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Highlighting JAPAN

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観光

日本のどんなところが好き?

日本に住む外国人たちの示唆に富む視点と

実用的提案 (仮訳)


日本を訪れる多くの外国人が、日本はどういうところかについて多様で多彩なイメージを持ってこの国にやって来るが、他では出会えないような、真の日本人が持つ温かいもてなしの心や経験こそが、この国をこれほど魅力的で忘れ難いものにしていることを発見することになる。

―日本で好きな場所はどこですか?

ノーアム・カッツ:四国、特に徳島県です。私は何年間も四国に住んでいましたが、ここの人々の深い優しさを体験し、彼らと長期的な関係を築きました。四国八十八箇所霊場のお遍路などその歴史も魅力があると思いました。それから、川や印象的な山や開けた海岸など、信じられないほど眺めの良い自然環境も好きです。

マイケル・カナート:日本の私のお気に入りの場所は伊豆半島です。日本に来て最初の2年間をここで暮らしました。伊豆半島の南西部にある漁業と観光業を営む小さな町で英語を教えました。そこで出会った多くの人たちは、今でも一番身近な友人です。彼らの生活の中に私を受け入れてくれた優しさ、スポーツクラブからお茶会、太鼓のお祭りまであらゆる行事に参加するよう私を招待してくれたことは、決して忘れることはないでしょう。

エレリー・スミス:私の日本でお気に入りの場所の一つは鳥取です。比較的人口が少ないため、散策し、寛ぎ、都会生活の喧騒から逃れられる場所があります。鳥取の海の水はクリスタルのように透明なので、リラックスしながら、おいしい海産物のご馳走を堪能することができます。

―お気に入りの観光スポットはどこ?

マイケル・カナート:5月か6月に日本にいるなら、富山県で雪の大谷や大雪原を見るまたとないチャンスです。これは、両側を高さ20メートルにもなる雪の壁で囲まれた長い山道です。春が来るたびに、この比類ない景観を公開するため、立山に降る信じられないくらい大量な天然の雪を除雪するんです。

ダニエル・オーセムズ:私のお気に入りの観光スポットは岩手県の平泉です。平泉文化遺産センターはとても参考になります。英語で十分な説明が与えられているため、様々な遺跡やこの地区の歴史全般について理解するのに役立ちます。平泉にある寺や庭の多くが今もそのままあるので、たとえ歴史的背景がなくても絵のように美しい場所です。もし7月に来ることができるなら、中尊寺のハスの花を見る稀な機会に恵まれるでしょう。800年間眠り続けていた種から現代に蘇った花です!

トッド・フィリップス:スノーボードが好きなら、白馬を訪れることを強くお勧めします。北日本アルプスにある長野県の有名なスキーリゾートの町で、有名なスキー場がたくさんあります。ゲレンデの後は、本物の温泉でリラックスして一日の痛みや疼きを癒します。

―日本の文化で何が一番好きですか?

セレーナ・ホイ:贈り物をする習慣がとても好きです。人々は一般的にとても思いやりがあり、挨拶やお礼の印として、あるいは誰かを訪問する際に小さな贈り物をするのは珍しいことではありません。普段から贈り物をするのは、素晴らしい伝統だと思います。私も自分の生活の中に維持していきたいと思っています。

マイケル・カナート:日本人に根付いている礼儀正しさを高く評価します。このような尊敬の念のある平和な態度は、日本のどこに行っても私を心地良くさせてくれる優しさと落ち着きを表しています。

ナヤラン・ムードリー:日本のコミュニティー精神です。ここの人たちはとても正直で、コミュニティーと個人の尊厳に非常に誇りを持っていると思います。そのため、コミュニティーは強固で、大変なときには互いに助け合います。あなたが熱心に仕事をする正直で礼儀正しい人間であれば、あなたがどこから来たか、どんな外見をしているかに関係なく、彼らはあなたをコミュニティーの一員としてサポートしてくれるでしょう。彼らは旅行者や観光客が道を見つけたり、滞在を楽しめたりできるように助けてくれることさえあります。

―日本の習慣で一番驚いたことは何?

ノーアム・カッツ:顔を覆うために白いマスクを使うことにはかなり驚きました。米国では普通は顔をマスクで覆うことはしません。それにこれらのマスクは通常医者や看護士、そしてたまに清掃員などが使うものだからです。電車の中や都会の雑踏の中でマスクをしている人たちを最初に見た時、自分もそうすべきなのだろうかと考えてしまいました!

マイケル・カナート:私が最初に日本に着いた時、店に入るたびに「いらっしゃいませ」という言葉で挨拶されるのに驚きました。カナダでは、通常は店に入っても店員に気付かれることはなく、自分から何か尋ねるまでは一人も店員に出会うことなく店内を歩き回ることができます。今ではもちろん、それが歓迎の挨拶だと知っています。カナダに戻ると、店に入って店員が何も言ってくれないのが寂しく感じます。

―日本のお土産でぜひ手に入れるべきものは?

ノーアム・カッツ: 手ぬぐいです。高くない、軽くてコンパクトな綿のハンドタオルで、多くは手の込んだデザインやカラフルな模様が入っています。旅行者にとって荷物にならず、タオルとして、あるいはプレゼントの包装にも使え、飾りとしてかけておくだけでも良いので、非常に汎用性があり、人へのプレゼントとしても自分で使う場合にも素晴らしいお土産になります。

ナヤラン・ムードリー:手作りのものなら何でも。日本の職人は世界でも一流と言えます。革のバッグであれ、デザイナージャケットであれ、こけし人形であれ、彼らは自らの技術を他に類のないほどの高いレベルにまで仕上げます。日本で手作りされたものであれば、他では決して見つけられないような最高の品質でしょう。

ジゼル・カマチョ:女性や女の子には夏の浴衣 (軽い綿の着物)、男性や男の子には甚平(男性用の軽い夏用の服) がお勧めです。

―特におすすめの日本の料理や食べ物は?

マイケル・カナート:いろいろな種類の日本料理が好きですが、広島焼きに勝るものには出会ったことがありません。これは日本の多くの地方で食べられているおいしいパンケーキの一種、お好み焼きの地方版の一つです。ただし、ユニークな食事体験としてキャベツ、バター (油)、肉、シーフードの他に、広島焼きはそばまたはうどんと目玉焼きが入っていて、その他チーズや餅 (ついた粘り気のある米) なども入れることができます。

ノーアム・カッツ:お寿司の好きな人たちには、回転寿司 (ベルトコンベアに乗った寿司) を試してみることをお勧めします。低料金でお寿司を食べられて楽しめるお店があります。日本語でやり取りをする自信があまりない人たちは、ベルトコンベアから欲しい食べ物を取れば良いだけです。多くの回転寿司レストランが、最近多言語のメニューを置くようになりました。

セレーナ・ホイ:私はベジタリアンなので、日本料理のいくつかは私には食べるのが難しいものです。ですが、私は日本のマクロビオティック料理が好きです。玄米や豆腐、地元で採れた彩り豊かで味わいのある季節の野菜は本当のご馳走です。京にんじん、かぼちゃ、菜の花 (菜種)、れんこん、たけのこ、春菊などの日本の野菜が好きですが、他にもたくさんあります。

―日本を離れる前に観光客がぜひ体験すべき体験は?

ダニエル・オーセムズ:温泉と旅館 (日本の伝統的な宿) の組み合わせは、最高のリラックスとしてお勧めです。私のお気に入りは青森県にある青荷温泉旅館という居心地の良い旅館です。この旅館の主な魅力は、部屋を照らすガスランプで、ここでは事実上電気は一切使われていません。インターネットも無線LANもないため、自分を顧み、仮眠と長い入浴を繰り返しながら、リラックスして自分自身や自然とのつながりを取り戻すことができます。

トッド・フィリップス:ぜひ居酒屋に行きましょう。古い建物に入っていることの多い、日本スタイルのバーやパブです。あなたの国の食事とは全く似つかない食事を体験できます。比較的低料金で食べ放題、飲み放題の食事ができます。値段は3,000円から5,000円で、通常2時間から3時間の制限時間があります。料理はサラダ、刺身 (生の魚)、焼肉、魚介類などです。これは本当に素晴らしい体験です!

――日本に来る観光客に何かメッセージはありますか?

エレリー・スミス:社会規範と文化的無作法についてできる限り調べておくことをお勧めします。私は、箸をごはんに突き刺してしまった時は非常に気まずい状況になりました。後から判ったことですが、こんな風に箸をごはんに突き刺すのは葬儀の時に行う習慣だったのです。

ジゼル・カマチョ:日本の田舎を旅行する場合、言葉の問題で不安になるかもしれませんが、そういう時はインターネットで調べてみてください。ほとんどの町や都市に英語を話す人たちの小さなサークルがあるはずです。彼らは通常ボランティアグループです。直接連絡をすれば、あなたを歓迎し、自分たちの町や日本の文化を紹介する機会に喜んで飛びついてくれるでしょう。

ダニエル・オーセムズ:思いやりを持ってください。日本人は自分の国のもてなしの心と礼儀正しさにとても誇りをもっています。ですから思いがけない不躾な振る舞いを注意されることは滅多にないでしょう。反対に、あなたが良い印象を与えるなら、出会った人たちから、今度は旅行客としてあなたの国に行きたいと思ってもらえるかもしれません。

ダニエル・オーセムズ、アメリカ人 (日本在住3年半)
エレリー・スミス、アメリカ人 (日本在住3年)
ジゼル・カマチョ、カナダ人 (日本在住17年)
マイケル・カナートカナダ人 (日本在住14年)
ナヤラン・ムードリー、南アフリカ人 (日本在住7年)
ノーム・カッツ、アメリカ人 (日本在住10年)
セレーナ・ホイ、アメリカ人 (日本在住9年)
トッド・フィリップス、ニュージーランド人 (日本在住21年)

 



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