本文へ移動

ここから本文です

暮らしに役立つ情報

国の政策・施策・取組の中から、私たちの暮らしに身近な情報や役に立つ情報をまとめました。

記事の二次利用についてはこちら

平成28年7月21日
印刷

あらためて今、「フロン」の問題を知り、「フロンラベル」を製品選びのご参考に!

「フロン」は、冷蔵庫やエアコンの冷媒などとして様々な種類が開発され、人々の生活に役立ってきました。しかし、1980年代以降、当時使われていた「特定フロン」が、有害な紫外線から私たちを守ってくれるオゾン層を、破壊する効果が分かったことから、1990年代以降は、オゾン層破壊効果のない「代替フロン」が広く使用されるようになりました。ところが、この代替フロンにも二酸化炭素の数千倍という温室効果を持つことが問題として挙げられており、近年、代替フロンより温室効果の低い物質や、もともと自然界に存在していた物質を使う「自然冷媒」といった新しい冷媒への転換が注目されています。「フロンラベル」は、そのラベルを付けた製品の地球温暖化への影響度をひと目で示すマークです。冷蔵庫やエアコンなどを選ぶ際のご参考に、お役立てください。

INDEX

1.「フロンラベル」って何?

~ラベルを付けた製品の、地球温暖化への影響度を示すマークです

最近、家庭用エアコンなどに、「フロンラベル」と記された黄色と水色のマークが記されたものが現れています。エアコンなどの多くには、冷媒として「フロン類」が使われており、フロンラベルは、そのフロン類が地球温暖化に与える影響の程度(地球温暖化係数)などを示すものです。
このフロンラベルは、消費者が地球温暖化への影響を考えて製品を選べるようにするため、JIS(日本工業規格)に定められ、平成27年(2015年)7月よりエアコンなどの指定製品について、製品の本体やカタログに表示することができることになりました。

フロンラベルでは次の3種類の情報が示されます。
一つ目は、その製品に使われているフロン類の「環境影響度の目標達成値」(下図の(1))で、アルファベットで示されます。フロン排出抑制法では、フロン類を用いる製品ごとに、環境影響度の目標が定められており、その達成の度合いがアルファベットで示されます。その目標を達成したものを「A」ランクとし、さらにその目標を上回る程度に応じて、「AA」「AAA」とされます。そしてフロン類を使わない「ノンフロン」を使用するとランク「S」となります。
二つ目は、その製品に使われているフロン類の「地球温暖化係数」(下図の(2))で、数字で示されます。これは、二酸化炭素を「1」とした場合の地球温暖化への影響の程度を示します。例えば「地球温暖化係数1500」は、同じ重量あたりで二酸化炭素の1,500倍の影響を地球温暖化に及ぼすことを示します。
三つ目は、フロン排出抑制法でフロン類を用いる製品ごとに定められた、環境影響度の目標値を達成する目標年度を示します。

フロンラベルが示す情報

フロンラベルには、標準的なデザインのほかに、表示を減らした簡略版デザインのものもあり、ラベルを表示するスペースに応じて使い分けられます。

(1)環境影響度の目標達成値:
→「製品ごとに定められた目標を達成しているかどうか」

(2)地球温暖化係数:
→「地球温暖化にどの程度の影響があるか」

(3)目標年度:
→「いつまでに目標を達成するか」

参考)経済産業省
「フロンラベルのパンフレット」[PDF]
「フロン類又はフロン代替物質を使用する製品の環境影響度の目標達成表示のJISを制定」[PDF]

フロンラベルが示す、地球温暖化への影響度

画像をクリックすると拡大画像を表示します

今後、新規購入や買い替えなど、エアコンや冷蔵庫を選ぶ際には、地球温暖化防止のために、ぜひフロンラベルも参考にしてください。
なお、JISに定められた平成27年(2015年)7月より前に製造・出荷された製品は対象外になるので、フロンラベルは示されていません。

INDEXへ

2.フロンって何?

~冷媒や断熱材として、冷蔵庫やエアコンなどに多用されてきた化合物

フロンは、フッ素、炭素や水素などからなる人工的な化合物で、1928年にアメリカで開発されました。成分の違いによって様々な種類があり、総称して「フロン類」とも呼ばれます。人体に無害で、温度を伝えやすい、燃えにくい、化学的に変化しにくいといった性質を活かして、気体(ガス)や液体の形で、さまざまな場面で使用されてきました。

エアコンや冷蔵庫などの冷媒のほか、ダストブロワーや断熱材、液晶や半導体製造などの工業プロセスなどに幅広く利用されています。
また、液体として精密部品の洗浄剤として使われたり、精密機器のホコリを吹き飛ばす「ダストブロワー」にもフロン類のガスが用いられたりしました。

フロン類の用途

参考)環境省「オゾン層保護・地球温暖化防止とフロン対策」>リーフレット「地球のために私たちにできること--地球温暖化とフロン類」P2「私たちの生活で使われているフロン類」をもとに作成。

では、フロン類は、地球温暖化にどのような影響を与えるのでしょうか。

INDEXへ

3.フロンのなにが良くないの?(1)

~生物を紫外線から守るオゾン層を破壊する

便利な物質として多用されてきたフロンですが、1970年代、フロンをそのまま大気中に放出すると、地球の大気圏を取り巻くオゾン層を破壊し、地球環境に悪影響を及ぼすことが分かりました(コラム1)。
もし、フロンによってオゾン層が破壊され、強い紫外線がそのまま地表に達するようになると、皮膚がんや白内障が増えたり、遺伝子の損傷による様々な疾患が増えたりする可能性があります。

そこで1980年代以降、各国が連携してオゾン層を保護するため、フロン類の制限に取り組みました。フロン類の中でオゾン層破壊効果を持つものを「特定フロン」とし、製造・使用の規制、使用後の回収・破壊の徹底が行われました。併せてオゾン層破壊効果を持たない「代替フロン」の開発・普及が進められました。
特定フロンは、先進国では2020年までに、途上国では2030年までに原則全廃されることになっています。

参考)経済産業省「オゾン層保護・温暖化対策」>(1)フロンとは

(コラム1)「オゾン層」が地上の生物を紫外線から守る

「オゾン」は酸素原子3つからできていて、大気中に気体で存在します。特に成層圏(地上10~50km)で濃度の高い層を形成していて、これを「オゾン層」といいます。オゾン層は、太陽から地球に降り注ぐ紫外線を吸収して弱める働きを持ち、地表を動植物が住みやすい環境にしています。もしオゾン層が破壊され、強い紫外線が地表に達するようになると、人間では皮膚がんや白内障が増えたり遺伝子の損傷による様々な病気が増えたりする可能性があります。他の動植物にも大きな影響を与え、地球の生態系を壊す可能性があります。

ところが、フロン類には、大気中に放出されると熱を逃がしにくくする「温室効果」を持つという特徴があり、これは「代替フロン」でも同様の課題です。

INDEXへ

4.フロンのなにが良くないの?(2)

~高い温室効果を持つため、地球温暖化に影響する

地球温暖化に二酸化炭素が大きく影響していることはよく知られています。大気中の二酸化炭素の濃度が高まると、大気から熱が逃げにくくなって温室のようになり地球温暖化につながります。こうした「温室効果」を持つ気体(ガス)は、二酸化炭素のほかにメタンや一酸化二窒素などがあります(※1)。
※1.気象庁「温室効果ガスの種類」

地球温暖化に与える影響度を示す尺度に「地球温暖化係数」(環境省/温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度)があります。この地球温暖化係数でみると、フロン類は二酸化炭素の数百倍から数万倍を超える高さです(※2)。
※2.経済産業省「(1)フロンとは」

そこで1990年代に入り、地球温暖化に世界全体で取り組んでいくことになり、1995年以降、気候変動枠組条約締約国会議(COP)が毎年開催されています。1997年に京都で開催されたCOP3では「京都議定書」に合意し、温室効果ガスの削減目標が規定されています。そして2015年にパリで開催されたCOP21で、2020年以降の新たな国際的枠組みである「パリ協定」が採択され、世界共通の目標の設定や、すべての国による削減目標の5年ごとの提出・更新などが示されました(※3)。
※3.環境省「気候変動の国際交渉」

これら国際的な動きを背景に、我が国ではそれまでの「フロン回収・破壊法(※4)」が改正され、新たに「フロン排出抑制法(※5)」として平成27年(2015年)4月に施行されました。
※4.フロン回収・破壊法(特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律)
※5.フロン排出抑制法「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」

「フロン回収・破壊法」では、フロン類を回収・破壊する業者が対象とされていましたが、「フロン排出抑制法」では、フロン類の製造・輸入業者や、フロン類使用機器の製造輸入業者、そしてフロン類を利用した業務用機器(※6)の利用者なども対象に含まれています。
※6.業務用空調機器や業務用冷凍・冷蔵機器など。

こうした動きを受けて代替フロンに代わる新たな冷媒・断熱材の開発や、自然冷媒を用いた空調機器や冷凍・冷蔵機器の開発が進められています。

現在、家庭用冷蔵庫は、ほとんどノンフロン化されており、ほこりを吹き飛ばすダストブロワーも代替フロン以外のガスが使われるようになっています。しかし、業務用・家庭用のエアコンの大半は、代替フロンが使われています。また、経済性や耐久性などでより厳しい条件が求められる業務用機器や医療用機器では、代替フロンを使わざるを得ないものがあります。

参考)環境省パンフレット「『オゾン層を守ろう』――地球温暖化防止のためにも、フロンの放出を抑えよう 2015年版」P9[PDF]

INDEXへ

5.フロンについて私たちができることは?

~ノンフロンなど地球環境への影響が少ない製品を選びましょう

私たちの周囲には、代替フロンが使われた製品が、まだたくさんあります。例えば家庭用エアコン、カーエアコン、断熱材など、オフィスや店舗などのエアコンや業務用冷蔵冷凍庫、冷蔵冷凍ショーケース、自動販売機などです。
そうした製品を、今すぐ慌てて処分する必要はありませんが、それらの機器からフロン類が大気中に漏れ出さないよう、注意する必要があります。故障したら速やかに修理をする、機器を廃棄する際はルールにのっとって適切に処理する、ということです。そして買い替える際は、なるべく環境への影響が少ない製品を選ぶよう心がけることも重要です。具体的には次のようなことに注意してください。

・機器の整備を定期的に行い、フロンが漏れないようにする
家庭や職場で使っている機器で、フロンが使われているものは、壊したり傷つけたりして、フロンが漏れないよう、注意して取り扱いましょう。また、エアコンやカーエアコンの効きが悪いときは、専門業者に点検・修理してもらいましょう。

・廃棄時は法律に従ってフロンの回収に協力を
フロンを使った機器を廃棄するときは、法律に従い、フロンの回収に協力してください。家庭用の冷凍・冷蔵庫、エアコンなどを廃棄するときは、家電リサイクル法に基づいて、製品を購入した小売店などに引き取りを依頼しましょう。自動車を廃棄するときは、自動車リサイクル法に基づき、ディーラーや整備業者など当道府県などの登録業者に引き渡しましょう。

詳しくはこちらへ:
・フロンを使った冷凍・冷蔵庫、エアコン → 家電リサイクル法
経済産業省「家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)」
・フロンを使ったカーエアコンを積んだ自動車 → 自動車リサイクル法
経済産業省「自動車リサイクル法とは」

・新規購入・買替えの際は、地球温暖化に影響しにくい製品やノンフロン製品を選ぶ
家庭用エアコンや業務用の冷凍機器・冷蔵機器などを選ぶ際は、フロンラベル(1章参照)を参考に、地球温暖化への影響度が少ない製品を選ぶよう心がけましょう。
また、フロン類を使っていない「ノンフロン製品」も普及していますので、新規購入や買換えの際には、そうしたノンフロン製品をなるべく選ぶよう心がけましょう。

参考:環境省「パンフレット「オゾン層を守ろう」-地球温暖化防止のためにも、フロンの放出を抑えよう-」[PDF]

INDEXへ

<取材協力:経済産業省 文責:政府広報オンライン>

みなさまのご意見をお聞かせください。

本文へ移動

みなさまのご意見をお聞かせください。(政府広報オンライン特集・お役立ち記事)

Q1.この記事はわかりやすかった(理解しやすかった)ですか?
Q1.この記事はわかりやすかった(理解しやすかった)ですか? (50文字以内)
Q2.この記事は役に立つ情報だと思いましたか?
Q2.この記事は役に立つ情報だと思いましたか? (50文字以内)
Q3.この記事で取り上げたテーマについて関心が深まりましたか?
Q3.この記事で取り上げたテーマについて関心が深まりましたか? (50文字以内)


ページトップ
へ戻る