VOL.210 DECEMBER 2025
SCHOOLS IN JAPAN
[日本固有の生き物]ヤンバルクイナ

ヤンバルクイナは、沖縄本島北部に位置する山岳地方、通称・山原にのみ生息する、ほとんど飛ぶことのない日本固有の鳥である。全長約30cmで、鮮やかな赤い脚と、胸から腹にかけての白黒の横縞模様が特徴的だ。くちばしは全体的に赤く、先端はやや白みを帯びている。落ち葉や腐植土に潜むミミズや昆虫などを掘り出して食べる。天敵の少ない環境で進化したため、飛ぶ必要がなくなり、翼は小さく退化していったと考えられている。飛ばない代わりに、がっしりとした丈夫な脚で茂みの中を素早く走ることができる。地元では以前から存在が知られていたが、1981年に新種として正式に発表され、翌年には国の天然記念物に指定された。日本で新種の鳥が発見されたのは20世紀になって初めてのことであったため話題となった。個体数が少ないことから、ヤンバルクイナ飼育・繁殖施設では人工繁殖と野生復帰を目的とした保護活動が行われている。

Photo: PIXTA
