メディア別の政府広報

内閣府大臣官房政府広報室が企画・制作した各種広報をメディア別に紹介しています。

ラジオ番組

令和2年(2020年)5月17日・5月18日放送

柴田阿弥とオテンキのりのジャパン5.0

地域企業のニーズに対応する人材マッチング(文字で読む)

ゲスト
  • 内閣官房
    まち・ひと・しごと創生本部事務局 企画官
    笹尾 一洋
柴田
今日のテーマは、「地域企業のニーズに対応する人材マッチング」です。ゲストをお迎えしています。 内閣官房 まち・ひと・しごと創生本部事務局 企画官 笹尾一洋さんです。
笹尾・
のり
よろしくお願いします。
柴田
人やモノが東京に一極集中しているというのは昔からよく言われていますが、その地域企業が抱える課題についても教えていただけますか?
笹尾
はい、人手不足や後継者の問題、社会保障の適用拡大や賃金の引上げ、加えて、最近では新型コロナウイルス対応による経済的影響などがあり、中堅・中小企業においては、生産性の向上や事業の成長が課題となっています。
のり
今回のコロナウイルスの影響で苦しい環境になってしまった企業は多いですものね。
笹尾
はい。今後、コロナウイルスの影響が落ち着いたら、大都市圏や海外で売上を回復させよう、世界を相手に技術力をもっと向上させていこう、と考えている中堅・中小企業がたくさんあります。優秀なプロフェッショナル人材に来てもらって、社長の懐(ふところ)刀(がたな)として、一緒に働いてほしいという声が、たくさんの企業から上がっているんです。
柴田
そんな地域企業が抱えるヒトの悩みの解決に向けて国はどのように関わっているのですか?
笹尾
はい、人材のお悩みを「マッチング」という方法で国が旗振り役になって自治体や地域の金融機関と協力してお手伝いをしています。リスナーの皆さんの中にも、東京や都市部で働いている方で、今後、さらなるキャリアアップを考えている方、地元に帰って貢献したいと思っている方もいらっしゃるかと思います。地域企業では、優秀でやる気のある人材を求めていることを知っていただきたいんです。
のり
地元なら、あんまり心配はないかもしれないんですが、初めての土地に住居を移して働くとなると少しハードルが高いと思うんですけど、その点はいかがですか?
笹尾
最近は、東京や都市部の大企業の一社員としてではなく、各地の中小企業経営者の「懐刀」という立場で、自分のキャリアを試してみたいという人も増えてきています。また、例えば、普段は東京で働き、月に2回は地域で働く、という方など、副業や兼業で、地域と東京を行き来するケースも徐々に増えています。今は新型コロナの影響もあり、こうしたことはなかなか難しい状況だとは思いますが、それぞれの生活スタイルに合わせた働き方を探すことができるんです。
柴田
先ほど、人材のマッチングを進めている、というお話がありましたが、その成果はいかがですか?
笹尾
はい。例えば、これまで、およそ4年にわたって、内閣府では「プロフェッショナル人材事業」と題し、地域企業に対し、経営戦略の策定と優秀な人材の採用支援活動を行ってきました。中堅・中小企業を中心に、人材マッチングの取組を行い、企業からのおよそ4万件の相談に対し、およそ8千件の成約をまとめてきました。
のり
8千件はすごいですね!
笹尾
一般的な人材のマッチングですと、4万件の相談なら、成約はおよそ4千件といわれているので、その2倍の成約となります。一般社員の中途採用というのはよくありますが、この事業により、「経営者の懐刀」や「専門人材」というほとんど各地では顕在化していなかったマーケットを、一から作ってきました。
柴田
なるほど。これまでどのようなケースがありましたか?
笹尾
はい、例えば、関東の大手鉄道会社勤務で直近は駅長を務めるなど現役で活躍されていた方が、九州のバス会社に転職したケースがあります。九州にゆかりのなかったこの方は、地域の足を支える鉄道会社を再生するため、事業再生のスポンサーとなったバス会社の応募に手を挙げて、今は鉄道会社の事業立て直しに奔走しています。
柴田
そんなケースがあるんですね。内閣官房のまち・ひと・しごと創生本部では、今後はどのようなことに取り組んでいくんですか?
笹尾
初めての試みになりますが、「先導的人材マッチング事業」といって、マッチングが成約となった場合、支援した地域金融機関、そして連携して求職者を探した人材紹介会社などに、言わば「成功報酬」として補助金を交付します。
のり
国から「成功報酬」がもらえるんですね。
笹尾
はい、地域金融機関は地域の中堅・中小企業の実情をわかっていますし、人材紹介会社は人を探すことが得意です。両者がコラボすることで、新しいパワーが生まれると思います。
のり
例えばこういうことですか?とある地域に、ステーキレストランを経営する「オテンキグループ」という企業がありました。のり社長は「なかなかレストランの売上が伸びず、色々試してもうまくいかないんです。自分の「懐刀」として働いてくれる優秀でやる気のある人がいれば、お給料ももちろんしっかり出しますけど、そんな人、なかなか見つからないしなあ、うちには来てくれないよなー」と悩んでいました。のり社長が自分の懐刀となる人を求めていることを聞いた地元の銀行の支店長は、「あなたの会社は、地元ブランド牛を使っていて、集客力はある。廃棄率を下げたり、店舗ごとの収支管理などの経験がある中途採用の方を幹部として採用してみませんか」と提案。のり社長もそれなら、ということで銀行に依頼。その後、その銀行の人材紹介部署の担当者が、年収や処遇などを具体的な人材要件として明確化して、提携している人材紹介会社の株式会社「柴田」に相談した。
のり
後日、この株式会社「柴田」の担当者から「該当しそうな人に声をかけてみたら、ぜひ検討したいという方がいたので、オテンキグループさんに紹介してみますね」と紹介してもらった。のり社長は「ピッタリの人を見つけてくれて、ありがとう」と大喜び。紹介された方も「こんな社長と一緒に働きたかった」と、両者ともにハッピー! ・・・となった場合に、オテンキグループの課題解決に貢献したこの銀行が、株式会社「柴田」の連携のもと、補助金をもらえてハッピーエンド!という感じですか?
笹尾
はい。そういうことになります。こうした地域企業での成約事例をもっと増やしていきたいです。銀行にとっても、取引先企業から感謝される機会が増えれば、従業員のモチベーションがアップし、やりがいを感じ、もっと頑張ろうと思うし、そうした動きがうねりとなって、地域を元気にしていってほしいですね。
のり
ちなみに補助金はいくらくらいいただけるんですか?
笹尾
採用された方の年収に応じて決まりますが、上限は100万円です。
笹尾
一般的な社員の採用とは違い、高いお金を払ってでも、「経営面や企画面で力を発揮してもらえる優秀な人材を獲得したい」、「いい結果を生みたい」という企業でのマッチングでの成約を想定しています。
のり
優秀な人材を求める地域企業の方は、どうしたらいいんですか?
笹尾
そうですね。例えば、「うちの会社に足りないのはこういうタイプの人材だから、プロフェッショナル人材を募集してみようか」という企業の方は、仲のいい地域の金融機関や、各道府県が運営する「プロフェッショナル人材戦略拠点」に相談してみてください。人材拠点の連絡先は、内閣府の「プロフェッショナル人材戦略ポータルサイト」で調べることができます。
のり
地域に活躍の場を求める人はどうしたらいいですか?
笹尾
東京や大阪などの大都市で働いている方で「自分をもっと高く買ってくれる地域企業で働きたい」とか、「今までの自分のキャリアを活かして、お世話になった地元に恩返ししたい」といった方は、求人企業の依頼に基づいて人材を見つける民間の人材紹介会社がたくさんあるので、地域企業の紹介が得意な会社をまずは探して、相談・登録してみてください。
柴田
いずれ転職を考えている人や、地元に戻って地域貢献をしたいといった方は、まず、人材紹介会社に相談・登録をするということですね。笹尾さん、新しい環境で結果を出せる秘訣はありますか?
笹尾
「郷に入らば郷に従え」、でしょうか。まずはその地域、その企業にあわせて働くことが大事ではないかと思います。周りに認められれば、仕事はついてきます。
柴田
今はコロナウイルスの影響で大変な時ですが、ぜひこのマッチングを活用して、「ピンチをチャンスに変えたい、優秀な人材を採用したい、という地域企業もあるかと思います。もっと詳しく知りたい、というときは、どのようにしたらいいですか。
笹尾
はい。さきほども紹介した、内閣府の「プロフェッショナル人材戦略ポータルサイト」をご覧ください。検索ワードは「プロフェッショナル人材拠点」です。

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