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メディア別の政府広報

内閣府大臣官房政府広報室が企画・制作した各種広報をメディア別に紹介しています。

音声広報CD「明日への声」

vol.37(平成26年(2014年)6月発行)

音声広報CD「明日への声」のHTML版をトラックナンバーごとにご覧いただけます。こちらから移動できます。
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トラックナンバー11 【15分】

(タイトル)童謡・唱歌の世界

(イントロダクション)

このコーナーでは、日本で子どもから大人まで世代を超えて歌い継がれてきた「童謡」と「唱歌」を毎回数曲ご紹介します。「童謡」は、大正時代に創作歌曲として生まれ、「唱歌」は、明治から昭和にかけて旧文部省が編纂し、学校教育などに用いられてきたものです。

それでは1曲目、「故郷(ふるさと)」をご紹介します。

唱歌 「故郷(ふるさと)」。
高野辰之 作詞・岡野貞一 作曲。

兎追いしかの山、小鮒釣りしかの川、夢は今もめぐりて、忘れがたき故郷。
如何にいます父母、つつがなしや友がき、雨に風につけても、思いいづる故郷。
こころざしをはたして、いつの日にか帰らん、山はあおき故郷。水は清き故郷。

「故郷(ふるさと)」は、大正3年に、尋常小学唱歌の第六学年用に発表されました。生まれ故郷から離れて学問や勤労に励む人が、子どもの頃の野山の風景を懐かしむ心情を歌っています。歌詞にある「かの山」は作詞者・高野辰之の生家のあった長野県中野市の「大持山(おおもちやま)」、「かの川」は同市を流れる「斑川(はんがわ)」であると言われています。高野辰之、岡野貞一ともに、東京藝術大学音楽学部の前身である東京音楽学校の教授であり、音楽の教科書の編纂委員でもありました。このコンビは他にも唱歌を手掛けており、「春の小川」や「紅葉(もみじ)」など、日本人の原風景を歌った名曲を残しています。

それでは、改めてお聞きください。

続いて梅雨の時期にぴったりな曲をご紹介します。

童謡 「雨降りお月さん」。
野口雨情 作詞・中山晋平 作曲。

雨降りお月さん 雲の蔭 お嫁にゆくときゃ 誰とゆく ひとりで傘(からかさ)
さしてゆく 傘(からかさ)ないときゃ 誰とゆく 
シャラ シャラ シャン シャン 鈴つけた お馬にゆられて 濡れてゆく

いそがにゃお馬よ 夜が明ける 手綱の下から ちょいと見たりゃ お袖でお顔を
隠してる お袖は濡れても 干しゃ乾く 雨降りお月さん 雲の蔭
お馬にゆられて ぬれてゆく。

「雨降りお月さん」は、大正14年、雑誌「コドモノクニ」に発表された童謡です。作詞の野口雨情は、雲足の速い夜空に見え隠れする白い月を「雨降りお月さん」と呼びました。「雨」と「月」の風情をこよなく愛した野口雨情。月の周囲に浮かぶ輪のような光を「かさ」と言いますが、この「かさ」をかぶった月を擬人化して、雨夜の嫁入り道中を想い描いて書いたとも、雨の中を馬に乗って嫁ぐ雨情の妻へのねぎらいの想いを歌ったものとも言われています。作曲家の中山晋平は、生涯で818曲もの童謡を作曲しました。雨情の幻想的な詩に、三拍子のリズムを添えて馬の歩みを巧みに表現し、雨の状景に明るさを加えることに成功しています。

それでは、改めてお聞きください。

最後に、夏のはじめにふさわしい曲をご紹介します。

唱歌 「夏は来ぬ」。
佐佐木信綱 作詞・小山作之助 作曲。

卯の花の におう垣根に時鳥(ほととぎす) 早も来鳴きて しのび音もらす 夏は来ぬ
五月雨の そそぐ山田に 早乙女が 裳裾ぬらして 玉苗植うる 夏は来ぬ
橘の かおる軒ばの 窓ちかく 蛍とびかい おこたり諌(いさ)むる 夏は来ぬ
楝(おうち)散る 川辺の宿の 門遠く 水鶏(くいな)声して 夕月涼しき 夏は来ぬ
五月(さつき)やみ 蛍飛びかい 水鶏(くいな)鳴き 卯の花咲きて 早苗植えわたす 夏は来ぬ

「夏は来ぬ」は、明治29年、「新編教育唱歌集」に発表された唱歌です。作詞の佐佐木信綱は、和歌の創作・研究に功績を残した歌人です。作曲の小山作之助は、明治を代表する作曲家で、滝廉太郎の恩師でもありました。
「夏は来ぬ」は、小山作之助が先に曲を作り、「この曲に、日本風の歌詞をつけてほしい」と、佐々木信綱に依頼しました。
歌詞には、ウツギ、ホトトギス、五月雨、蛍など、初夏に関連する季語が取り入れられ、夏の訪れを豊かに表現しています。短歌と同じ、五・七・五・七・七の31文字に、末尾に「夏は来ぬ」の5文字を共通して入れ、リズミカルな表現を実現しています。
美しいメロディにのせて、草木も鳥も人間も、待ちに待った夏の訪れを喜んでいる様子が伝わってきますね。

それでは、改めてお聞きください。

いかがでしたか。
時を経ても、私たち日本人の心に染み入る童謡・唱歌の世界。懐かしくも、優しい音楽の調べに、耳を傾けてみませんか。

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