Home > Highlighting JAPAN > Highlighting JAPAN 2012年4月号 > みんなの好きな日本食(仮訳)

Highlighting JAPAN

前へ次へ

特集日本の食

みんなの好きな日本食(仮訳)

English

Highlighting JAPANのサイト上で募集した「あなたの好きな日本食アンケート」には、外国人の読者から種々様々な日本食が挙げられた。そのうちの上位10品を発表!

第1位:寿司(50票)

2位以下を大きく引き離して1位に輝いたのは、世界中で、ヘルシーで美味しいという日本食の代名詞となっている寿司だ。酢飯に魚介類を乗せる、あるいは巻くといった現在の寿司が日本で定着したのは江戸時代(1603-1867)と言われている。1970年代にアメリカで人気になって以降、世界に広がっていった。

第2位:ラーメン(27票)

ラーメンは中国の麺料理を起源とした料理だ。明治時代(1868-1912)に日本に伝わって以降、独自の変化を遂げた。醤油味、塩味、味噌味などのスープと、肉、ネギ、もやし、卵などのトッピングの多様性が日本のラーメンの大きな特徴になっている。近年では中国でも日本式のラーメンが人気を集めている。

第3位:刺身(26票)

刺身は、新鮮な魚介類の肉を生のまま薄く切って、醤油などの調味料、ワサビや生姜などの薬味と食べる料理だ。日本では室町時代(1336-1573)に、醤油が普及するとともに、刺身も広がったと言われている。

コメント:刺身は天にも昇るような美味しさだ (北米 30代女性)

第3位:そば(26票)

そばは、穀物のそばの実を製粉した「そば粉」で作るそば(麺)を、つゆと一緒に食べる料理だ。大きく分けて、ざるの上に載ったそばを、冷たいつゆに付けて食べる「ざるそば」と、温かいつゆを張ったどんぶりに入ったそばを食べる「かけそば」の2種類がある。ざるそばを頼むと、多くのそば屋では、そばを茹でるのに用いた「そば湯」と呼ばれる白濁したお湯が無料で提供される。そば湯は、そばを食べ終えた後、つゆと混ぜて飲む。

第5位:天ぷら(24票)

天ぷらは、魚介類、野菜などの食材を、小麦粉を水で溶いた衣をつけて、油で揚げた料理である。16〜17世紀にヨーロッパから伝来し、江戸時代に普及したと言われている。天ぷら語源は、ポルトガル語のtemperar(調味料を加える)、tempolo(寺院)など諸説がある。

コメント:天ぷらはさくさくしていて、ヘルシーで、とても美味しい! (オセアニア 50代女性)

第6位:うどん(19票)

うどんは、小麦粉を水で練って薄くのばし、細く切った麺を、茹でて食べる料理である。うどんの麺は、そばよりも太く、こしが強い。そばと同じように、冷たいつゆに付けて食べる「ざるうどん」と、温かいつゆを張ったどんぶりに入ったうどんを食べる「かけうどん」に大きく分けられる。天ぷら、肉、カレーなど、様々な具を加えて楽しむことも出来る。日本では四国の香川県の讃岐うどんが特に有名である。

第7位:お好み焼き(13票)

お好み焼きは、水で溶いた小麦粉の生地に、エビ、いか、肉、野菜などの具材を混ぜて、熱した鉄板の上で焼き、ソースやマヨネーズなどの調味料を付けて、食べる料理だ。「お好み」は「what you want」を意味する。生地と具材を混ぜて焼く、大阪を中心とする関西風のお好み焼きと、生地と生地の間に具材を挟んで焼く、広島風のお好み焼きに大別される。

コメント:お好み焼きは永遠です!!!(ヨーロッパ 30代男性)

第8位:しゃぶしゃぶ(10票)

しゃぶしゃぶは、煮え立った鍋の湯に、薄く切った牛肉をさっとくぐらせ、ポン酢などのタレを付けて食べる料理である。肉の他にも、野菜、豆腐も一緒に煮る。「しゃぶしゃぶ」という名称は、1952年、大阪の牛肉料理屋が初めて使った。

第9位:味噌汁(9票)

味噌は、蒸した大豆に、塩、麹を加え、発酵させたもの。醤油と並び、日本を代表する調味料である。味噌汁は、味噌をお湯で溶かし、豆腐、わかめ、野菜などの具材を入れた料理である。

第9位:豆腐料理(9票)

豆腐は、すりつぶした大豆を濾して得た豆乳ににがりなどの凝固剤を入れて固めた食品。冷やした豆腐に、ネギなどの薬味を付けて醤油で食べる冷や奴、豆腐を油で揚げた厚揚げなど様々な料理がある。

番外編

カツカレー
カツカレーは、ご飯にカレーを掛けた料理であるカレーライスに、豚の切り身にパン粉を付けて油で揚げた豚カツを載せた料理だ。1948年、ある有名な野球選手が、銀座のレストランで、カレーライスと豚カツを別々に食べるのは面倒くさいので、カレーライスの上に豚カツを乗せるようにと注文したのが始まりと言われている。

たい焼き
たい焼きは、鯛の形をした鉄製の型に、小麦粉を水で溶いた生地を流し込み、餡を入れて焼いたお菓子だ。明治時代に考案されたと言われている。餡の他に、最近では、チョコレート、カスタードクリーム、キャラメルを入れるたい焼きもある。


レシピ:天ぷら(4人分)

天ぷらの衣の作り方
ボウルに卵(1個)、冷水(1カップ)、小麦粉(1カップ)を混ぜ合わせる。

具材の作り方
エビ(6尾)は頭と背わたを取る。腹に2〜3箇所、切り込みを入れる。
カボチャ、なす、アスパラガスなどの野菜は、良く洗い、適当な大きさに切る。

揚げ方
具材に、軽く小麦粉をまぶしてから、衣を付けて、170度ぐらいの油で、2分程度、揚げる。

食べ方
天ぷらを、ダイコンおろしを入れた、天ぷら用のつゆに付けて食べる。天ぷら用のつゆがない場合は、塩でも可。


回転寿司コンベア

今や、回転寿司は日本の外食産業の一翼を担うまでに発展している。石川県金沢市に本社を置く石野製作所は、その回転寿司の動脈とも言える皿を回すコンベアの製造で国内トップのシェアを誇る。「コンベア機の大きさやデザインばかりでなく、店内のレイアウトや雰囲気づくりなど、お客様からの要望は様々です。こうしたお客様のこだわりを1つ1つくみ取って最適なコンベアを提案することが重要なのです」と社長の石野晴紀氏は話す。

近年の日本食ブームを追い風に、石野製作所の回転寿司コンベアの販売先は海外でも拡大している。1980年にハワイに初進出したのを皮切りに、ヨーロッパ各国や中国などアジア諸国に進出、現在、石野製作所の回転寿司コンベアの輸出先は世界23カ国に及んでいる。

海外の回転寿司においても商品の価格を皿の色で区別するシステムは日本と変わらないが、コンベアに並ぶのは寿司のほかにパンやケーキ、果物、キムチなど、現地の好みに合わせたメニューを取り入れている店も多い。また、輸出先の事情によって回転寿司コンベアに求められるものも違ってくるという。

海外展開を進める中で生まれた製品もある。2005年にグッドデザイン賞を受賞した「フラットパネル寿司コンベア」だ。

従来の回転寿司コンベアでは、三日月型のプレートがチェーンのように数多く連結された搬送路の上に寿司皿を載せて、寿司を搬送していたが、フラットパネル寿司コンベアでは、一つ一つの寿司皿を載せる円形トレーが、平坦な搬送路の上を動く。トレーの下には磁石が付いており、搬送路の下についている磁石が動くことで、トレーを移動させる仕組みだ。見た目には、寿司を載せたトレーのみが、すべるように搬送路の上を動いているように見える。

「フラットパネル寿司コンベアは、衛生管理の厳しいアメリカの寿司店の要請から生まれました。プレートがチェーンのように数多く連結された搬送路は、掃除が難しかったですが、フラットパネル寿司コンベアでは、清掃も簡単です。現在、アメリカ以外の国へも輸出しています」と石野社長は話す。

「これからも現地のニーズに合った回転寿司の形を、我々が提案していければいいと思っています」

前へ次へ