住人さんのストーリー
佐藤ご夫妻
シゲオさん(73歳)、
ヨシエさん(70歳)
ひきこもりの息子と同居中

不登校からそのままひきこもりになってしまった、息子の佐藤ヒトシさん(44歳)。
外に出るのは、たまにコンビニに行く時ぐらい。同居しているご両親のシゲオさんとヨシエさんは、誰に相談することもできず、時間だけが過ぎてしまった。
自分たちも70代になり、これからのことを考えて不安をつのらせている。

こないだ、久しぶりにヒトシさんに会いましたよ。


コンビニに行く途中だったんですかね。あまり外に出ないですから。
今もあまり出てこないんですね。


ええ…。今は私たちの年金でなんとか暮らしていけているからいいけれど、
これからのことを考えると不安で…。

私たちが何を言っても聞かないので、どうしたらいいのか…。
家族だからコミュニケーションを取りづらい面もあると思います。
今は、そういったご家族の支援も含めたひきこもり支援があるんですよ。


そうなんですね。でも、ヒトシは44歳ですが、支援を受けられるんですか?
大丈夫です。今は、中高年のひきこもりの方も多いんですよ。
佐藤さんたちだけの問題ではなく、同じ悩みを抱えたご家族がたくさんいらっしゃいますよ。


でも、ずっとひきこもって、一度も仕事をしたことがないんですよ。
家族でも話すのが難しいのに…。
地域のひきこもりサポート事業では、そのための窓口があるんですよ。
いきなり働くのではなく、自宅以外の『居場所』をつくることが、社会参加の第一歩なんです。
まずは、プロに相談してみてはいかがですか?


ずっとこのままではいけないですから。
まずは私たち2人で行ってみます。大家さんに相談してよかった。
きっと佐藤さんたちなら大丈夫ですよ。

佐藤さん一家の再出発
実際に相談に行くまでは、私たち家族だけではどうしていけばいいのか分かりませんでした。しかし、ひきこもり地域支援センターで、医療、法律、心理、福祉、就労支援などの専門家によるチームにプロのサポートを受けて、本人も、私たちも、前向きになれました。これからのライフプランも一緒に考えてくださいます。同じ悩みを持つ親御さんは、自分たちだけで悩んでいないで、ぜひ相談してみてください。
