上手に活用しよう! 熱中症警戒アラート

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ラジオ番組「杉浦太陽・村上佳菜子「日曜まなびより」」

今回のテーマは、「上手に活用しよう! 熱中症警戒アラート」。
「地球沸騰化」時代の到来!?暑い日が続いていますが、あなたはどんな暑さ対策をしていますか?昨年(2023年)5月から9月にかけて熱中症で緊急搬送された人は、およそ9万人!これは過去2番目に多いとされ、中には熱中症により亡くなる人も。特に高齢者は、暑さに気づきにくいため、リスクが高まります。

そこで、危険な暑さが予想され熱中症のリスクが高まると予想される場合、警戒を呼び掛けるために発表されるのが「熱中症警戒アラート」です。しかしこのアラート、年々、発表回数が増加し、ついに昨年(2023年)は、日本全国全てのエリアで発表される事態に。そこで、今年(2024年)新たに運用開始となったのが、一段上の「熱中症特別警戒アラート」です。

番組では、「熱中症警戒アラート」や「熱中症特別警戒アラート」に注目して、夜間を含む適切なエアコンの使用や、こまめな水分・塩分の補給、熱中症のリスクが高いかたへこまめな見守り・声がけなど、徹底した熱中症予防行動を学んでいきます。危険な暑さから避難するための場所として、今年から市区町村による指定が始まった「クーリングシェルター」もご紹介。

杉浦太陽さん、村上佳菜子さん、環境省ゲストの3人が、「熱中症予防行動をとりましょう!」のポスターを紹介。
ゲスト

環境省 大臣官房環境保健部
企画課 熱中症対策室長
永田 翔

ストリーミング(音声で聴く)

放送日
令和6年(2024年)7月7日
再生時間
18分18秒
配信終了予定日
令和7年(2025年)7月6日

文字で読む

杉浦
7月になったので、本格的に熱中症を警戒する季節になりました。今年はもう、4月、5月のうちから、「夏日」とか「真夏日」を記録した地域が続出です!早いうちから熱中症が心配されているけど、佳菜子ちゃんは熱中症にならないように何か気を付けてる?
村上
冬も夏もこまめに水分をとるってことは、めちゃくちゃ気を付けていますし、あとは、私、犬を飼っているんですが犬たちも熱中症になるんで、散歩は、日が落ちた夜や早朝に行くようにしたりと、自分だけじゃない熱中症対策もしていますね。
杉浦
佳菜子ちゃんのように熱中症対策をすることは、もう当たり前になってるけど、総務省の発表によりますと、昨年の5月から9月にかけて熱中症で救急搬送された人は累計でなんと、およそ9万人です!この数は過去2番目に多い数なんだって。
村上
そうなんですね。でも、なんでなんだろう? 熱中症に関しては、多くの人が昔よりも警戒するようになっていると思うんですけど、過去2番目に多いって、すごいことですよね。
杉浦
そうだよね。それに、近頃は、年間1,000人以上が熱中症により亡くなることも珍しくなくて、一昨年は、1,477人も亡くなっているそうです。
村上
そんなに多いんですね。本当に気を付けないといけないですね。
杉浦
地球温暖化により、暑い日が増えているから熱中症のリスクも高くなっているんだろうね。
村上
暑い日にどのように行動すればいいのか大切になってきますよね。
杉浦
そう。だから、事前に備えて予防することが大切!ということで、今日のテーマである「熱中症警戒アラート」なんだよね。今年からは「熱中症特別警戒アラート」の運用も始まったということで、ここからは講師のかたに伺っていきましょう!環境省大臣官房環境保健部企画課熱中症対策室長の永田 翔さんです。
村上
「熱中症警戒アラート」って、ここ数年で、よく聞くようになりましたよね。
永田
はい。熱中症警戒アラートは、危険な暑さが予想される場合に、暑さへの「気付き」を促し熱中症への警戒を呼び掛けるものです。日本全国のエリアごとに、熱中症の危険性が極めて高くなると予想される日の前日または当日に発表されます。
杉浦
天気予報を見ていると、夏のこの時期はよく発表されて、テレビなどでも見ますよね。
永田
はい。昨年度は日本全国全てのエリアで、延べ1,232回もの熱中症警戒アラートが発表されました。
村上
1,232回もですか!しかも、日本全国全てのエリアでってことは、比較的涼しいはずの北海道の最北エリアでさえも、発表されたってことですよね。
永田
はい、熱中症警戒アラートの発表回数は、2021年度が613回、2022年度は889回でしたが、2023年度は1,232回と増加し、さらに、初めて日本全国全てのエリアで熱中症警戒アラートが発表された年ですので、史上最も暑い夏だったと言えます。
杉浦
こうした背景があって法律が改正されたそうで、今年、新たに創設されたのが「熱中症警戒アラート」の一段上の「熱中症特別警戒アラート」なんですよね。
永田
はい。「熱中症警戒アラート」と「熱中症特別警戒アラート」は「暑さ指数・WBGT値」を基に発表されます。暑さ指数とは、熱中症を予防することを目的に提案された指標です。人のからだと外気との熱のやりとりに着目して、気温、湿度、日射量等の要素を基に算出されます。
村上
「熱中症警戒アラート」と「熱中症特別警戒アラート」の違いって何ですか?
永田
「熱中症警戒アラート」は、熱中症により人の健康に係る被害が生じるおそれがある場合に発表します。一段上の「熱中症特別警戒アラート」は、「過去に例のない危険な暑さ」が予想され、健康被害も「重大」なおそれがあるという点が違いです。
村上
「過去に例のない危険な暑さ」って想像するだけでとっても怖いですけど、そういう日が来るかもしれないということですよね。
杉浦
ここ数年の暑さは、尋常じゃないですから、そういう日が来てもおかしくないですよね。
永田
はい。国連のアントニオ・グテーレス国連事務総長は、「地球温暖化」の時代は終わり、「地球沸騰化」の時代が到来したと表現しているとおり、今年の暑さも相当なものが予想されます。是非「熱中症警戒アラート」や「熱中症特別警戒アラート」に着目して、しっかりと熱中症予防行動をとっていただきたいと思います。
村上
ちょっと衝撃的ですね。
杉浦
これらのアラートと暑さ指数は、環境省の「熱中症予防情報サイト」や、ラジオ、テレビの報道でも知ることができますが、そのほかにも、無料の情報配信サービスも行なっているんですよね。
永田
はい。アラートはメール配信サービスや、LINEアプリを活用した情報配信サービス、暑さ指数はメール配信サービスを行なっています。どちらも通知を受け取りたい地域を設定して登録することができます。
杉浦
これ、事前にやってみたんですが、LINEで環境省を友だち登録して、「熱中症警戒アラート・暑さ指数情報」の配信設定を行なったら、めちゃくちゃ簡単でした。また地域設定ができるから、離れて暮らしているご家族とか、特に高齢者がいるところも設定をすると便利ですね。
永田
是非、多くのかたに、「熱中症警戒アラート」、「熱中症特別警戒アラート」に注目いただき、「徹底した熱中症予防行動」をとっていただきたいと思います。
村上
永田さん、「熱中症警戒アラート」や「熱中症特別警戒アラート」が発表された時、私たちはどのような行動をとる必要があるんでしょうか?
永田
熱中症を予防するためには、暑さを避けることが最も重要です。室内では、昼夜を問わず、適切にエアコンを使用して涼しい環境で過ごしましょう。こまめに水分・塩分を補給しながら行うようにしてください。屋外やエアコンなどが設置されていない屋内での運動は、原則、中止や延期をしましょう。特に「熱中症警戒アラート」や「熱中症特別警戒アラート」の発表時は、不要不急の外出はできるだけ避けましょう。
杉浦
佳菜子ちゃんは、仕事でロケに出ることもあるでしょ。何か熱中症の予防をしてる?
村上
私は、塩やミネラルが入っているタブレットを食べています。あと、基本的に日傘を使わないタイプだったんですけど、最近使うようになって、日傘すごい!ってなってます。
杉浦
僕も同じ!晴れた日に傘なんてと思っていたら、全然違うよね!個人的には、体感温度10度くらい下がるんじゃないかな?日傘はめちゃくちゃお勧めです!あとは、黒系の洋服は熱を吸収しやすいから、夏はなるべく避けたりとかするかな。
村上
めっちゃ分かります!今、いろんなグッズなども出ているので、そういうのを活用していきたいですね。いろいろ対策はありますけど、やっぱり「熱中症警戒アラート」が発表されるような暑い日は、エアコンが効いたお部屋で過ごすのが一番快適ではありますよね。
杉浦
快適だよね。最近は夜寝る時もエアコンを使用して、部屋の温度を調整するように言われているしね。ただし、中には「エアコンが苦手」、「電気代が気になる」とかの理由でエアコンの使用を控えてしまって、熱中症になるかたもいるんだよね。ちなみに、熱中症で救急搬送されるのは、高齢者が最も多いそうですね、永田さん。
永田
はい。高齢者は加齢により「暑さ」や「喉の渇き」を感じにくくなるので熱中症を発症するリスクが高いのです。また以前のイメージから、エアコンを使用すると部屋が冷え体が冷えてしまうと感じているかたもいると思いますが、近年のエアコンは、AIを搭載しているものもあり快適に使用することができます。そのため高齢者のかたは、特に「熱中症警戒アラート」や「熱中症特別警戒アラート」が発表されるほどの暑い日は、普段以上に、昼夜を問わず適切にエアコンを使用して、こまめに水分・塩分を補給するようにしてください。
杉浦
ポイントは、喉が渇いていなくても、こまめに水分、塩分の補給ですね。暑さ指数はどのように確認すればいいですか?
永田
暑さ指数は、WBGT計を使って測ることができます。
杉浦
家の外や中も、WBGT計を使ってこまめにチェックすることもポイントですね。
永田
はい。また1日1回汗をかく運動も心掛けてみてはいかがでしょうか。高齢になっても日常的な運動習慣を身に付ければ体温調節能力の老化を遅らせることが期待できます。
村上
そのほかに、「熱中症警戒アラート」や「熱中症特別警戒アラート」が発表された時、私たちが心がけることはありますか?
杉浦
実は、非常に大切なことがあるんですよね、永田さん!
永田
はい。是非、熱中症のリスクが高いかたに、声を掛けていただきたいです。高齢者はもちろん、こども、持病のあるかた、肥満のかた、障害をお持ちのかたなどは熱中症になりやすい方々です。身近なかたから、夜間を含むエアコンの使用やこまめな水分・塩分の補給などを行うように、声を掛けてあげてください。
村上
「声掛け」って大切ですよね。ただ、大切なのは分かってるんですけど、なかなか、聞き入れてもらえないって話も聞きますよね。
杉浦
そうそう。「水分をとって。」と言っても、「お手洗いが近くなるから飲みたくない。」という高齢者も少なくないって聞きますし、「エアコンを夜、寝る時も使用して。」と言っても、やっぱり、電気代が気になる気持ちも分かりますよね。
村上
電気代も値上がりしてますしね。
杉浦
でも、電気代については、工夫することもできますよね。日中は、クーラーが効いている公共の施設などを利用するとかね。児童館とか地域センターとか、いろいろありますよね、永田さん。
永田
はい。実は今年から、そうしたクーラーの効いた公共の施設や民間の施設を市区町村が「クーリングシェルター」として指定できることになりました。
村上
「クーリングシェルター」? それは、どういうものですか?
永田
危険な暑さから避難するための場所で、「熱中症特別警戒アラート」が発表されている期間中、休憩場所として利用が可能となります。例えば、公民館や図書館、ショッピングセンターや薬局、携帯ショップなど、今後、その数を増やしていく予定です。お住まいの市区町村の情報をご確認いただければ、設置場所が分かります。
村上
こういう情報もご高齢のかたなど、熱中症になるリスクが高いかたに、シェアしていきたいですね。
永田
はい。地球温暖化により日本の夏も暑くなることが見込まれています。普段からこまめに水分・塩分の補給、適切なエアコン使用をしていただき、「熱中症警戒アラート」そして、一段上の「熱中症特別警戒アラート」が発表された日には、より一層、徹底した熱中症予防行動をお願いします。みんなで声を掛けあって、熱中症を防ぎましょう!
村上
私が今日の話を聞いて特に注目したのは「熱中症対策をしっかりしよう!」です。基本なんですけれども、いろんな熱中症対策があることを知ったので、そこを皆さんにもしっかり学んで、知っていただきたいなと思いました。
杉浦
僕は「声がけをして熱中症対策」です。自分だけではなくて、自分の周りにいる親世代とかこどもたちにも、声掛けをしていきましょう!

フリーランスの取引適正化に向けた取組(CM)

フリーランスの取引に関する新しい法律ができました。

この法律により、フリーランスのかたが安心して働ける環境を整備します。

取引の適正化を図るため、発注事業者は、フリーランスに対して
「業務内容」や「報酬額」などの取引条件を明示することなどが義務付けられ、
報酬の減額や受領拒否などが禁止されます。

また、就業環境の整備を図るため、
育児や介護などと業務の両立への配慮やハラスメント対策に関する体制整備なども
発注事業者に義務付けられます。

この法律は、令和6年11月1日にスタートします。
詳しくは、「公正取引委員会 フリーランス法」で検索。

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