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Highlighting JAPAN

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特集国際社会における日本のグローバル人材育成

日本のポップカルチャーを学ぶ(仮訳)

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今や世界中に広がりを見せているマンガやアニメーション等の日本のポップカルチャーを学ぼうとする海外の若者が増えている。京都精華大学では、こうした若者を受け入れ、多くの留学生が在籍している。ジャパンジャーナルの澤地治が大学を訪れた。

京都精華大学は2006年に日本で初めてマンガ学部を設立した大学だ。マンガ学部には、マンガ学科とアニメーション学科があり、マンガ学科は、カートゥーンコース、ストーリーマンガコースとマンガプロデュースコースに分かれており、2013年4月からはギャグマンガコース、キャラクターデザインコースが新設される。マンガ学部は、日本を代表する漫画家、アニメーター、編集者などが教授となっており、ペンによる線の描き方といった基礎から、物語の作り方といった実践まで学ぶことが出来る。在学中に漫画家としてデビューする学生もいる。

マンガ学部には数多くの留学生も学んでいる。現在、約820名の学部生のうち、約70名が留学生だ。出身国は、韓国、中国、台湾といったアジアが中心である。

「小学生の時に、日本のマンガが大好きになりました。特に、『スラムダンク』に夢中になりました」と、アニメーション学科2年生の韓国人留学生シン・デギュさんは言う。「中学生の時に、アニメーションの『攻殻機動隊』を見て、そのリアルな映像に、本当に驚いたのです」

シンさんは高校生になり、アニメーターを職業として考えるようになった。進学先として考えたのは、小学生の頃から親しんでいるマンガやアニメーションを生み出してきた日本の学校だ。そして、ソウルで猛勉強の末、念願かなって京都精華大学への進学を果たした。

「大学では、音響や3Dなど、アニメーターになるための様々なことを学べるのがとても良いです」とシンさん言う。「卒業後は日本のアニメーション会社に就職して、将来は、自分の作品を作りたいです」


日本とイタリアの架け橋に

ストーリーマンガコース3年生のイタリア人留学生ダニエラ・ルッソさんも、小学生の時に、自国のテレビ局で放映されている日本のテレビアニメーションや、イタリア語に翻訳されているマンガを読むようになり、その虜となった。特にダニエラさんが好きになったのは、少女漫画だ。

「日本のマンガはストーリーが面白い。絵も非常に個性的です」とルッソさんは言う。「イタリアではマンガは子どものものと見られているけど、私は芸術の一つと思っています」

 ルッソさんは高校生の時に、日本でマンガを勉強して漫画家になると決意、高校卒業後に来日し、日本語学校で日本語を勉強した後、京都精華大学に入学した。日本人の学生も、同じマンガ好きなので、うち解けるにも時間はかからなかった。今ではすっかり日本での生活に溶け込んでいる。

「私よりも才能がある人がたくさんいるので、私が漫画家になることは難しいかもしれません。でも、マンガにはずっと関わり続けたいです」とルッソさんは言う。「漫画家になれなければ、日本の素晴らしいマンガをもっとイタリアに紹介して、日本とイタリアの架け橋になりたいと思っています」

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