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Highlighting JAPAN

日・カンボジア首脳会談

平成29年8月7日、安倍総理は、迎賓館において、フン・セン・カンボジア王国首相と首脳会談を行いました。

 安倍総理大臣から、フン・セン首相は日本の「積極的平和主義」の一貫した支持者であり、カンボジアへのPKO派遣を契機として平和構築は日本外交の大きな柱となった、近年のカンボジアのPKO参加を高く評価しており、要員への能力構築支援を行っていく旨述べました。また、つばさ橋竣工、直行便就航、サンライズ・ジャパン病院開設を例に挙げつつ、フン・セン首相との協力が結実していることに言及した上で、先般の地方選挙の円滑な実施を評価し、国政選挙の自由・公正な実施への期待を表明するとともに、選挙改革支援の継続を伝達しました。併せてクメール・ルージュ裁判への協力継続についても伝えました。更に、インド太平洋地域において、法の支配に基づく自由で開かれた秩序を強化し、国際公共財とするため協力したいとの考えを述べました。

開発協力・経済・文化・人的交流については、安倍総理大臣から、国際スタンダードに適合し、人作りに寄与する日本の援助、投資を想起しつつ、2030年までのカンボジアの高中所得国入りを後押しするため、物流改善や産業人材育成、都市機能強化などの支援を拡充する旨述べ、今回の計274億円に上る署名案件2件はビジネス機会創出にも寄与するとして、一層の投資環境改善を求めました。また、過去5年で約3,500名の交流を行っており、今後も高い水準の交流を続け,友好の裾野を広げたいと述べました。さらに来年のシェムリアップ領事事務所開設を伝えました。

双方は、北朝鮮や南シナ海をはじめとする地域・国際場裡における喫緊の課題についても率直且つ有意義な意見交換を行いました。特に、北朝鮮情勢については、北朝鮮に国際社会で団結して圧力をかけていくこと、本年のASEAN関連会議でも連携して取り組んでいくことで一致しました。また、拉致問題の早期解決に向け、フン・セン首相からの支持が表明されました。南シナ海問題については、両首脳は「法の支配」の重要性等を確認しました。また、安倍総理大臣より、保護主義的な動きが広がる中、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)については、質の高い協定となるようカンボジアと協力したい旨述べたほか、フン・セン首相より2025年大阪万博へのカンボジアの支持が伝えられたことに対し、謝意を表明しました。