制度
(2)担保を不要とする融資制度
利率(※2)

NPO法人

ア 保育サービス事業、介護サービス事業等を営む方 特別利率C
イ 社会的課題の解決を目的とする事業を営む方 特別利率A
ウ 認定NPO法人(仮認定NPO法人を含みます)
エ 上記ア~ウに該当しない方 基準利率
NPO法人以外 ア 保育サービス事業、介護サービス事業等を営む方 特別利率C
イ 社会的課題の解決を目的とする事業を営む方 特別利率A
(※1)据置期間とは、借り入れた後、元金返済を猶予される期間。例えば、据置期間2年の場合、元金の返済開始を2年遅らせることができます。
(※2)利率は、融資期間や担保の有無などによって異なりますので、特別利率についての詳細はこちらでご確認ください。
国民生活事業(主要利率一覧表)
■ソーシャルビジネス支援資金の詳細は、こちらでご確認ください。
ソーシャルビジネスお役立ち情報「ソーシャルビジネス支援資金」

融資制度一覧(国民生活事業)
このほかにも様々な融資制度があります。

<申込みから融資を受けるまで>
(1)申込み
借入申込書、企業概要書(または創業計画書)などの必要書類を提出します。
(書類に不備がなければ、申込みから1週間程度で「面談」になります)

(2)面談
資金の使いみちや事業の状況・計画などについての面談を受けます。
(不足書類等がなければ、申込みから2週間程度で融資の可否が決定されます)

(3)融資
融資決定後、契約に必要な書類を送付します。
手続き完了後、融資金が口座に振り込まれます。

※日数はおおよその目安であり、お申込み内容やご融資の条件などによって変わります。

・日本政策金融公庫(国民生活事業)の融資を利用する際の手続きについて、下記のホームページをご覧ください。
日本政策金融公庫「手続きの流れについて」

詳しくは、お近くの日本政策金融公庫の各支店(国民生活事業)または「事業資金相談ダイヤル」(電話0120-154-505)までお問い合わせください。

・全国の日本政策金融公庫の各支店(国民生活事業)はこちら

・事業資金相談ダイヤルはこちら

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ソーシャルビジネス支援の事例~融資制度を利用した資金支援や経営相談、ビジネスマッチングなどソーシャルビジネス支援の事例~融資制度を利用した資金支援や経営相談、ビジネスマッチングなど

ソーシャルビジネスについて日本政策金融公庫が行った支援の事例を紹介します。

(1)廃校を利用した体験型学習塾を運営するNPO法人の創業資金など

三重県桑名市のNPO法人子どもアイデア楽工は、遊園地の企画に長年携わってきた代表者が、廃校を利用して平成25年に開業した子ども育成塾です。元教師や企業のOBなどが先生となって、体育遊びや料理、ロボットづくり、科学工作など、「遊びながら学ぶ」子ども育成プログラムを有料で提供しています。

創業当初の利用者募集のために、各種の広告宣伝や告知イベントを行いましたが、その費用などに日本政策金融公庫の融資を利用。効果的な募集活動を行うことができ、事業計画通りの利用者を集めることができています。

(写真提供:NPO法人子どもアイデア楽工)

(2)エコで便利な「移動式バイオトイレカー」の運転資金など

神奈川県海老名市に本社を置く優成サービス株式会社は、警備・建設・道路規制業務を行う企業です。同社では、高速道路や市街地の建設現場で交通誘導や交通規制業務を行う作業員のトイレの問題を解決するため、おがくずで排せつ物を分解する移動式バイオトイレカーを開発しました。

これは、水を使わず下水施設も汲み取りも不要、臭いが発生しにくく衛生的。どこにでも設置が可能で、使用後のおがくずは有機肥料に活用されます。

同社はイベント会場などで障害者向けのトイレ設備が不十分な状況が、障害者の外出の妨げとなっていることに注目。そこで車いす用パワーリフトを備えるなど、障害者でも利用可能なように「移動式バイオトイレカー」を改良。各種イベントなどへのレンタルを行っています。

日本政策金融公庫では、その公共性と事業性に注目して運転資金を融資し、その資金は移動式バイオトイレカーの整備費用などに用いられています。

(写真提供:優成サービス株式会社)

(3)非電化地域の子どもたちに一灯の明かりを贈るNPO法人を支援

電気は、私たちの便利な暮らしに欠かせない大切なライフラインです。しかし、世界には、電気が届かない非電化地域に暮らし、電気がもたらすメリットを受けられない人が大勢います。NPO法人非電化地域の人々に蓄電池をおくる会(埼玉県)は、そうした非電化地域の人々にリユースバッテリーを供給し、生活を支援するため、平成25年に設立された組織です。同法人では、使用済み蓄電池を回収、再生処理し、電気が通じていない家庭に安価で販売する事業を展開。東日本大震災の復興支援では、被災地にもリユースバッテリーを供給しました。

現在は、他のNPO法人などとも協働しながら、海外の非電化地域へのリユースバッテリーの供給や、国内の独自電源向けにリユースバッテリーの販売事業を行っています。ケニアで進めている再生バッテリー活用プロジェクトでは、バッテリー再生器の提供とバッテリー再生技術の指導にあたる予定。最終的には、現地でのバッテリーリユース、リサイクルの仕組みをつくることを目標としています。

日本政策金融公庫では、創業当初の仕入れなどに必要な運転資金を融資しました。

(写真提供:NPO法人非電化地域の人々に蓄電池をおくる会)

こうした資金面での支援のほかに、日本政策金融公庫では様々な経営支援セミナーや経営課題を解決するための専門家の紹介、ビジネスマッチングなどを行っています。ソーシャルビジネスでの起業や事業展開をお考えの人は、こうした資金やナレッジ(知識・知恵)の活用をぜひご検討ください。

地域におけるソーシャルビジネス支援のネットワークづくり

日本政策金融公庫では、埼玉県、税理士会、行政書士会、さいたまNPOセンターと連携し、県内のソーシャルビジネスを支援する「埼玉ソーシャルビジネス・サポートネットワーク」を平成26年8月に立ち上げました。ネットワーク化により、これまで単独の機関では対応が難しかった相談にも、各機関の強みを生かし、連携して対応できるようになりました。日本政策金融公庫では、今回のネットワーク化にあたって、資金面・情報面での連携・協力を図るため、埼玉県内の各支店に「ソーシャルビジネスサポートデスク」を設置し、相談態勢の強化・情報提供の充実に努めています。

国や県などによる、ソーシャルビジネスの支援ネットワーク化は、埼玉県では初めて。日本政策金融公庫では、今後も、融資による支援はもとより、様々な形でソーシャルビジネスを支援していきます。

(図:埼玉ソーシャルビジネス・サポートネットワーク)

その他にソーシャルビジネスに取り組む小規模事業者の特徴的な事例を取りまとめています。

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<取材協力:財務省・日本政策金融公庫  文責:政府広報オンライン>

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