Skip to Content

The online magazine HIGHLIGHTING JAPAN

April 2020

世界と交流するホストタウン

日本全国のホストタウンが、東京で開催されるオリンピック・パラリンピックに参加する世界の国・地域の人々との交流を深めている。

ホストタウンは、日本の自治体が、東京で開催されるオリンピック・パラリンピックに参加する国・地域の住民と、スポーツ、文化、経済を通じて交流し、地域の活性化に活かすことを目的にしている。ホストタウンは、オリンピック・パラリンピックの歴史で初めての取組である。

2020年2月末時点で487の自治体がホストタウンに登録している。また、167の国・地域がホストタウンの相手国・地域として登録されている。すでに、大会に向けて、ホストタウンとその相手国・地域との間では、子供たちとオリンピアン・パラリンピアンとの交流など、様々な活動が実施されている。

ホストタウンには、通常のホストタウンに加え、2011年の東日本大震災で被災した自治体と、被災地を支援した国・地域が交流する「復興ありがとうホストタウン」、主にパラリンピアンとの交流等を契機にユニバーサルデザインの街づくりと心のバリアフリーを進める「共生社会ホストタウン」、大会後に選手と交流する「ただいま・おかえりホストタウン」がある。

村山市

山形県村山市は、ブルガリアのホストタウンとして、2017年に日本初の事前キャンプ(同国新体操ナショナルチーム)を実施し、2019年まで毎年チームを受け入れている。練習の合間に選手・スタッフは、茶道などの日本文化体験や特産のサクランボ狩りを楽しんでいるほか、地元小中学校への訪問、地元中学校新体操部との合同練習を行っている。チームの公開競技会には、毎回、約2,000人の市民をはじめとする観客が集まっている。その他、市民ボランティアによるキャンプサポートや選手・スタッフ向けアンチドーピング研修など幅広く事業を展開している。

三島村

鹿児島県の離島、三島村は「ただいま・おかえりホストタウン」としてギニアと交流している。1994年にギニア出身の世界的なジャンベ(西アフリカの打楽器)奏者ママディ・ケイタさんが同村を訪れ、子供たちに演奏を教えたことがきっかけで交流が始まった。以来、ママディさんを招いたワークショップ開催、子供たちのギニア訪問など様々な交流を続けている。2019年8月の第7回アフリカ開発会議(TICAD7)のタイミングで、ママディさんの故郷の子供たちを日本に迎え、合同演奏の開催や、同村に招いての交流も行っている。

飯舘村

2011年の東日本大震災で被災した福島県飯舘村は、ラオスの「復興ありがとうホストタウン」になっている。同村は、震災以前にラオスのドンニャイ村の中学校建設を支援したことがきっかけで、ラオスとの交流が始まった。2019年9月には、パラリンピックの水泳代表選手団の合宿を受け入れており、選手は飯舘中学校の屋内プールで練習を行なった。練習の合間に選手団は、中学校での授業見学や給食などの機会を通じて、生徒と交流している。

宇部市

山口県宇部市は、誰もが生き生きと暮らせる共生社会の実現を目指す「先導的共生社会ホストタウン」に認定されている。同市は独自の取組として、市内の中高校生10人を「宇部市共生社会ホストタウンジュニアサポーター」に認定し、共生社会の実現につながるイベントの現地取材をして情報発信している。また、2019年12月にはホストタウン相手国スペインから陸上競技の、マダカスカルから水泳、車椅子バスケットボールのパラアスリートを招待、市民や小中高生とスポーツや日本の伝統文化を通じた交流活動を実施している。

このように、ホストタウンと相手国・地域は、スポーツだけでなく、文化や音楽、食など様々な分野で交流を深め、東京大会までだけでなく、将来も続く関係性を構築していく予定である。