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Highlighting JAPAN

ハイスクールでダンス!:高校生たちの熱き青春

日本の学校では、クラブ活動として「ストリートダンス」が人気となっている。部員たちは、個人のダンスレベルを高めながら、互いに競い合い、チームとしてのパフォーマンス向上に汗を流す。

8月下旬のある朝、東京・文京区にある都立竹早高校には、夏休み中にも関わらず、40名のダンスパフォーマンス部の部員が集まっていた。普段は日本の武術である剣道の稽古場として使われている板張りの道場に、ミドルテンポのビートが響きわたる。部員たちは、壁一面に取り付けられた鏡で自分の動きをチェックしながら、黙々とストレッチや準備運動をこなしていく。窓は開け放たれているが、道場は熱気に包まれ、部員たちの額から汗が流れ落ちる。30分間のウォーミングアップが終わると、9月初めに同校で開催される文化祭で披露するダンスの練習を始めた。部員の全員が参加し、パフォーマンスするダンスである。エレクトロニック・ダンス・ミュージック(EDM)に合わせて体を上下左右に激しく動かし、全身を使って表現する。全員がそろうように、同じ動きが何度も繰り返された。休みを挟みながら、練習は3時間に及んだ。

日本の中学校や高校ではクラブ活動が盛んで、学校生活の重要な一部となっている。生徒数約750名の竹早高校もバスケット、サッカー、演劇、美術、吹奏楽など約30のクラブがある。特にダンスパフォーマンス部は、高校ダンス日本一を決める「日本高校ダンス部選手権」に参加した経歴も持ち、全国的にも活躍している。

日本高校ダンス部選手権を主催する、一般社団法人ストリートダンス協会によれば、現在ロックやヒップホップなどのストリートダンス人口は600万人以上だと言う。2012年から日本では中学校で、「ダンス」が必修化し、創作ダンス、フォークダンス、そして、「現代的なリズムのダンス」を学べるようになった。そうした影響もあり、学校のクラブ活動においてダンスは、野球やサッカーなどと並んで、生徒の人気を集めるようになった。

竹早高校のダンスパフォーマンス部は、学内の行事や地域のイベントでもダンスを披露するが、一番の目標は「日本高校ダンス部選手権」への出場である。2008年にスタートしたこの大会は、春、夏、冬に開催されている。最も規模の大きい夏の全国大会には今年、495 校が競った各地方大会を勝ち抜いた100チームが参加している。

大会は、2〜12名で構成される「スモールクラス」と、13~40名で構成される「ビッグクラス」の2つのカテゴリーで行われる。例年、竹早高校が出場しているのは13名以上のビッグクラスである。各チームが2分~2分30秒のオリジナルプログラムを構成して演技を行い、審査員が衣装や表情、振り付け、ダンス技術、音源の選曲・構成などを総合的に審査する。竹早高校は2018年まで8回連続で夏の全国大会に出場しているが、今年は地方大会で敗退し、全国大会への出場は叶わなかった。部員の落胆は大きかったが、すぐに気持ちを切り替え、今は文化祭で最高のパフォーマンスが発揮できるよう、練習に励んでいる。

ダンスパフォーマンス部の部長を務める藤崎千夏さん(2年生)は、4歳の頃からダンスを始め、これまでタップダンス、チアダンス、バレエ、ジャズダンスなどに親しんできた。藤崎さんは、高校進学に当たって志望校を決める時、ダンス部がある学校を探していたと言う。

「YouTubeで竹早高校のパフォーマンスを見て、カッコいいなと思ったのが、この高校を選んだきっかけです。一人で技術を磨くダンスも楽しいけれど、高校ではチームで大会を目指すダンスをやってみたかった。仲間たちと競い合いながら、自分をレベルアップしていけるところも魅力です」

またダンスは、つま先や首の角度など細かい部分をおろそかにすると、いくら技術を磨いたところで魅力的に見えない。毎日、鏡を見ながら練習し、自分が理想とするフォームに近づけたと思えた時に喜びを感じる、と藤崎さんは言う。

「自分たちが音源を編集し、振り付けをしたダンスを見て、見ている人が『スゴイ!』とか『カッコいい!』と感動してくれるのが何よりうれしい。これからも自分の理想の演技に近づけるよう、技術や表現力を磨いていきたいです」