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メディア別の政府広報

内閣府大臣官房政府広報室が企画・制作した各種広報をメディア別に紹介しています。

音声広報CD「明日への声」

vol68(令和元年(2019年)7月発行)

音声広報CD「明日への声」のHTML版をトラックナンバーごとにご覧いただけます。こちらから移動できます。
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トラックナンバー11

(タイトル)
今、注目したい障がい者スポーツの世界

(音楽1:オープニング曲 約45秒)

(イントロダクション)

 障がい者スポーツは、市民スポーツや競技スポーツとして、今日まで着実な進展を遂げてきました。近年は障がいの有無に関わらず、さまざまな障がい者スポーツが楽しまれ、パラリンピックをはじめ国内外で多くの大会が開催されるようになり、障がい者スポーツへの関心が高まってきています。それでも、まだまだ障がい者スポーツの種類や競技内容、ルール、楽しみ方などについて、知らないことも多いのではないでしょうか。
 このコーナーでは、さまざまな障がい者スポーツを取り上げ、その魅力をお伝えしていきます。今回は、「5人制サッカー」と「ボッチャ」の2競技を紹介します。

(音楽2:BGM①)

 最初にご紹介するのは、5人制サッカーです。重度の視覚障がいのある選手が出場するため、ブラインドサッカーとも呼ばれています。2004年のアテネ大会からパラリンピックの正式競技になりました。東京2020大会では、日本代表が初出場する予定です。

 5人制サッカーでは、4人のフィールドプレーヤーとゴールキーパーの合計5人がコートに入ります。フィールドプレーヤーは視覚障がいのある選手で構成され、公平性を保つため光を完全に遮断するアイマスクと、危険防止のためのヘッドギアを装着します。また、ゴールキーパーは、視覚に障害のない選手や弱視者の選手が担当します。

 試合では、転がるとシャカシャカと音が鳴る特別なボールを使用します。
 このボールの音と、ゴール裏にいる「ガイド」や監督、ゴールキーパー等の指示の声を頼りにプレーする点が特徴です。また、視覚に障がいのある選手が行うスポーツの多くは、選手同士の接触がありませんが、5人制サッカーではフェンスにぶつかりあいながらお互いの身体を激しく接触させてボールを奪い合うため、フィールドには選手がフェンスにぶつかる音が鳴り響きます。

 ルールは一般的なフットサルとほぼ同じですが、5人制サッカー独自のものもあります。
 試合は指示の声とボールの音で展開されることから、声や音が選手に聞こえるように、観客など試合遂行に関係しない人は声を出してはいけません。
 また、守備側の選手たちがボールを持った相手に向かっていく時、「ボイ」と声をかけなければなりません。「ボイ」とはスペイン語で「行く」という意味で、「ボイ」と言わずにボールに向かっていくと反則が取られます。攻撃側は「ボイ」の声や足音などを頼りに、守備の位置を確認するのです。
それでは、実際の公式試合 ワールドグランプリ2019 日本対コロンビア戦から、監督やガイドからの指示や選手同士の球際の攻防など迫力ある試合の様子を聴いてみましょう。

<公式試合 音源から 約30秒>

 いかがでしょうか。ボールを競り合ってフェンスにぶつかる激しい音、選手に飛ばす監督やガイドの指示には迫力があります。最後に日本がゴールをした瞬間の会場に響く歓声も印象的ですね。選手たちはボールの音や指示の声だけでなく、相手の息遣いやにおいなど視覚以外の感覚をフルに働かせ、ピッチ上で情報を収集します。ボールの音で気配を探られないように、突然ボールをピタリと止めたり、ふわりとボールを高く蹴り上げることで音を消したりします。このような研ぎ澄まされた選手たちの感覚による駆け引きが、5人制サッカー独特の魅力と言えるでしょう。

国内で有名な大会と言えば、日本ブラインドサッカー選手権大会があります。2018年の第17回大会では21チームが出場しました。この大会は国際競技団体通称IF公認の国際大会と異なり、弱視者や健常者、性別も関係なく出場することが認められています。この他にも各地で試合が行われていますので、機会があれば、試合会場に足を運んでみてはいかがでしょうか。また、実際にプレイヤーとしてボールを蹴ってブラインドサッカーを楽しんでみてはいかがでしょうか。

(音楽3:BGM②)

 次にご紹介するのは、ボッチャです。
ボッチャは重度の脳性まひ者や同程度の重度障がいが四肢にある人のためにヨーロッパで考案されたスポーツで、古代ギリシャの球投げにその原型があると言われています。パラリンピックの正式競技となったのは1984年からです。男女の区別はなく、障がいの種類、程度でクラス分けをして順位を競うのですが、どのクラスでも知的な戦略とそれを実行するための技術力、集中力が求められます。

 ボッチャは、どれだけボールを的に近づけることができるかを競う、シンプルなルールの競技です。試合は、シングルス戦、ペア戦、チーム戦とあり、選手は決められたラインの手前から、コート内の「ジャックボール」と呼ばれる的となる玉を目がけて6個ずつのボールを投げ合います。先攻側がジャックボールを投げ入れ、お互いに最初の1球を投げ合ったら、以降は、ジャックボールからより遠い位置にボールを投げた側の選手がその次の投球を行います。投げられるボールは6個までですので、1投目でジャックボールのすぐ近くにボールを寄せることができれば、相手に多くのボールを投げさせることになるので非常に有利になります。両者6球ずつを投げた時点で得点を計算し、ジャックボールにもっとも近いボールを投げた側にのみ、得点が入り、相手よりジャックボールに近いボール1個につき1点が与えられます。例えば、相手の最もジャックボールに近いボールよりも自分のボールが3つジャックボールに近かった場合は、3点が入ります。

 また、障害の程度等によってさまざまな投げ方が認められています。例えば、手でボールを投げることができない選手は、足でボールを蹴ったり、またランプと呼ばれる滑り台のような投球補助具でボールを転がしたりと、障がいにあわせて参加できるのが特徴です。使用するボールは、片手でつかんで投げることができる大きさでプレースタイルや障がいの特性によって、天然皮革製やフェルト製などを使い分けます。

 上から投げても下から投げても、あるいは蹴ってもよいボッチャは、障がい者と健常者、子どもから高齢者まで一緒に楽しむことができるスポーツとして人気が高く、近年、競技人口が増え続けています。だれもがスポーツを楽しむことができるという、障がい者スポーツの理念を色濃く体現しているスポーツ、それがボッチャではないでしょうか。

(エンディング)
 いかがでしたか。今回は「5人制サッカー」と「ボッチャ」をご紹介しましたが、これらのスポーツならではの独自のルールや、それぞれの競技の醍醐味を感じていただけたのではないでしょうか。次回も2つの競技をピックアップしてその魅力をお伝えしていきますので、お楽しみに!

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