メディア別の政府広報

内閣府大臣官房政府広報室が企画・制作した各種広報をメディア別に紹介しています。

音声広報CD「明日への声」

vol72(令和2年(2020年)3月発行)

音声広報CD「明日への声」のHTML版をトラックナンバーごとにご覧いただけます。こちらから移動できます。
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トラックナンバー11

(タイトル)
今、注目したい障がい者スポーツの世界

(音楽1:オープニング曲 約45秒)

(イントロダクション)

 障がい者スポーツは、市民スポーツや競技スポーツとして、今日まで着実な進展を遂げてきました。近年は障がいの有無に関わらず、さまざまな障がい者スポーツが楽しまれ、パラリンピックをはじめ国内外で多くの大会が開催されるようになり、障がい者スポーツへの関心が高まってきています。それでも、まだまだ障がい者スポーツの種類や競技内容、ルール、楽しみ方などについて、知らないことも多いのではないでしょうか。
 このコーナーでは、さまざまな障がい者スポーツを取り上げ、その魅力をお伝えしていきます。今回は、「馬術」と「サウンドテーブルテニス」の2競技を紹介します。

(音楽2:BGM①)

 最初にご紹介するのは、馬術です。選手が腕、腰、脚を駆使して馬を操りながら一体となって、技の正確さや、演技の美しさを競います。
 競技は、アリーナと呼ばれる横40から60メートル、縦20メートルの長方形の枠の中で行われます。男性と女性での区別はなく、障がいの種類や程度により、5つのクラスに分けて競技を行い、順位を決めます。
 選手は、ヘルメットやジャケットの着用が義務付けられており、障がいを考慮して、特殊な馬具を使用することも認められています。例えば、両手で手綱を扱うことが出来ない選手は、片手で扱えるよう手で握る部分をバー状に補強しています。
 また、視覚障がいの選手には、特定の場所ごとに「コーラー」と呼ばれるガイドを最大13名までつけることができ、ガイドは声を発してその位置を伝えます。

 種目には、個人または団体で競うインディビジュアル課目と、インディビジュアル課目で上位になった個人が競う自由演技課目があります。インディビジュアル課目では、決められた位置で直径10メートルの円を描いて歩いたり、指定位置でピタリと止まった後、4歩後ろへさがり、また歩き出すなど、およそ20から30項目の運動が課せられます。馬は決められた歩幅、速度で移動しなければなりません。自由演技では、音楽に合わせて決められた運動を取り入れた演技を行います。採点のポイントは、運動内容や歩行のリズムが正確か、馬が活気良く歩いているか、人と馬が一体となっているか、などが基準となります。

 また、競技の内容だけでなく、馬が美しい姿勢か、リラックスした状態か、など馬の状態も評価ポイントです。馬の美しい姿勢とは、首がキュッと縮まって上がっており、地面に対して顔が垂直に向いている状態です。また、馬が耳を伏せた状態は、緊張している様子を表しており、競技に影響を与えます。
 この競技では、選手が馬の性格や能力を理解し、心を通わせて演技することが求められるのです。演技が終わった時に、選手が馬の体を撫でて感謝を伝える姿は、馬術ならではの心癒される瞬間ではないでしょうか。

 次にご紹介するのは、サウンドテーブルテニスです。1930年代、栃木県足利盲学校で視覚障がい者の訓練のために始まったとされています。2004年以降、日本視覚障害者卓球連盟主催の全国大会が毎年開かれており、競技人口は1,000人以上になりました。

 サウンドテーブルテニスは、一般的な卓球とは異なり、卓球台から4.2センチ浮かせたネットの下を、音が鳴るように金属の粒を入れた直径4センチのピンポン球を転がして打ち合います。球が転がり落ちないように、卓球台には高さ1.5センチ、厚さ1センチのフレームを卓球台のエンドとサイドに取り付けています。また、球を打った音がわかるように、ラバーのない木製のラケットを使用します。プレーヤーは通常アイマスクをして競技を行いますが、近年は強度の弱視者などに向けてアイマスクをしない競技も行われるようになってきました。

 サウンドテーブルテニスでは、打った球が相手側のエンドフレームに当たれば得点になります。ただし、フレームに当たっても打った球が卓球台から落ちたり、ネットに触れて相手側のコートに達しなかった場合は、相手側の得点になります。1ゲーム11点で、最大5ゲーム戦います。先に、3ゲーム取ったプレーヤーが勝ちとなります。

 試合は、審判の発する「プレー」という声から10秒以内に、サーブを打つプレーヤーが「いきます」と発し、さらに相手方プレーヤーがその5秒以内に「はい」と答えてスタートします。プレーヤーは耳を研ぎ澄まし、球が転がる音やラケットに当たる音でその位置を把握して打ち返すため、集中力を保つことが重要です。試合の観客もラリー中は声を出してはいけないため、打球音などプレー中の音だけが響く、静かな環境の中で試合は進められます。

 それでは、実際の試合の様子を聴いてみましょう。

 サウンドテーブルテニスは、一般の卓球よりも少ない動きで楽しめるため、車いすに乗ったままでもプレーができます。視覚障がいの有無に限らず、誰でも楽しめるスポーツとして、今後ますます発展していくのではないでしょうか。

(エンディング)
 このコーナーでは、様々な障がい者スポーツの魅力を紹介してきました。障がいの特性に合わせたルールや競技用具を使用することで、独自の競技として発展を遂げたスポーツもありました。今では、障がいのない人も、障がい者スポーツに触れ一緒に楽しむ機会も多くなっています。これからも、スポーツは皆さんにとって、より身近な存在となっていくことでしょう。プレーするもよし、応援するもよし、スポーツがもつ醍醐味を存分に感じて、日々の生活がより充実したものになるといいですね。

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