メディア別の政府広報

内閣府大臣官房政府広報室が企画・制作した各種広報をメディア別に紹介しています。

音声広報CD「明日への声」

vol60(平成30年(2018年)3月発行)

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トラックナンバー8

(タイトル)
いじめをさせない、見逃さない

(本文)

 子供のいじめ問題は、テレビなどでたびたび報道されていることもあり、関心を持つ方は多いでしょう。

 文部科学省の調査によると、いじめが起きていることが認められた件数は年々増加しており、平成27年度はおよそ22万5千件に上っています。学年別では、小学校1年生から6年生まではほぼ横ばいですが、中学校1年生で大きく増加し、その後は次第に減少していきます。
 この傾向の主な原因として、自我が確立する小学校高学年や中学生の時期は体が大きく成長する反面、精神的な成長がそれに伴わないことがあげられます。肉体と精神のバランスが崩れることによって引き起こされる欲求不満が、いじめという形で現れると考えられています。

 近年では、いじめの質も大きく変化しています。以前は、性格がおとなしい、体力がないなど力の弱い子供がいじめの対象となっていましたが、最近は、活発であったり明るい子供であっても、ささいなことがきっかけでいじめられていることからわかるように、すべての子供がいじめの対象になり得るのです。
 また、いじめの方法や手段が増えただけでなく、陰湿でしつこくなっています。複数の子供が一人の子供をいじめる場合、いじめの首謀者が誰かはっきりしないため、良くないことをしているという罪の意識を感じていないことが多く、いじめを行った側は、いじめを先生や親から問い詰められても、口裏を合わせて否定することもあります。
 さらに、以前のような「いじめる子供」と「いじめられる子供」の対立だけにとどまらず、いじめ行為を面白がってはやしたてる「観衆」や、口出しをすると自分が次の標的になるかもしれないとの恐れなどから、見て見ぬふりをする「傍観者」が存在する複雑な構造となっています。
 いじめの内容は、仲間外れや無視、暴力、持ち物の取り上げやしつこくからかうなど、相手の嫌がることをするといったものです。さらにここ数年は、携帯電話やスマートフォンを持つ子供が増え、インターネットの掲示板などで個人を攻撃する書き込みをするなどのネットいじめも大きな社会問題となっています。

 このようないじめの背景には、子供たちを取り巻く学校や家庭、社会環境が複雑に絡み合った問題があり、現代社会のひずみを反映しているといえるでしょう。

 いじめの根底には、他人に対する思いやりや、いたわりといった人権意識が薄れている現状があります。子供にいじめをさせないためには、相手の立場になって考えさせ、「いじめ」がとても残酷で、いじめを受けた子供に将来にわたる深刻な被害をもたらす重大な人権侵害であることを十分に理解させることが必要です。また、「認められたい」、「尊重されたい」という子供の欲求を満たすために、子供とのコミュニケーションを深め、子供の悩みを解消することも大切です。さらに、いじめを見逃さないためには、普段から子供と学校での出来事などを話し合う時間を作るよう心がけ、いじめの早期発見に意識的に努めることが大切です。

 法務省では、全国の小学生や中学生に「子どもの人権SOSミニレター」を配布し、「誰に相談すればよいかわからない、でも助けて欲しい」という思いを送ってもらっています。平成28年度はおよそ1万7千件の相談が寄せられました。受け取った手紙は法務局の職員や人権擁護委員が丁寧に返信し、場合によっては子供と直接面談をするなど、解決に向けて取り組んでいます。相談内容などの秘密は守られますので、安心してください。

 いじめは子供たちにとって最も身近で過酷な人権侵害です。いじめを「させない」「見逃さない」ために、周りの大人ができることを行っていきましょう。

「いじめ」など子供の人権問題に関するお問合せは
子どもの人権110番
フリーダイヤル 0120-007-110 へどうぞ。

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