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メディア別の政府広報

内閣府大臣官房政府広報室が企画・制作した各種広報をメディア別に紹介しています。

音声広報CD「明日への声」

vol60(平成30年3月発行)

音声広報CD「明日への声」のHTML版をトラックナンバーごとにご覧いただけます。こちらから移動できます。
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トラックナンバー7

(タイトル)
優れた技術が光る。宇宙プロジェクトで日本が果たす国際貢献

(本文)

 平成29年12月17日、日本人宇宙飛行士の金井宣茂(かないのりしげ)さんを乗せた宇宙船ソユーズの打ち上げが成功し、19日から、国際宇宙ステーション、通称「ISS」での長期滞在を開始しました。ISSとは、地上から約400km上空の軌道を周回する巨大な有人施設です。

 ISS計画は、1984年、当時のレーガン・アメリカ合衆国大統領による各国への呼び掛けをきっかけに始まりました。現在、日本、アメリカ、カナダ、ロシア、欧州諸国など15カ国が参加し、共同で運用している平和目的の国際協力プロジェクトです。ISSには常に3名~6名の宇宙飛行士が滞在し、無重力という特別な環境での新たな材料開発や医学研究、宇宙空間を使った地球や天体の観測、将来につながる装置や機器の試験などを行い、科学技術をより一層進歩させ、地上の生活や産業に役立てることを目的としています。

 ISS計画に参加している国には、それぞれに役割があり、日本の役割は大きく2つあります。1つは、ISS計画の中でも大きな柱となる実験施設「きぼう」を開発し、運用しながら、宇宙で様々な実験を行うことです。もう1つは、宇宙ステーション補給機「こうのとり」による物資補給です。これまでに6回打ち上げ、すべて成功していることからも日本の技術力は高く評価されています。

 それでは、現在、金井宇宙飛行士がISSで行っている日本の実験について、ご紹介しましょう。金井宇宙飛行士は医師としての経験を活かして、健康長寿のヒントとなる2つの大きな実験を行っています。

 1つ目は、きれいなタンパク質の結晶をつくる実験です。地球上では重力の影響により、分子がきれいに並んだタンパク質の結晶をつくることができません。しかし、無重力の宇宙では試験液の中で、結晶が均一に並び、きれいな結晶ができるのです。この結晶は、将来、アルツハイマーや生活習慣病などの様々な薬の構造を研究する基礎材料として、大変貴重なものといえます。

 2つ目は、老化のメカニズムの研究です。無重力で生活すると、骨や筋肉が弱まりますが、それは地上における老化現象に似ているといわれています。そこで、宇宙でマウスの長期飼育をしたり、試験に参加した宇宙飛行士の骨や筋肉の状態を調べることで老化につながるメカニズムを知るヒントを見つけようとしています。

 これらの研究が私たちの生活に役立つ時をイメージすると、未来への希望が広がる気がしてきます。

 平成30年は、ISS建設開始からちょうど20周年にあたります。また、実験施設の「きぼう」は運用開始から10周年です。これまで日本が「きぼう」で行ってきた活動は、地上においていろいろなかたちで息づいています。
 例えば、アジアの発展途上国が開発した10㎝サイズの超小型衛星を「きぼう」から宇宙空間に放出するのもそのひとつです。途上国の技術力を高めることにつながると同時に、超小型衛星から撮影した画像は、各国の教育場面などで活用されています。
 また、インドネシアの火山災害やベトナムの洪水など、災害発生時には、ISSに設置されたハイビジョンカメラから撮影した映像を提供し、被害状況の把握に役立てられました。
 医薬関係では、筋ジストロフィー治療薬につながるような研究成果の提供や、骨粗しょう症の治療薬を宇宙飛行士が予防措置として服用し、予防効果につながる可能性がある成果も報告されています。
 また、工業関係では、飛行機のエンジンの一部であるタービンに使われるような高融点材料の研究や、車のエンジンを効率よく燃焼させるためのメカニズムの研究などが進められています。

 宇宙開発は、国という境界線を超え協力していくことが必要であり、日本も国際社会の一員として、大きな役割を担ってきました。まだ宇宙開発技術を生活に活かすという壮大なロマンは始まったばかりですが、日本は優れた技術力でこれからもISS計画に貢献していきます。

日本の宇宙における国際貢献に関するお問合せは
文部科学省 宇宙開発利用課 宇宙利用推進室
電話 代表番号 03-5253-4111 へどうぞ。

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