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グッドデザイン賞(仮訳)

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2011年10月、日本デザイン振興会は、今年度のグッドデザイン賞1,112件を発表した。グッドデザイン賞は、50年以上にわたって、人々の暮らしと産業、社会全体を豊かにするデザインを顕彰してきた制度で、家電、自動車、住宅、各種サービス、ソフトウェア、地域作りなど、人によって生み出されるあらゆるものや活動を対象としている。

2011年グッドデザイン賞受賞対象の中でも、とくに2011年を象徴するデザインに贈られるグッドデザイン大賞は、ホンダの「カーナビゲーションシステムによる情報提供サービス」が受賞した。このサービスはもともと会員制で、会員の車から送信されるデータをもとに、通常のカーナビゲーション以上に素早く、正確な交通情報を会員に届けるサービスとしてスタートした。東日本大震災後、ホンダはインターネット上にこのサービスを無料で公開、どの道が車で通行可能かを地図上で確認することができるようになり、救助や救援物資の輸送などの活動に大きく貢献した。「災害時に素早くサービスをオープンにした、その決断の早さ、企業の社会的責任を果たす姿勢が、審査委員から非常に評価されました」と日本デザイン振興会の秋元淳氏は言う。

今回、日本デザイン振興会は、東日本大震災からの復興支援を目的に、被災県を含む東北6県と茨城県に本社がある事業者からのグッドデザイン賞への応募費用は免除した。その対象となった中から、秋田県の伝統工芸「曲げわっぱ」による弁当箱、バターケース、パン皿、岩手県の南部鉄器の鍋などの製品や建築など27件が受賞している。

また、日本デザイン振興会は、2011年6月に「復興支援デザインセンター」を発足させ、「Area Aid Design Project」をスタートさせている。これは、前述の7県から参加する計100のデザイナーと企業に対して、国内外の見本市への参加や、インターネットを通じた広報を支援する活動だ。10月には台湾、11月には香港でのデザイン展に製品が展示され、多くの来場者の関心を集めた。

「香港での展示をきっかけに、仙台箪笥の香港への輸出が決まる予定です」と秋元氏は言う。「東日本大震災の後でも、日本製品に対する高い評価は変わらないと感じました」

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