Home > Highlighting JAPAN > Highlighting JAPAN 2012年7月号 > 次世代のグローバルリーダーを育成するために(仮訳)

Highlighting JAPAN

前へ次へ

特集国際社会における日本のグローバル人材育成

次世代のグローバルリーダーを育成するために(仮訳)

English

2014年9月、長野県軽井沢町に、日本初の全寮制インターナショナルスクール「インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢」(ISAK)が開校する。ISAK 設立準備財団の代表理事の小林りん氏に山田真記が話を聞いた。

ISAKは、多くの個人や企業・団体の支援を受けながら、世界各国から留学生を受け入れて、質の高いアカデミック・プログラムを実施する。対象は高校1〜3年生、各学年50名程度で、授業クラスは10〜18名だ。ISAKは既に、軽井沢における学校設置計画について長野県から正式承認されており、文部科学省からは教育課程特例校の指定も受けている(日本の高校卒業資格が得られる)。授業は英語で行われ、卒業すると国際バカロレアのディプロマが取得できるように準備を進めている。

 現在、国内外の教育者とともにカリキュラム開発を行っているが、軽井沢の自然豊かなキャンパスの中で、チームワークを養い、リーダシップを身につける教育に力を入れる。

 「次世代のリーダーに求められる資質のポイントは、様々な境遇や考え方を持った人たちの中にいて、多様性の真の意味を理解する力。リスクを取って新しいことにチャレンジする精神。そして、与えられた問題を解くだけでなく、自ら問題を見つけ出す能力ということです」とISAK 設立準備財団代表理事の小林りん氏は言う。「アジア太平洋地域そしてグローバル社会のために、新たなフロンティアを創り出し、変革を起こせるリーダーを育成することが、ISAKのミッションです」

 ISAK設立準備財団では、一昨年より、ISAK候補生を対象とした10日間のサマースクールを軽井沢で実施している。昨年は31人の中学生がスクールに参加した。このうち15人が日本人で16人はインド、フィリピン、ミャンマー、イギリスなど10カ国からやって来た。交わされる会話、指導言語は全て英語だ。

 サマースクールのプログラムは、リーダーシップ・プログラム、デザイン思考、数学、演劇、アジア史、スポーツ、農業体験など盛りだくさんだ。今年のサマースクールには、17カ国57人の生徒が参加する予定だ。

「今後、これまで以上に門戸を広げることで、ISAKをより多様性溢れる学校にしていきたいです」と小林氏は言う。「現状の17カ国ではまだまだ少ない。そのためには奨学金を増やす必要があり、国内ばかりでなく、海外からの支援を募っていきたいです」

前へ次へ