VOL.198 NOVEMBER 2024
JAPANESE RAMEN AND ITS GLOBAL EXPANSION
太刀銘安家

Photo: ColBase
国宝「太刀 銘安家」は、平安時代(8世紀末から12世紀末)末期に活躍した刀工、安家による12世紀の作とされ、「安家の作刀であることが確実な唯一の作品として著名なもの」*だ。
安家は伯耆(現在の鳥取県西部)の刀工の祖である安綱の一門と言われ、この太刀に彫られた「「安家」銘は、書風だけでなく切る位置まで安綱に似る。」* 日本刀の歴史においては、「中国山地は良質の山砂鉄に恵まれ、(中略)日本刀の製作も、これを背景に平安時代、中国地方でいち早く始まり、とくに備前(岡山県東南部)や伯耆(中略)などで活躍した初期の刀工の名が知られている。」*
太刀 銘安家は、「細身で把寄りの部分で強く反る姿、細かな板目模様の肌が目立つ地鉄(中略)、小模様に乱れた刃文など」*が特徴だ。福岡藩主の黒田家に伝来し、現在は京都国立博物館が所蔵している。

Photo: ColBase
* e国宝より引用。
≪引用箇所の用語について≫
- 安綱…「名物童子切安綱」の刀工として有名。「HIGHLIGHTING Japan」2024年5月号参照
- 中国山地…中国地方の内陸部中央部に東西に延びている山地。
- 中国地方…日本の本州西部に位置し、現在、鳥取・島根・岡山・広島・山口の5県が所在。北は日本海に、南は瀬戸内海に面している。
- 把…「把」は刀剣を握る部分を指す。「柄」とも言う。
- 地鉄…日本刀は、粘りと強度を引き出すために、原料となる鋼を折り返しながら叩くが、これを折り返し鍛錬と言う。折返し鍛錬の結果、日本刀は刀身の表面に模様が現われる。この鉄の肌模様を地肌と称し、その素地を地鉄と言う。
- 板目模様…地鉄に表れる模様の一種。木の年輪が流れたようにみえる板材に例えた模様。
- 刃文…日本刀の刀身に表れる模様。流派や刀工によって様々だ。
