VOL.208 OCTOBER 2025
KAWAII CULTURE FROM JAPAN
[政策お知らせ II]第80回文化庁芸術祭の開催

今年のオープニング公演となるオペラ「ラ・ボエーム」の過去の上演の様子。
新国立劇場「ラ・ボエーム」より 撮影:三枝近志
昭和21(1946)年から毎年秋に開催されている文化庁芸術祭は今年で80回目を迎える。全国各地を舞台に多様な芸術ジャンルの公演が行われる同イベントの開催概要と見どころを紹介する。
文化庁芸術祭とは
文化庁芸術祭は、優れた芸術鑑賞の機会を広く一般に提供するとともに、芸術の創造とその発展を図り、また我が国の芸術文化の振興に資することを目的として、昭和21(1946)年に文部省(当時)の主催で始まった。文化庁が設置された昭和43(1968)年からは同庁主催となり、約二か月間の開催期間中には、能1や文楽2といった日本の伝統芸能から演劇、オペラ、バレエ、ダンスといった様々なジャンルの公演が行われてきた。
今年の見どころ

©Keith Hiro HK Phil
80回目となる今年は、10月1日から11月30日までの開催期間中、主催公演に加え、海外での活躍が期待される若手クリエイター、アーティストによる記念公演が実施される。主催公演は国内において制作した現代舞台芸術(オペラ、バレエ、現代演劇、オーケストラ等)及び日本の伝統芸能(歌舞伎3、能楽、文楽、邦楽、日本舞踊、民俗芸能、大衆芸能等)に焦点を当てたものとなっている。東京都渋谷区の新国立劇場オペラパレスで上演されるオペラ「ラ・ボエーム」を皮切りに、11月末まで11の多彩な公演が全国各地で開催される。

写真提供:日本芸術文化振興会

写真提供:日本芸術文化振興会
また、令和6(2024)年度に文化庁事業として開始した「クリエイター支援基金」4で活動する若手アーティストによる6公演が記念公演として、東京都、愛知県、京都府で上演される。記念公演ではサーカスの要素を取り入れた舞台「HINOTORI 火の鳥・山の神篇/火の鳥・海の神篇」や室内楽、ダンスパフォーマンスなど盛りだくさんの公演が行われる。

Photo by INOUE Yoshikazu
文化庁芸術祭は、過去から現在、そして未来へと続く我が国の芸術文化の豊かな流れを象徴する祭典である。是非これを機会に文化の持つ力を改めて肌で感じ、堪能していただきたい。
公演スケジュールやチケット情報などの詳細は文化庁芸術祭ホームページで確認することができる。
- 1. 14世紀に成立した古典的な歌舞劇の一つ。演者は能面と呼ばれる面を付け、声楽と楽器演奏にあわせ舞いながら物語を進める。ユネスコの無形文化遺産代表一覧表に登録されている。
- 2. 人形浄瑠璃の一形態。太夫と呼ばれる物語の語り手、三味線弾き、人形遣いによる古典芸能の一つ。ユネスコの無形文化遺産代表一覧表に登録されている。
- 3. 歌と舞と演技が融合した庶民的な総合演劇。17世紀に始まって以降、現在まで日本を代表する伝統芸能。ユネスコの無形文化遺産代表一覧表に登録されている。
- 4. 次世代を担う若手クリエイター・アーティストなどの挑戦・育成を支援するとともに、その活躍・発信の場である文化施設の機能強化について弾力的かつ複数年にわたり支援するための基金。各種文化芸術公演を主催し、芸術家の育成を担う独立行政法人日本芸術文化振興会に設立された。
文化庁芸術祭主催公演一覧
| 公演名 | 公演日と会場 |
|---|---|
| オープニング公演 オペラ「ラ・ボエーム」 |
2025年10月1日、4日、7日、9日、11日 (東京都渋谷区・新国立劇場) |
| 2025 大阪・関西万博開催記念 爽秋文楽特別公演 |
2025年9月6日ー10月14日 (9月12日、24日、10月6日は休演) (大阪府大阪市・国立文楽劇場) |
| アジア オーケストラ ウィーク 2025 兵庫芸術文化センター管弦楽団 |
2025年10月4日 (兵庫県西宮市・兵庫県立芸術文化センター) |
| 日韓国交正常化60周年記念公演 演劇「焼肉ドラゴン」 |
2025年10月7日ー27日 (東京都渋谷区・新国立劇場) |
| アジア オーケストラ ウィーク 2025 シンポジウム「広がりゆくアジアのオーケストラ市場」 |
2025年10月12日 (兵庫県西宮市・兵庫県立芸術文化センター) |
| アジア オーケストラ ウィーク 2025 香港フィルハーモニー管弦楽団 |
2025年10月13日 (兵庫県西宮市・兵庫県立芸術文化センター) 2025年10月14日 (神奈川県川崎市・ミューザ川崎シンフォニーホール) |
| バレエ「シンデレラ」 | 2025年10月17日ー19日、21日ー26日 (東京都渋谷区・新国立劇場) |
| 10月舞踊公演 「東西名流舞踊鑑賞会」 |
2025年10月18日 (大阪府大阪市・国立文楽劇場) |
| オペラ「ヴォツェック」 | 2025年11月15日、18日、20日、22日、24日 (東京都渋谷区・新国立劇場) |
| 波照間島の芸能 | 2025年11月23日 (沖縄県浦添市・国立劇場おきなわ) |
| 11月特別企画公演 「人間国宝の至芸 ー源平の世界を聴くー」 |
2025年11月28日 (大阪府大阪市・国立文楽劇場) |
| 11月企画公演 明治時代と能 岩倉具視生誕200年 |
2025年11月29日 (東京都渋谷区・国立能楽堂) |
| 国立劇場11月舞踊公演 | 2025年11月29日 (東京都千代田区・よみうり大手町ホール) |

