メディア別の政府広報

内閣府大臣官房政府広報室が企画・制作した各種広報をメディア別に紹介しています。

音声広報CD「明日への声」

vol69(令和元年(2019年)9月発行)

音声広報CD「明日への声」のHTML版をトラックナンバーごとにご覧いただけます。こちらから移動できます。
前のトラックへ 目次へ 次のトラックへ

トラックナンバー8

(タイトル)
児童虐待防止対策を強化するために。法律が改正されました

(本文)

 近年、メディアなどで児童に対する虐待の報道が多く取り上げられています。平成30年度に児童相談所が児童虐待に関する相談に対応した件数は159,850件にのぼり、過去最多となりました。前年度よりも26,000件以上増えており、統計を取り始めて以降、一貫して増加を続けています。相談対応件数の増加の理由としては、児童の面前での配偶者間の暴力といった心理的虐待や、警察からの通告が増えたことなどが挙げられます。また、平成29年度には虐待による死亡事例は65件起きており、非常に痛ましい事件が発生しています。

 政府は、これまでにも「児童福祉法」や「児童虐待防止法」の改正等により児童虐待防止対策を進めてきましたが、このような状況を踏まえ、対策をより強化するためにさらなる改正案を決定し、今年の通常国会で「児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律」が成立しました。この改正法は、令和2年4月より施行されます。

 では、今回の改正の主なポイントを4つご紹介しましょう。
 1つ目は、体罰禁止規定の創設です。親権者や児童福祉施設の長などが児童のしつけに際して体罰を加えてはならないことが明記されました。体罰禁止規定が設けられたのは初めてであり、大きな改正点といえます。児童を育てていると、言うことを聞いてくれなくて嫌になってしまうこともあるかもしれません。しかし、「しつけ」と称して叩いたりすることは成長の助けにならないだけでなく、児童に悪影響を及ぼす可能性があり、いつの間にか虐待へとエスカレートしてしまうこともあります。児童を元気に育てることができるよう、体罰は絶対にやめましょう。

 2つ目は、児童相談所の体制強化です。例えば、児童の一時保護を行う職員と保護者支援を行う職員を分けることが挙げられます。これまでは、一時保護といった介入等の対応と児童の保護者への支援を同じ職員が担当するケースがありましたが、保護者との関係を重視することで介入等を躊躇してしまうことが懸念としてあったため、職員の機能を分けることが定められました。この他、医師や保健師、常時弁護士の配置に関する規定の創設も強化ポイントとして挙げられます。児童相談所には、十分な栄養が与えられ健康な状態かどうかなどを判断するために必要な専門家として、医師および保健師が配置されています。これまではいずれかの配置とされていましたが、令和4年の4月1日からは共に配置するよう定められました。

 また、児童相談所が措置の決定やその他の法律関係業務を常時弁護士による助言・指導の下で適切かつ円滑に行えるよう、弁護士の配置又はこれに準ずる措置を行うことも定められています。

 3つ目は、児童相談所の設置促進です。これまで、児童相談所の管轄区域には明確な基準がなく、管轄区域の面積や住んでいる児童の数にはばらつきがありましたが、今回、国において児童相談所の設置についての基準を定めることになりました。また、現在あまり設置が進んでいない中核市や特別区においても設置を進められるよう、国が施設の整備や人材の確保・育成などを支援することも定められています。

 4つ目は、関係機関との連携強化です。配偶者間に暴力がある家庭では、児童への暴力がある場合もあることから、婦人相談所や配偶者暴力相談支援センターの職員は児童虐待の早期発見に努めるべきことが定められました。

 このように、今回の改正では、児童虐待の防止対策がより強化されています。これ以上深刻な虐待事案を増やさないためにも、社会全体の意識を高めていくことが重要です。

今回の改正法に関するお問合せは
厚生労働省 虐待防止対策推進室
電話 代表番号 03-5253-1111 へどうぞ。

また、児童虐待に関するご相談は
児童相談所 全国共通ダイヤル
「189」(いちはやく)で受け付けています。

音声広報CD「明日への声」のHTML版をトラックナンバーごとにご覧いただけます。こちらから移動できます。
前のトラックへ 目次へ 次のトラックへ

バックナンバー

音声広報CD「明日への声」のバックナンバーページへリンクしています。それぞれ発行年、発行月を表します。空欄の場合もあります。

2019年 1月   3月     6月 7月   9月   11月  
2018年 1月   3月     6月 7月   9月   11月  
表の終了