VOL.214 APRIL 2026
THE APPEAL OF YOSHOKU: JAPANESE-STYLE WESTERN CUISINE (PART 2) [政策お知らせ]模倣品、海賊版の撲滅に向けた注意喚起

インターネット利用のイメージ

正規品と偽り、ロゴの商標権の所有者に無断で作られた「模倣品」や著作権を無視した違法コピーコンテンツ、いわゆる「海賊版」は違法であるにも関わらず、主にインターネットを通じての流通が後を絶たない。これらを利用することは犯罪に繋がる可能性があり、非常に危険な行為である。こうした模倣品等をめぐる現状と消費者が自分の身を守るために注意すべき点を紹介する。

模倣品、海賊版をめぐる現状

スマートフォンやタブレット端末の普及が進む現代日本では、個人のインターネットの利用率も約86%1と、国民の多くが日常的にインターネットを利用している。ネットショッピングや動画、音楽、書籍のサブスクリプションサービスなど便利な一方で、インターネット上には模倣品や海賊版も横行しているのが現状である。模倣品は、商標権の所有者に無断でロゴなどを使用し、消費者に品質が認知されている製品の正規品と誤認させて購入を誘うもので、これらの製造及び輸入販売は商標法や意匠法に抵触する違法行為である。消費者側が悪品質な製品によってケガや病気になるリスクがあるほか、代金が犯罪組織の資金源となったり、違法な販売者からクレジットカード情報や住所などの個人情報が流出したりする危険性もある。

また、動画や漫画、音楽など本来は著作権で守られるべきものが権利者の許可なくインターネット上に公開され、閲覧・視聴できるようになっている、いわゆる「海賊版」を、アップロードや公開、ダウンロード*することは無料・有料にかかわらず、著作権法に反する違法行為である。スマートフォンから手軽に閲覧、視聴ができるため、違法なものとは知らずに利用してしまっているケースも多いが、表示される広告にアクセスするとウイルスに感染するリスクも潜んでいる。

*ダウンロードについては海賊版だと知りながら行った場合に違法となる。

模倣品の一例

高品質で人気のある日系メーカー製の紙おむつ商品(左端)に対し、パッケージデザインを酷似させ、当該商品であるかのように偽装したもの(左から二番目、三番目)が海外のインターネット上などで販売されていた例がある。SNSを利用して正規品のように宣伝しているケースもあるため、商品の写真や説明を見て不自然な点がないか、よく確認することが重要だ。
Photo: 大王製紙株式会社

模倣品や海賊版の撲滅に向けて

模倣品や海賊版の流通を防ぐためには提供側を取り締まることはもちろんのこと、消費者側も「購入しない」「利用しない」ことが重要である。模倣品や海賊版を避け、正規品、正規版の利用を促進するために各業界団体では正規品であることを示すマークを導入している。

農林水産省では「地理的表示(GI: Geographical Indication)保護制度」を設け、その地域ならではの特性を有する農林水産物・食品等の産品の名称を地域の知的財産として保護し、GI登録産品又はこれを主な原材料とする加工品以外への名称使用を規制している。2026年2月現在、「神戸ビーフ」や「市田柿」「夕張メロン」といった日本の特産品など164産品が登録されており、これらに表示されている「GIマーク」2を購入の際の指標としてほしい。


GIマーク。同マークはGI登録産品又はこれを主な原材料とする加工品について、GI表示とセットで使用することができ、農林水産大臣が登録した産品であることを示す。

また、映画や漫画などの著作権コンテンツについてはそれぞれ日本の正規版であることを示す「CJ マーク」3や「ABJマーク」4がある。作品を見る場合はこれらのマークを活用してほしい。海賊版の流通によって、著作権者やクリエイターが本来得られるはずの利益が還元されなくなることは新たなコンテンツ創作の妨害となり、コンテンツ産業の振興を妨げるため消費者にとっても不利益となることは忘れてはいけない。

特許庁のコピー商品撲滅キャンペーンのキャラクター「カワンゾ」ちゃんによる、模倣品購入に潜むリスクを紹介する動画の一シーン。特許庁のYouTubeチャンネルで見ることができる。


CJマーク。CJとは「Content Japan」を意味する。
Photo: CODA

ABJマーク。ABJとは「Authorized Books of Japan=公認された日本の本」を意味する。
Photo: ABJ

CJマークを管轄するCODA(注3参照)が経済産業省の委託事業の一環として、出版広報センターの協力を得て制作した、人気作家による「STOP! 海賊版」の描き下ろし啓発漫画。CODAのサイトで日本語、英語、中国語で読むことができる。

資料提供:内閣府、警察庁、消費者庁、総務省、財務省、文化庁、農林水産省、特許庁、経済産業省

  • 1. 総務省「令和7年版情報通信白書」参照。
  • 2. 特定農林水産物等の名称の保護に関する法律(平成26年法律第84号)第4条第1項により規定されている登録標章。農林水産省が、日本のほか、欧州連合(EU)、英国、米国、東アジア諸国を含む約20の主要な輸出先国・地域等で通常商標として登録している。
  • 3. 一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構(CODA)が日本、米国、EU、中国、香港、台湾、韓国の7か国・地域において共通の団体商標として登録しており、商標権の行使に基づいた海賊版の摘発等が期待できる。
  • 4. 電子書籍にかかわる事業者などで構成される一般社団法人ABJにより認定・付与されるマーク。電子書店・電子書籍配信サービスが著作権者から正式な使用許諾を得てコンテンツを配信している「正規版」であることを示す。

Photo: Daio Paper Corporation; CODA; ABJ; PIXTA

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