VOL.197 OCTOBER 2024
JAPAN’S HEALING FORESTS (PART 2)
Autumn Forests with Colorful Leaves
[知ってほしい日本のカルチャー]観光のプロが教える「ディープな日本旅行の楽しみ方」

日本のゴルフ場の一例。手入れが行き届き、自然の美しさを満喫できるゴルフ場は、日本観光の穴場スポット。
アメリカ・ハワイ出身で、35年以上日本で暮らしているルース・マリー・ジャーマンさん。日本企業や自治体のインバウンド戦略を支援する事業を手がけ、日本の魅力を知り尽くしたルースさんが、「有名な観光地にはもう訪れたので、次に行くところを探している」という訪日外国人に向けて、今月は「ディープな日本旅行の楽しみ方」を紹介する。
「日本を旅行するときに行くべき場所は?」と聞かれたら、私は、まず日本のゴルフ場を紹介します。私自身、趣味でゴルフをするのですが、初めて日本のゴルフ場に行ったときの感動は忘れられません。訪日外国人のうち日本でゴルフを体験するのは1%未満と言われていますが、私は日本のゴルフ場ほど美しいゴルフ場はないと思っています。
まず、グラウンドはすみずみまで手入れが行き届き、美しい景色が広がっています。以前一緒に日本でゴルフをした父は、「日本庭園でゴルフをしているような感覚になる。どこのゴルフ場に行っても非日常の体験ができる」と絶賛していました。
さらに、敷地内のクラブハウスでランチを食べたり、ゴルフコースをのぞむお風呂場での入浴や近くで温泉に入ったりなど、ゴルフと一緒にさまざまなアクティビティを体験できるのも日本ならではの魅力。日本のゴルフ場は世界中のゴルフプレイヤーが集まる場所になれると私は考えています。もっとその魅力を発信して、日本へのゴルフ旅行を広めていきたいです。
日本の美しい自然に触れたいというかたにおすすめしたいのが、高知県の四万十川です。「日本最後の清流」といわれる四万十川は水が澄みきっていて、そのまま飲めるほど。大自然の中でカヌーやサップ、キャンプを楽しんだり、満点の星空を見上げたりする経験はきっと特別なものになるはずです。

新潟県・佐渡島の相川エリア*とその近隣も、おすすめしたい大好きな場所の1つ。かつて栄えた金山や銀山の跡地や昔ながらの建物、歴史ある漁港などがあり、ノスタルジックな雰囲気がある地域です。

四万十川や佐渡島は決してアクセスがいい場所ではありませんが、だからこそ美しい自然が今も残っています。東京や京都だけではない、日本の奥深い魅力に出会えるはずです。
最後に、都市部に滞在している人でも気軽に楽しめる日本ならではの体験をご紹介します。
日本に来たら神社やお寺に観光に行く人は多いと思います。その際、試してもらいたいのが「御朱印」集めです。御朱印は神社やお寺を参拝した記念として購入できる証明書で、デザインは神社仏閣ごとに異なります。日本では御朱印集めがちょっとしたブームになっていますが、訪日外国人の中にはまだ知らない人も多いのではないでしょうか。専用の御朱印帳を手に入れて、訪れた神社仏閣の御朱印を集めていけば、自分だけの日本滞在の記念をつくることができます。

また、電車に乗る機会があったら、駅のホームにある立ち食い蕎麦もぜひ体験してみてください。立ち食い蕎麦は日本のヘルシーなファーストフードです。券売機で買ったチケットをスタッフに渡すと、驚くべきスピードで蕎麦が提供されます。調理している様子を間近で見られるのもおもしろいです。


日本には訪日外国人にまだあまり知られていない魅力ある都市や体験がたくさんあります。何度も通いたくなるお気に入りの場所をぜひ探してみてください。

ルース・マリー・ジャーマン
アメリカ生まれ、ハワイ州育ちの実業家。1988年に株式会社リクルートに入社し、以来35年以上日本に滞在。1992年から個人事業主として翻訳と通訳のキャリアを構築。現在は株式会社ジャーマン・インターナショナルの代表取締役社長を務め、日本に関する6冊の本を出版している。また、3社の上場企業の社外取締役を務めており、外国籍の方では極めて珍しい宅地建物取引士の資格を所持。さらに、NHKワールドラジオの「Living in Japan」をはじめ、さまざまなメディアにも出演している。2024年からNHK国際放送番組審議会委員や神奈川県地方創生推進員など、日本の国際化を多方面でサポートしている。![]()
* 相川鶴子金銀山の隆盛とともに栄えた鉱山町。相川鶴子金銀山は2024年7月には、西三川砂金山とともに、「佐渡島の金山」として世界文化遺産に登録された。
By Ruth Marie Jarman
Photo: PIXTA


