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メディア別の政府広報

内閣府大臣官房政府広報室が企画・制作した各種広報をメディア別に紹介しています。

音声広報CD「明日への声」

vol73(令和2年(2020年)6月発行)

音声広報CD「明日への声」のHTML版をトラックナンバーごとにご覧いただけます。こちらから移動できます。
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トラックナンバー4

(タイトル:女性)
「消費者団体訴訟制度」をご存じですか?

(イントロダクション:女性)

私たちが消費者トラブルにあった時に、内閣総理大臣から認定された適格消費者団体が、事業者の不当な行為をやめるように求める差止請求をしたり、同じく内閣総理大臣から認定された特定適格消費者団体が、事業者に対して、財産的被害の集団的な回復を求めることができる制度が、「消費者団体訴訟制度」です。
被害者である消費者個人が、加害者である事業者を訴えようとしても、消費者個人と事業者では情報量や交渉力などに大きな差があったり、訴訟には時間や費用、労力がかかり、金額が少ない被害の回復には見合わないことから、泣き寝入りしてしまう可能性があります。
また、個々のトラブルが回復されても、同じようなトラブルがなくなるわけではありません。
そのため、事業者に対して、内閣総理大臣から認定された適格消費者団体や特定適格消費者団体が、不特定多数の消費者の利益を擁護するために 差止請求をしたり、
消費者に代わって財産的被害の回復を求めることができるようになっています。
「差止請求」と「被害回復」の 役割の異なる2つの制度からなっている「消費者団体訴訟制度」ついて、制度の概要や、どのようなケースで制度が活用できるのか、
詳しくご紹介します。

(本文:Q.女性/A.男性)

Q.「差止請求」とはどのような制度ですか?

A.事業者が「不当な勧誘」、「不当な契約条項の使用」、「不当な表示」などの不当な
行為を行った場合に、適格消費者団体が、その不当な行為をやめるように求めることができる制度が「差止請求」です。

Q.あまり聞きなれない言葉があります。適格消費者団体とは、どのような団体ですか?

A.はい、適格消費者団体とは、法律で定められた一定の要件を満たし、差止請求を
行うのに必要な適格性を有しているとして、内閣総理大臣から認定された消費者団体のことです。令和2年3月末時点で、全国に21団体あります。私たちに代わって
事業者に対して差止請求をおこなってくれます。

Q.それなら安心して頼れますね。適格消費者団体は どのようにして差止請求を行うのですか?

A.はい。それでは、差止請求の流れを説明します。まず、消費者からの情報提供などによって、適格消費者団体が、被害情報を収集し、分析、調査して、事業者の行為を止めさせるべきと判断した場合には、事業者に対して裁判外で 差止請求を行い、
改善を申し入れます。それでも事業者の不当な行為が改善しない場合には、所定の
手続を経たうえで、裁判 すなわち差止請求訴訟を提起し、判決又は和解によって
事業者の不当な行為の改善を図ることになります。

Q.多くの時間や費用、労力がかかりますね。これを適格消費者団体が私たちの代わりにやってくれるのですね。 差止請求はどういった場合にできるのでしょうか?

A.差止請求の対象となるのは、事業者が不特定かつ多数の消費者に対して
不当な行為を行っている、又は、行うおそれがあるときです。不当な行為というのは、
消費者契約法のほか、景品表示法、特定商取引法又は食品表示法に違反する行為になります。

Q.例えばどのような場合でしょうか?

A.例えば、「商品やサービスの重要事項について嘘を言う」などの不当な勧誘が行われている場合や、「契約後のキャンセルはいかなる理由があってもできない」などと
記載した不当な契約条項が使用されている場合です。また、商品やサービスが実際より優れた内容であるかのような不当な表示が行われている場合も該当します。

Q.不当な行為を見つけたり、このようなトラブルに巻き込まれた時には どうすればよいのでしょうか?

A.まずは、全国にある消費生活センターや消費生活相談窓口に相談をしましょう。「消費者ホットライン」の188(いやや)に電話をかければ、身近な相談窓口を案内してもらえます。
また、あなたと同じような被害を防ぎたいという場合は、適格消費者団体に情報提供をお願いします。

Q.次に、「被害回復」制度について教えて下さい。

A.事業者の不当な行為によって 多数の消費者に共通して財産的な被害が発生する
ことがあります。そのような時に、特定適格消費者団体がこのような多数の消費者に代わって被害の回復を求めることができる制度です。

Q.適格消費者団体という名称の前に「特定」という言葉がついていますね。
この特定適格消費者団体についても教えて下さい。

A.はい。先ほど登場した適格消費者団体の中で、さらに被害回復の裁判を行うために必要な適格性を有するとして、内閣総理大臣によって認定された団体が、
「特定適格消費者団体」です。令和2年3月末時点で、全国に3団体あります。

Q.被害回復はどのようにして行われるのでしょうか?

A.はい。被害回復は、2段階型の訴訟制度になっています。
まず、1段階目の手続は、特定適格消費者団体が、事業者の金銭支払義務の確認を
求めて訴訟を提起します。その結果、判決や和解などで事業者の支払義務が確定するわけですが、その後に、2段階目の手続として、被害を受けた個々の消費者の
誰にいくら支払うのかを確定する手続が行われます。
この2段階目の手続では、特定適格消費者団体から対象となる消費者に対して、
手続への参加の呼びかけが行われます。その呼びかけに応じて手続に参加した消費者について、返金額の確定が行われるという流れになります。

Q.被害回復制度が2段階型の訴訟制度になっているのはどうしてですか?

A.多くの消費者が手続に参加しやすいようにするためです。
事業者からお金を取り戻すことができるか分からないままでは、多くの消費者が、
手続への参加をためらってしまいますよね。
そこで、この制度では、まず、1段階目の手続で事業者にお金を支払う義務があることを確定させ、消費者はその結果を踏まえて、誰にいくらを支払うのかを決める2段階目の手続に参加することができるようにしています。

Q.被害回復の対象も決まりがあるのですか?

A.消費者と事業者との間で締結される契約に関して、被害を受けた消費者から事業者に対して一定の金銭の支払請求権が生じるものが対象となります。例をあげると、マンションの耐震性能の偽装による被害や、英会話教室を中途解約しても受講料が
返金されない場合などが対象になり得ると考えられます。
また、最近では、大学入試において、事前の説明をすることなく 女性の受験生や
浪人生の得点調整を行っていた大学に対して特定適格消費者団体が1段階目の訴訟を提起し、損害賠償として受験料等相当額の支払義務などが認められたケースが
あります。
なお、この被害回復制度では、慰謝料や治療費等は対象となりません。

Q.こういった時に、消費者に代わって被害回復のための訴訟を起こして、事業者から被害金額を取り戻してくれるというわけですね。

A.そうです、あなたと同じような被害が多数発生している場合、特定適格消費者団体が必要と判断したときは、お金を取り戻すための手続をおこなってくれます。払ったお金を取り戻したいときは 特定適格消費者団体に相談してみて下さい。なお、個別の解決を希望されるときは、先程ご案内した 消費者ホットライン(188(いやや))へ
ご相談ください。

(エンディング:女性)

消費者の利益を守る 消費者団体訴訟制度。覚えておくと あなただけではなく、
多くの消費者の被害を未然に防いだり、被害の拡大を防止することにも繋がる可能性があります。事業者による不当な勧誘や契約条項、又は不当な表示を見つけたときは、
適格消費者団体や特定適格消費者団体に情報提供をお願いします。
また、「消費者団体訴訟制度」について、より詳細な内容を知りたい場合は、消費者庁消費者制度課 電話:03-3507-8800までお問合せください。
適格消費者団体や特定適格消費者団体の問い合わせ先などの最新情報は、消費者庁のウェブサイトをご覧下さい。

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