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Highlighting JAPAN

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年越し(仮訳)



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年の瀬に、何か特別な伝統はありますか? 大晦日にはお洒落をして友達とパーティを楽しむ人もいるでしょう。しかし日本では、いくつかの異なる方法で一年に別れを告げます。大晦日は家族と共に家で静かに過ごす日でもあり、地元の寺を参拝する人も多くいます。

日本での大晦日の伝統的な料理はいろいろありますが、「年越しそば」と呼ばれるどんぶりに入った熱い麺料理でその年を締めくくることが多いです。なぜ、蕎麦なのでしょうか? この伝統は少なくとも数百年続くもので、この意味については諸説あります。

一説は、ソバは非常に強い植物だということに由来します。ソバは悪天候に対しても、回復力が早い植物です。したがって、蕎麦を食べることで、私たちも強さと回復力を手に入れることができるという願いが込められています。また、蕎麦の麺は細く長いので、蕎麦を食べることで細く長く生きることを願うという説もあります。その他にも、金細工職人がそば粉生地を使って作業場に散った金粉を集めていたことに由来し、蕎麦を食べることで、幸運が集まることを願います。強さ、長い命、幸運、どれもお願いしたい事柄です!

温かい幸運を呼ぶ年越しそばを食べ、その年一年のお守りやお札を集めて「晦日祓い (みそかっぱらい)」をします。この行事では、紙垂 (しで) を飾った特別な串を家の各部屋で振って邪悪なものを追い払います。邪悪なものよ、去れ! その後、その串を外に挿し立て家内安全を願います。

これが終わったら、お寺の参拝に向かう時間です。一年の最後に、「除夜の鐘」という儀式があります。この行事では、煩悩を祓う意味を込めて、お寺の鐘が108回突かれます。

参拝者も鐘を鳴らすことができ、通常、数時間かけてその年の間に107つ、新しい年の始めに最後の108つ目の鐘を鳴らします。近所の人々が数多く参加し、皆で鐘を撞いてゆく年を見送ります。

除夜の鐘の儀式が行われている間、その年に得たお守りやお札を寺に持参し、「お焚き上げ処」で浄火で燃やしてもらい、一年間守ってもらったことに感謝します。

もし、日本で大晦日を過ごすのであれば、真っ暗な寒い冬の夜、温かい麺でお腹は満たされ、もう少しで真夜中という時間になると厳粛な寺の鐘の音が鳴り響くのを耳にするかもしれません。ゆったりとした鐘の音によってゆく年の煩悩が消え行くのに耳を傾け、神聖なお守りが煙となり、その細くたなびく煙と共にゆく年の出来事が去っていくのを見守ってください。ゆく年を思い返し、別れを告げる準備をしましょう。真新しい年の始まりです!

レシピ
シンプルな年越しそば
2人前

蕎麦麺 6オンス (170g)
だし (魚、昆布、キノコなどから作られた日本のブロス)  2カップ
酒 (日本の調理ワイン)  大さじ1
しょうゆ 大さじ1
砂糖 小さじ4分の3
小さく刻んだ青ネギ 少々
粉末の赤唐辛子 適量
お好みでトッピングに、鳴戸巻き、卵、キノコや人参、ネギの薄切り

パッケージの指示に従って蕎麦を調理し、水ですすいでください。小さな鍋に、ダシ、酒、醤油、砂糖を入れて混ぜ、一旦沸騰させた後、弱火にします。このスープの中に蕎麦を入れ、弱火で1〜2分茹でたら、それぞれの丼に注ぎ、お好みのトッピングと共に刻んだネギや唐辛子を散らしてください。

用語解説
年越しそば 年末に食べるそば
仏壇 先祖を祀った仏教式家庭用祭壇
晦日祓い 年末のお祓い
除夜の鐘 大晦日の鐘
お守り 寺社から得た幸運を呼ぶ護符
お焚き上げ所 日本の寺にある浄火によってお守りなどを燃やす場所



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