メディア別の政府広報

内閣府大臣官房政府広報室が企画・制作した各種広報をメディア別に紹介しています。

ラジオ番組

令和2年(2020年)6月14日・6月15日放送

柴田阿弥とオテンキのりのジャパン5.0

薬物はダメ。ゼッタイ。(文字で読む)

ゲスト
  • 厚生労働省
    監視指導・麻薬対策課
    橋本 隆志
柴田
今日のテーマは、「薬物はダメ。ゼッタイ。」です。ゲストをお迎えしています。厚生労働省 監視指導・麻薬対策課の 橋本隆志さんです。よろしくお願いします。
柴田
お仕事柄、橋本さんは薬物の恐ろしさをよく御存じかと思いますが、薬物で検挙される人は増えているのですか?
橋本
はい。2018年のデータで言いますと、警察庁や厚生労働省などによる覚醒剤の検挙人員は、前の年と比べて若干減ってはいるものの、およそ1万人となっています。
柴田
1年間でおよそ1万人ということは、覚醒剤で毎日30人くらいが検挙されている計算になりますよね。
橋本
はい。そして大麻の検挙人員ですが、前年からおよそ500人増えておよそ3,700人となっていて、過去最多となった前年を更新しました。大麻で特徴的なのは、検挙人員のおよそ半数が10代・20代と、低年齢化が進んでいるということです。
のり
軽い気持ちでやってしまうんですかね?
柴田
どうして、若者が大麻に手を出してしまうのでしょうか?
橋本
インターネットの普及によりSNSで「大麻は安全」、といった誤った情報が溢れかえっているのが一因となっているのではないでしょうか。また、最近では幻覚成分を濃縮させた「大麻ワックス」や大麻を含んだ食品「大麻クッキー」、「大麻チョコレート」など、一見、大麻には見えないものもあり、摘発も相次いでいます。
のり
よくニュースの映像で見る、乾燥したような大麻だけではないんですね。
橋本
はい。ほかに電子タバコを使って吸入できる「大麻リキッド」というものがあります。これまでの大麻のイメージとは違う、大麻リキッドや大麻を含んだ食品ですが、これらも大麻と同様、身体に害があります。法規制の対象となるので、持っていたりすれば当然、逮捕されることもあります。
柴田
一見して大麻に見えないものって、恐ろしいですね。
橋本
はい。2019年の国立精神・神経医療研究センター調べの「薬物使用に関する全国住民調査」によれば、これまでに何らかの薬物を経験した人は、少なくともおよそ200万人以上いる可能性があることがわかりました。
のり
200万人以上って、すごいですね。
橋本
はい。その中で、大麻を一生のうち1回は使ったことがある人の割合がトップになっています。過去1年以内に「こんなのあるよ」などと誘われた経験率もすべての薬物の中で大麻に関するものが一番多くなっています。また、現在集計中の2019年の大麻の検挙人員ですが、初めて4,000人を上回る見通しで、過去最多を更新することは間違いなさそうです。そしてその半数以上が、やはり10代・20代の若年層なのです。
柴田
それほど、私たちの身近なところに大麻などの薬物があるということですか?
橋本
はい。そのとおりです。先ほどの調査によると、10代のおよそ6人に1人、20代のおよそ4人に1人が、薬物入手の可能性について「何とか手に入る」、「簡単に手に入る」と答えています。
柴田
大麻による身体への影響について、詳しく教えていただけますか?
橋本
はい。大麻の花や葉に含まれるTHC(テトラヒドロカンナビノール)という成分は錯乱や、やる気の低下などを引き起こし、脳の認知機能や記憶にも障害を起こすことが分かっています。インターネットでは、「大麻は安全」、「世界には合法の国もあるのだから大丈夫」など、様々な情報が氾濫していますが、誤りです。また、大麻を使い始めた人の中には、その後、覚醒剤など他の薬物に手を出す人もいるのです。
のり
薬物を使い続けると、人はどうなってしまうんですか?
橋本
はい。まず、乱用される薬物には自分ではやめられなくなってしまう依存性があります。薬物を使うと脳や体がダメージを受けて幻聴・幻覚などが起こり、さらに使っているうちに、脳が異常な状態になります。すると、薬物をやめようと思っても、“渇望”と言う「薬物が欲しいという強い欲求」を、自分ではコントロールできなくなり、薬物の乱用を繰り返してしまう。こうなった状態が「薬物依存」です。
のり
薬物依存から回復できる治療薬のようなものは無いんですか?
橋本
残念ながら、渇望を抑える特効薬は、今は存在しません。薬物依存になると、自分がコントロールできなくなるので、事件や事故にもつながる危険性があります。
柴田
検挙人員の更新が続いていることは、薬物に無縁だった方にも、薬物の誘いが広がっているということですよね。密売人はどんな言葉で誘って来るのでしょうか?
橋本
友達や先輩、先輩の知り合いなど、身近なところから誘われるケースが多いです。「1回だけなら大丈夫」、「やせられるよ」とか、「疲れも眠気もすっきりするよ」など、様々な効果をうたって誘ってきます。中には「こわいのか?度胸ないな」などというような誘い方をする人もいるようですが、だまされないでください。
柴田
どうやって断るのが効果的ですか?
橋本
はい、「僕はそういうの、嫌いだから」、「本当の友達なら薬物を勧めないよね」、など、強い態度で、はっきり、きっぱりと断ってください。「興味が無い」「今日は別の用事があるから」などと言って、その場からすぐ離れることも大切です。
柴田
逃げる勇気は大事ですし、薬物は1回だけでも、絶対ダメですからね。
橋本
ちょっとした好奇心や仲間意識で薬物を使い始めたその瞬間から、薬物依存は見えないところでジワジワと進行していきます。薬物依存になると、本人は自分がコントロールできなくなっている事を、なかなか認めることができません。借金や犯罪、家庭の不和などの問題が起こって、ようやく周りの人が気付く事が多いのです。
柴田
気付いた家族や友人はショックですよね。
橋本
そのとおりです。薬物は、たった1回使っただけでも、将来を台無しにしてしまうかもしれません。自分を大切にして、誘われた時はきっぱりと断ってください。
柴田
自分が誘われたら、きっぱりと断るのが大事ということですが、例えば「友達や彼氏が薬物を使っているみたいだけど、どうしよう」とか、「うちの息子や娘の様子がちょっと最近おかしいかも」など、周りに薬物乱用の疑いがある場合は、どちらに相談すればいいですか?
橋本
はい。「厚生労働省 薬物 相談」で検索すると、全国の薬物乱用防止相談窓口が出てきますので、お近くの相談窓口に是非御相談いただければと思います。相談に関する秘密は守りますので、安心してください。
柴田
改めてですが 3つのワード、「厚生労働省 薬物 相談」で検索ですね。最後に橋本さんからお伝えしたいことは何ですか?
橋本
はい。“1回だけなら”と、甘い考えで手を出した薬物は、自らの体や心を蝕むだけでなく、あなたの家族や大切な人にも辛い思いをさせてしまいます。違法薬物から自分自身を守ることは、あなただけでなく、周りの人も守ることにもつながります。万一、誘われた時は、きっぱりと断って、薬物乱用の無い未来を目指しましょう。

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