Home > Highlighting JAPAN > Highlighting JAPAN 2011年2月号 > 雪国観光(仮訳)

Highlighting JAPAN

前へ

ニューツーリズム

雪国観光(仮訳)

English

冬の間、東北や北海道などの北日本では、寒さや雪の多さを利用した様々な祭りやイベントが開催される。多くの観光客が訪れる冬ならではの観光スポットを二箇所、紹介する。

しかりべつ湖コタン

然別湖は、北海道のほぼ中央部に位置する大雪山国立公園、標高約800メートルと北海道で最も高いところにある湖だ。そのため、冬の寒さは厳しく、最低気温がマイナス30度に達することもある。北海道の自然湖沼の中でも冬の凍結が最も早く、解けるのが最も遅いと言われている。

この然別湖を舞台に、1月22日から3月31日まで、第30回「しかりべつ湖コタン」が開催されている。

しかりべつ湖コタンの目玉の一つは、世界で唯一と言われる「氷上露天風呂」だ。岸から100メートルほど離れた然別湖の氷上に巨大な風呂桶を置き、そこで、岸から引いた温泉に浸かることが出来る。脱衣所も雪と氷で作られている。

また、雪と氷で作られた「アイスバー」では、氷で出来たグラスで飲み物を楽しめる他、映像を氷のスクリーンに映し出す「アイスシアター」や、コンサートが開かれる「アイスホール」も設置されている。雪と氷で作られた「アイスロッジ」での宿泊も可能だ。

その他、氷のグラス作り体験、氷上でのクロスカントリーやスノーモービルなど様々なアクティビティが楽しめる。

横手のかまくら

かまくらは、固めた雪をくりぬいて作る雪洞のことで、もともとは、その中に水の神を祀る、東北地方など積雪量の多い地域で見られた冬の伝統行事だ。現在では冬の間、各地の様々なイベントで作られている。

中でも、秋田県横手市のかまくらは、行事としての歴史が始まってから約400年と言われている。2月の雪祭りにあわせて、観光協会が作る高さ3メートル、直径3メートルほどの大きさのかまくらの約100個に加え、各家庭、職場ごとに数多く作られる。祭りの期間中は、地元の人に教えてもらいながらかまくら作りを体験することも可能だ。また、夜になると、地元の子ども達がかまくらの中で遊ぶために集まってくる。観光客は、そうした子どもと交流することもできる。

市内にあるかまくら館では、横手の雪で作られたかまくらがマイナス10度に保たれた展示室で保存されており、一年中いつでも見学することが可能だ。

また横手市は、数十年の経験を持つかまくら作りの名人「かまくら職人」を派遣し、横手の雪を使い実物大のかまくらを他の地域で製作するサービスや、30センチ四方のかまくらの形をした発砲容器に横手の雪を詰めた「ミニかまくら」の販売も行っている。

前へ