ストーカー行為は犯罪です!迷わず警察に相談を
POINT
しつこく繰り返されるつきまといや待ち伏せ、無言電話…。これらのストーカー行為は犯罪です。行為がエスカレートすると凶悪犯罪につながるおそれがあります。令和7年(2025年)12月にはストーカー規制法が改正され、いわゆる紛失防止タグを悪用した行為の規制や、警察官の職権による警告が創設されるなどストーカー対策がさらに強化されました。同法の対象となる行為や被害を受けた場合の相談先、警察の対応などを紹介します。
1ストーカー行為とは?
「ストーカー」とは、つきまとい・待ち伏せなどを繰り返すこと
ストーカー規制法では、つきまとい・待ち伏せを始めとする10類型の行為を、あなたやあなたの身近な人(配偶者・親族、友人、同僚など)に対して繰り返し行うことを「ストーカー行為」として規制しています。ストーカー行為をした者は、1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金が科されます。警察からの禁止命令等に違反してつきまといなどをすると、2年以下の拘禁刑又は200万円以下の罰金が科されます。
近年、スマートタグなどとも呼ばれるいわゆる紛失防止タグがストーカーに悪用されるケースが増加しています。これまで、GPS機器を悪用した行為は規制されていましたが、紛失防止タグを悪用した行為は規制対象となっていなかったことから、令和7年(2025年)のストーカー規制法改正により、相手に無断で、紛失防止タグを取り付けたり、紛失防止タグを使って位置情報を取得したりする行為が規制対象行為に加わりました。

ストーカー規制法で規制されている10類型の行為
つきまとい、待ち伏せ、立ちふさがり、見張り、押し掛け、うろつき
- 尾行して、つきまとう。
- 行く先々(通勤経路など)で待ち伏せする。
- 進路に立ちふさがる。
- 自宅や職場、学校などに押し掛けたり、その付近で見張ったりする。
- あなたがたまたま立ち寄った店舗に押し掛ける。
- あなたの旅行先のホテルの付近をみだりにうろつく。

監視していると告げる行為
- あなたが帰宅した直後に「おかえりなさい」などと電話をする。
- あなたの行動や服装を電話やSNSのメッセージなどで告げる。
面会・交際などの要求
- 拒否しているのに面会や交際、復縁を求める。
- 贈り物を受け取るように要求する。
乱暴な言動
- 大声で「バカヤロー」などと怒鳴る。
- あなたの家の前で車のクラクションをうるさく鳴らす。
無言電話、連続した電話・手紙・FAX・電子メール・SNSのメッセージなど
- 無言電話をかけてくる。
- 拒否しているのに、手紙や電子メール、SNSのメッセージなどをしつこく送る。

汚物などの送付
- 汚物や動物の死体など著しく不快感を与える物を自宅や職場に送りつける。
名誉を傷つける行為
- あなたの名誉を傷つけるような言葉を告げる。
- あなたを中傷するようなメールやSNSのメッセージを送る。
性的羞恥心の侵害
- わいせつな写真などを送りつける。
- 電話や手紙で卑わいな言葉を告げ、辱めようとする。
GPS機器や紛失防止タグを取り付ける
- あなたの車や自転車にGPS機器を無断で取り付けたり、あなたの鞄にひそかに紛失防止タグを忍び込ませたりする。
- GPS機器や紛失防止タグをひそかに取り付けた物をあなたに渡す。
GPS機器や紛失防止タグを用いて位置情報を取得する
- 無断で取り付けたGPS機器や紛失防止タグから位置情報を取得する。
- あなたのスマートフォンに無断でインストールした位置情報共有アプリケーションから位置情報を取得する。
- あなたのスマートフォンに交際中にインストールした位置情報共有アプリケーションから、破局後にあなたが位置情報の共有を拒絶したにもかかわらず、無断で位置情報を取得する。
2ストーカーに不安を感じたり、被害を受けたりしたら
まずはお近くの警察に相談を
ストーカー行為は放置すると、殺人や不同意わいせつなどの凶悪な犯罪にエスカレートするおそれがあります。不安を感じたり、ストーカー被害を受けたりしたら、ためらわず警察に相談してください。警察を中心とした専門機関があなたをサポートします。
相談窓口
- 【最寄りの警察署】
- ストーカーに関する相談に24時間対応します。
- 【警察相談専用電話 #9110】
- お近くの都道府県の警察本部の総合窓口につながります。
受付時間:平日午前8時30分から午後5時15分(各都道府県警察により異なります。)
緊急の場合は、110番通報をお願いします。
- 【女性相談支援センター全国共通短縮ダイヤル #8778】
- ストーカーやDV(配偶者や交際相手からの暴力)など、女性からの様々な相談に応じます。
受付時間:各都道府県により異なります。
ご使用の電話回線などによっては一部利用できない地域があります。厚生労働省「#8778(はなそうなやみ)」から各都道府県の女性相談支援センターの電話番号を確認できます。
警察へ相談に行くときは
警察では、被害の内容をできるだけ正確に把握するため、相談に来られたかたに、被害に遭われた日時や場所、状況などをお尋ねします。証拠となる物や記録したメモなどがあれば廃棄(削除)せずに持参してください。記録する際は以下の点に留意しましょう。
- 被害があった場合、日時、場所、状況などをメモ帳などに記録する。
- 手紙その他の送付物、FAXなどを残しておく。
- 着信履歴や電子メール、留守番電話などの記録や内容を残しておく。
- SNSのメッセージはスクリーンショットをとる。
- 電話の内容を録音する。
- つきまといなどの行為をカメラやスマートフォンで撮影する。

コラム1:被害者への援助・被害者情報の保護
ストーカー行為から被害者を守るためには、勤務先や学校関係者、地域住民の協力も大切です。ストーカー規制法では、被害者の勤務先、学校関係者及び地域住民に対し、被害者を援助するよう努力義務が定められています。具体的には次のような援助が想定されますので、ご協力をお願いします。
- 被害者から助けを求められた場合、警察に引き継ぐまで一時的に保護する。
- ホームページ、SNSなどへの氏名や顔写真の掲載を控える。
- 被害を受けている従業員の勤務場所や時間の変更など、勤務形態への配慮。
また、ストーカー行為などをするおそれがある人物に対し、被害者に関する情報(住所、氏名、メールアドレス、通勤経路、SNSアカウントなど)を提供する行為は禁止されています。情報提供を受けた者がストーカー行為を行った場合、ストーカー規制法違反のほう助犯として検挙される可能性もあります。
3警察に相談したらどうなるの?
警察は、加害者に対してストーカー行為をやめるよう警告や禁止命令等の行政措置、関係法令を駆使した加害者の検挙などによる加害行為の防止、被害者の保護措置などの対応を行うことができます。「警告」については、これまでは被害者から申出があった場合に限り、加害者に「警告」をすることができましたが、令和7年(2025年)の法改正により、被害者からの申出がなくても、警察の職権で警告ができるようになりました。これにより、被害者が申出をためらう場合でも、早期に被害者の安全を確保することができます。
また、被害を防止するための援助として、次のような申出にも対応しています。
- ストーカー被害を防止するための具体的な防犯対策を教えてほしい。
- 被害防止交渉(話合い)のため相手方への連絡をしてほしい。
- ストーカー行為等をした者の氏名等を教えてほしい。 など
このほか、ストーカー被害を防止するために、110番緊急通報登録システムへの登録やパトロールの強化など様々な措置を講じており、各市区町村での住民票閲覧制限に関する支援対応なども行っています。警察では、相談者の意向などを十分に尊重しながら対応します。

コラム2:被害を未然に防ぐための対策
近年、SNSやブログなどインターネット上の情報から居場所を特定し待ち伏せをしたり、いわゆる紛失防止タグを悪用して位置情報を無断で取得したりするなど、ストーカーの手口は巧妙化・多様化しています。ここではそれらのストーカー被害を未然に防ぐためにできる対策をご紹介します。
SNSに投稿した文章や写真の背景などから自宅などの居場所が特定されるおそれがあります。SNSなどには、勤務先、通っている学校、自宅の住所やそれらが推測できるような情報は載せないようにしましょう。また、SNSで投稿する際は位置情報をオフに設定し、リアルタイムでの投稿はなるべく避けるなど、自分の現在地を知られないようにしましょう。SNSアカウントを非公開に設定し、フォロワー以外に投稿が表示されないようにすることも有効です。
紛失防止タグを悪用した追跡行為への対策として、多くのスマートフォンには、第三者の紛失防止タグが一定時間以上あなたの近くにあるなど不審なトラッカーを検出した場合に警告が通知される機能が備わっています。機種によって機能の有無、設定方法が異なるため、お使いのスマートフォンの設定を確認してみましょう。また、自分の持ち物などから不審な紛失防止タグを見つけた場合には、自宅などに持ち帰ることなく、すぐに最寄りの交番や警察署に相談しましょう。
まとめ
ストーカー行為は次第にエスカレートし、凶悪な犯罪に発展するおそれがあります。あなたの命と身の安全を守るために、不安を感じたら何か起こる前に警察に相談してください。
(取材協力:警察庁 文責:内閣府政府広報室)

